女優の沢口靖子が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『科捜研の女 season20』(毎週木曜 20:00~)が、22日にスタートする。

昨年は4月から1年間にわたり放送されており、今回はそれ以来のシリーズとなる。沢口は「喜びでいっぱいになりました」と感慨深げに話した。

そして沢口は、放送21周年を迎えた『科捜研の女』について、「シリーズが始まった頃、マリコは科学一辺倒でしたが、今では人を優しく見つめるように成長しました」と変化を明かす。さらに自身の変化として、「作品に向き合う姿勢は変わりませんが、脚本を深く読み込むようになりました(笑)」とも語った。

■新シリーズ決定「喜びでいっぱいになりました」

  • 沢口靖子

    沢口靖子 =テレビ朝日提供

――新シリーズ決定を聞いたときの感想をお聞かせください。

またマリコを演じられるという喜びでいっぱいになりました。

――昨年の1年にわたっての放送については、「フルマラソン」と形容していましたが、今回はいかがですか。

そういう意味では、今回は「クォーターマラソン」ですね(笑)。でも、作品に向き合う姿勢はいつも変わりません。今回は12月に向かって、という感じですね。

――今シリーズでは、新型コロナウイルス対策を行ったうえで撮影が行われていると思いますが、その点はいかがですか。

コロナという世情を踏まえて、新たな様式で撮影を行っています。マリコがフェイスシールドをしたり、お芝居でもソーシャルディスタンスを保って、密にならないようにやっています。事件関係者との距離をとることで、良い意味での緊張感が生まれています。始まる前は、「現場はどうなるんだろう」と不安でしたが、「『科捜研』ではコロナの世界に斬り込んで描きましょう」というご提案がありまして。現場では、試行錯誤しながら新たな世界観を提示しています。

――撮影現場だけでなく、実際に映像の中でも、現在のコロナの世相が反映されてるんですね。

そうです。ラボに帰ってきたときに、手の消毒をする姿も描いています。また、今まではテーブルに集まって鑑定結果を報告し合っていたのですが、今回はソーシャルディスタンスを保ちながらラボを広く活用して報告しています。そうすることでこれまでよりメンバーそれぞれのキャラが生きているなという感覚があります。例えば呂太くん(渡部秀)なんかはウロチョロしちゃうんですよ…(笑)。『科捜研の女 withコロナ』です!。

■「脚本を深く読み込むようになりました(笑)」

  • 左から内藤剛志、沢口靖子 =同

――逆に『科捜研の女』が、ずっと変わらないものとはなんでしょうか。

科学で事件が解明されていく面白さ、そしてマリコの真実に向かって真っすぐに突き進む姿ブレない生き方です。

――『科捜研の女』は放送21周年となりますが、マリコの姿で変わったと思う点はありますか。

シリーズが始まった頃、マリコは科学一辺倒でしたが、今では人を優しく見つめるように成長しました。

――沢口さん自身は、なにかお変わりになったことはありますか。

作品に向き合う姿勢は変わりませんが、脚本を深く読み込むようになりました(笑)。

――その理由はなんでしょうか。

それはやっぱり、自分の至らなさに映像を見て気づき、「もっと深く本を読まなきゃ」と。お芝居の拙さが原点です。

――沢口さんほどのキャリアを積まれた方でも、そのようにお感じになるんですね。

それはもう…たくさんありますよ(笑)。

――最後に視聴者の方々にメッセージをお願いします。

「科捜研の女」シリーズ20が始まります。最先端の科学捜査に深みのある人間ドラマ、そしてマリコの驚きのショットも登場しますのでどうぞお楽しみに。また今シーズンは、コロナの世界に斬り込んで描かれていますので新たな世界観もどうぞご期待ください。

■沢口靖子
1965年6月11日生まれ。大阪府出身。1984年『刑事物語 潮騒の詩』でデビュー。1985年NHK連続テレビ小説『澪つくし』で全国的に人気を博し、以降、ドラマ・映画・舞台に多数活躍。近年の出演作は、『科捜研の女』『鉄道捜査官』(テレビ朝日系)、『警視庁機動捜査隊216』(TBS系)、『検事・霞夕子』(フジテレビ系)がある。

■『科捜研の女』(10月22日スタート 毎週木曜 20:00~)
京都府警科学捜査研究所(通称:科捜研)の法医研究員・榊マリコ(沢口)を中心とした、ひと癖もふた癖もある研究員たちが、専門技術を武器に事件の真相解明に挑む姿を描く同作。99年にスタートし、現行のテレビドラマで最も長く続いている長寿シリーズとなっており、今作が「season20」となる。