ファッション誌『Seventeen』(集英社)の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン2020」で、3,446名の中から入江美沙希、秋本レイラニと共に選ばれた藤村木音(15)。自身の長所として「目標を達成するまで諦めない」と書くことができたのは、昨年の“挫折”を経験したからだという。「速度を上げるばかりが人生ではない」と自らに言い聞かせ、両親が「木音」に込めた願いが叶うよう、ひたむきに走り続ける15歳・藤村木音を取材した。

  • 「ミスセブンティーン2020」に選ばれた藤村木音(ふじむら・きのん) 2005年4月8日生まれ 福岡県出身 身長162センチ AB型 撮影:泉山美代子 ヘアメイク:大森幸枝

■マネージャーからの電話で涙

もともと『Seventeen』は愛読していました。すごく活躍されている方ばかりで、私も一緒にお仕事をしたいと思い、オーディションを受けました。マネージャーさんからテレビ電話したいと言われて、お母さんと2人で「何のことだろう……」とソワソワしながら待っていたら、「ミスセブンティーンに決まったよ!」と言われて……泣いちゃいました(笑)。

最初は信じられなくて、少しずつ実感が湧いて……母もちょっとウルウルしてました。電話が終わった後に、「泣いてなかった?」と聞いたら、「泣いてないよ」みたいに強がってて。ウルウルする母を見ると、さらに泣けてきました(笑)。

今回、一緒にミスセブンティーンに選ばれた美沙希ちゃんは同じ事務所。とにかくかわいくて、足が本当に長い! 何回か撮影で一緒になったときも話しかけてくれるし、すごくかわいらしい存在です。

■オーディション落選から学んだこと

『Seventeen』は、私にとってすごく大きな存在です。ミスセブンティーンに選ばれたのはビックリしすぎて実感もまだ湧いていなかったんですけど、アンケートが来たり、こういう取材を受けたりして、少しずつ実感が湧いています。

実は1年前にもこのオーディションを受けたのですが、落選して立ち直れないくらい落ち込んでしまって。その時の写真を見返すと今の自分では納得いかなくて、自分の課題に目を向けていなかったことに気付かされました。その時は「自分ができること」を精いっぱいやっていたつもりでしたが、少し時間が経ってからは、自分を見つめ直すこともでき、「次も頑張ろう」という前向きな気持ちにもなれました。

落ち込んでいたのは……2カ月ぐらいかな? その時に受かった子たちが活躍してるのを見ていると、「やっぱり私も活躍したい」という気持ちも大きくなっていきました。1回落ちたからといって簡単に諦められるような夢じゃない。自分の思いの強さを改めて実感することができて、自分の課題に対しても真剣に向き合おうと思いました。

この1年間、無駄じゃなかった。こんなにガラッと状況が変わるなんて、1年前の自分は思ってもみなかったこと……今でも信じられないです。

自分では頑張ってるつもりでも、改善できなかったこともたくさんありました。まずは、自分と向き合うこと。できなかった課題から目をそむけるのではなくて、自分の課題と向き合って、目標を明確に決めて、そこに向かって走っていくことはすごく大切だと感じました。また周りの意見を取り入れることも、私にとってはすごく重要でした。「これがいい」と自分が感じるものを客観的に見てもらうことはすごく大切だと思うので、第三者の意見として母に相談したりしています。

■「新しい自分」を目指して

好きな言葉は、「速度を上げるばかりが人生ではない」。歴史上の人物や有名な方の名言を調べるのが好きで。オーディションに落ちて周りが活躍しているのを見ると、誰でも焦ってしまう気持ちはあると思います。その中で「自分」という軸をしっかり持って、自分のペースで一つひとつの目標を叶えていきたい。そんな思いと、この言葉がすごくマッチしました。

同じ名前の人と出会ったことがなくて、自分でも「木音」という名前を気に入っています。母がピアノとドラム、父がギターをやっていて、音楽に囲まれて育ちました。楽器は木からできているものが多いので、「いろんな音色が出るように、いろいろな表情を持った子になってほしいと思ってつけたんだよ」と言われて、とてもステキだと思いました。

まだまだ自分はこの名前に近づけていませんが、これからはたくさんの方に出会える機会もあると思いますので、1つずつ新しい自分を見つけていきたいです。

ミスセブンティーンに選んで頂いたからには、読者の方々に認めてもらえるような存在になりたい。活躍の幅も広げていきたいので、一つひとつの現場で結果を残していって次に繋げていけるように、毎回毎回のお仕事や出会いを大切にしていきたいです。