フィンランドのノキアは10月19日(現地時間)、NASAから月の「Tipping Point((転換点)」技術を進歩させるパートナーとして指名され、宇宙で最初のLTE/4G通信システムを構築することになったと発表した。

NASAは10月14日(米国時間)、月と火星に関する宇宙技術開発を進めるプロジェクト「Tipping Point solicitation」にパートナーとして選んだ企業を発表した。Nokia of Americaに1410万ドルの助成金が提供される。

具体的には、Nokia Bell Labsが2022年後半に、最初のLTEネットワークを構築・展開していく。このネットワークは、月面車のリモートコントロール、リアルタイムナビゲーション、高解像度ビデオのストリーミングなどさまざまなデータ伝送アプリケーションに通信機能を提供する。将来的に、5Gに移行することも計画されている。

NASAは2024年に有人月面着陸を目指し、2028年までに月面基地の建設を開始する「アルテミス計画」を推進している。日本も10月13日(米国時間)、同計画への参加を視野に、月など将来の宇宙探査の指針を示した国際合意「アルテミス協定(Artemis Accord)」に署名した。