「疲れているはずなのに、ぐっすり眠れない」「早く寝たのに疲れが取れない」など、睡眠に関する悩みはありませんか。

最近はスマホで睡眠の質を管理できる、睡眠アプリが数多く揃っています。興味はあっても、実際どのような効果があるのかわからないという方も多いでしょう。

今回はそんな睡眠アプリについてご紹介。睡眠アプリの仕組みや選び方、人気のあるおすすめの睡眠アプリなども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • 睡眠アプリで期待できること

    睡眠アプリが気になるという方は参考にしてください

睡眠アプリとは

睡眠アプリとはいったい、どのようなものなのでしょうか。

睡眠アプリといっても、スマホにアプリをインストールするものや、リストバンド型のものなどいろいろあります。スマホを使う場合は、眠る際にアプリを起動させて枕元にスマホを置き、スマホ内臓の加速度センサーなどを使って体の動きなどを測定。そこから睡眠サイクルを予想するというものが一般的です。

記録できるものには、以下のような項目があります。

・入眠時間
・起床時間
・睡眠リズム(レム睡眠・ノンレム睡眠)
・いびきの状態 など

レム睡眠とノンレム睡眠については、このあと詳しく触れます。

睡眠アプリのメリットとは

「睡眠アプリは気になっているけれど、実際どんな効果があるかわからない」という方も多いでしょう。ここでは睡眠アプリを利用することのメリットを紹介します。

睡眠を見直すきっかけになる

睡眠アプリは機能にもよりますが、入眠時間や起床時間を記録したり、睡眠時の体の動きをデータ化したりすることで、自分の睡眠サイクルを把握することができます。

睡眠アプリそのものに睡眠の質を高める機能はありませんが、データを蓄積させることで睡眠サイクルを客観的にとらえることができます。すると睡眠の質を上げるために何を改善すればよいのか、見直すことができます。

すっきり目覚めることができる

「たっぷり寝ているはずなのに、毎朝起きるのがつらい」という人は多いもの。原因はいろいろ考えられますが、起床するタイミングが関係しているかもしれません。

人の睡眠には、いわゆる夢を見ている「レム睡眠」と、大脳が休息している状態の「ノンレム睡眠」があると言われます。レム睡眠とノンレム睡眠は約90分のサイクルで入れ替わるとされ、レム睡眠の状態にあるときにすっきりと気持ちよく起床できるとされています。

しかし、自分のレム睡眠がいつなのかを把握するのは難しいことですよね。

そこで睡眠アプリを活用すれば、大まかな睡眠サイクルを知ることができ、レム睡眠を把握することも可能です。睡眠アプリのなかにはレム睡眠のタイミングでアラームをセットできるものもあり、この機能を使えばすっきり目覚めることができるかもしれません。

いびきなどの実態を把握できる

いびきをかいているかどうか、自分で確かめることはむずかしいですよね。睡眠アプリのなかには、いびきを記録できるものもあるので便利です。

枕の高さや、アルコール摂取の有無などでいびきの音などがどう変化するかを比較することができます。また、歯ぎしりや寝言などの有無を録音して確かめることも可能です。

  • 睡眠アプリで期待できること

    睡眠アプリを使えば自分の睡眠サイクルを知ることができます

睡眠アプリの選び方

睡眠アプリがどのようなものなのか具体的に分かってきたところで、睡眠アプリを選ぶ際のポイントを紹介します。数多くある睡眠アプリのなかから、自分に合うものを選びましょう。

1)自分の悩みは何か

睡眠アプリといっても、機能はさまざま。細かくデータにとって睡眠自体の質を上げるものもあれば、いびきに特化していびきの改善をサポートするものもあります。

まず、自分がどのような睡眠の悩みを抱えているのかを考え、それに合わせた睡眠アプリを選びましょう。

以下、よくある悩みをまとめました。

■睡眠の改善をしたい
睡眠そのものの質を改善したいという方は、まず自分の睡眠がどのようなものなのか捉えることが大切です。睡眠中のデータを記録するアプリを選びましょう。

眠っているときの体の動きや呼吸の音を、スマホやウエラブル端末のセンサーが感知してデータを集計。少なくとも1週間ほどデータをとり、日々の睡眠時間や眠りの深さなどを分析すれば、改善のヒントが見つかるかもしれません。

■いびきや無呼吸症候群が心配
いびきなどが心配という方は、寝ている間の音を録音できるアプリがおすすめです。いびきのほか、歯ぎしりや寝言、うなり声などの有無も知ることができます。

睡眠アプリでは無呼吸症候群かどうかを判定することはできませんが、睡眠アプリのなかにはデータをPDFに出力できるものもあり、医師に相談する際に役立てることができるかもしれません。

■毎朝すっきり起きたい
朝がつらい、すっきり起きたいという方は、睡眠アプリのなかでも眠りの浅いレム睡眠のタイミングでアラームをセットできるものを選びましょう。

睡眠データを蓄積することでレム睡眠とノンレム睡眠を予測し、レム睡眠時にアラームを鳴らしてくれます。すっきりした目覚めが期待できます。

■寝付きが悪い
夜、布団に入ってもなかなか寝付けないという方は、睡眠アプリのなかでも入眠サポート機能があるものがおすすめです。心地よい音楽や波の音、焚き火の音といった環境音などが流れて、リラックスして眠りにつけるようサポートしてくれます。

眠りについたあとに音が邪魔にならないよう、自動停止機能が付いたものもあります。

2)スマートウォッチなどと連携できるか確認

より正確なデータを取りたいなら、スマートウォッチと連携できるものがおすすめです。睡眠アプリはスマートフォンを枕元などにおいてデータを計測しますが、寝ている間に動かしてしまってデータが計測できなくなるケースも。スマートウォッチであれば腕に巻いているので、精度はよくなる傾向にあります。

3)無料版と有料版の違いを確認する

睡眠アプリにおいて、睡眠データを記録したりいびきを録音したりするといった基本機能は、多くの場合は無料で使用できます。しかし、無料版は「過去のデータが確認できない」「録音機能に回数制限がある」など、制限があることがほとんどです。

無料版で一定期間試してみて、効果が得られそうであれば有料版を検討してみるとよいでしょう。

4)画面表示が見やすいかどうか

睡眠アプリは毎日利用します。画面表示の見やすさや、操作のしやすさなどストレスなく利用できるものを選ぶようにしましょう。やたらと広告が表示されて時間を取られてしまうものや、データ表示が見づらい、操作が困難で使いづらいものは、せっかくダウンロードしても長続きしません。

睡眠アプリを利用するときは、一つにしぼらず選択肢をいろいろと試して、その中から使いやすいものを選ぶといいでしょう。

  • 睡眠アプリの選びかた

    自分の利用目的に合った睡眠アプリを選びましょう

おすすめの睡眠アプリ

ここからは人気の睡眠アプリを紹介します。自分に合った睡眠アプリを見つける参考にしてください。

■熟睡アラーム

「睡眠アプリ」と「いびきアプリ」の両方の機能を備えたアプリで、寝つきが悪い、いびきをかく、寝起きが悪い、眠りが浅い、途中で目が覚めるなどさまざまな睡眠の悩みの原因を可視化できるアプリです。

寝つきをサポートする音楽、いびきの録音、眠りの浅いタイミングで起こすアラームなどの機能が備わっています。「はじめてなので、まずは自分の睡眠の全容が知りたい」という方におすすめです。

■Sleep Cycle(スリープサイクル)

目覚まし機能に特化した、シンプルさが特徴の睡眠アプリです。

お気に入りの音楽やバイブレーションの強弱などを設定することができたり、「毎月〇日」「〇日ごと」など実生活に即したサイクルや「〇月〇日」と数カ月後の日付を設定したりすることが可能。

日本の祝日に対応しているので、わざわざアラームを設定しなおす手間もありません。

■いびきラボ

睡眠中のいびきを録音して、いびきの時間や大きさなどを測定し、データ化する機能があります。いびきを軽減させるための、効果的な方法を見つけるのに役立ちます。

「家族にいびきがうるさいと言われた」などいびきが気になっている方におすすめのアプリです。

■睡眠日誌

不眠治療において注目される認知行動療法にもとづいて、よりより睡眠習慣を見つけるサポートをする睡眠アプリです。毎日の睡眠サイクルを記録し、グラフなどにして可視化します。

また「快眠のヒント」として、睡眠の専門家がまとめた睡眠に関する正しい知識を得ることができます。簡単なアンケートを定期的に行い睡眠の状態を分析してくれるので、睡眠の質が変化している実感がもてるでしょう。

  • おすすめ睡眠アプリ

    睡眠アプリは数多くあるので、自分に適したものを選んでください

睡眠アプリを、睡眠を見直すきっかけに

睡眠アプリについて見てきました。睡眠アプリは一般的に、スマホにアプリをダウンロードして寝る際に枕元に置き、呼吸音や寝返り、いびき音などを記録します。

自分の睡眠サイクルがデータとして蓄積されれば、レム睡眠やノンレム睡眠のサイクルもだいたい把握でき、毎朝すっきりと目覚めることができるかもしれません。

睡眠アプリには睡眠全体のデータをとるもの、いびきに特化したもの、アラーム機能を充実させたものなど、さまざまあります。まずは無料版で一定期間試して、自分に合う睡眠アプリを見つけてください。

厚生労働省「e-ヘルスネット