ウエンツ瑛士「自分が何も持っていない人間みたいに思うような時期もあった」ロンドン留学を振り返って
TOKYO FMで月曜から木曜の深夜1時に放送の“ラジオの中のBAR”「TOKYO SPEAKEASY」。9月24日(木)のお客様は、作家・演出家の鴻上尚史さんとタレントのウエンツ瑛士さん。実は初対面となる2人が共通項でもある「ロンドン留学」について、あれやこれやと振り返ります。

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(左から)ウエンツ瑛士さん、鴻上尚史さん


◆演劇学校で出会った人たちの悩みは“世界共通”(鴻上)

ウエンツ:鴻上さんもそうだったと思うんですけど、イギリスに行くと学ぶことって英語だけじゃないですよね。僕は、英語以外のことのほうが学ぶことが圧倒的に多かったです。

鴻上:例えば、それは何ですか?

ウエンツ:そもそも小さい頃から(芸能界で)やっていたので、(日本では)わりとみんな僕のことを知っているけど、ロンドンで僕のことを知らない人に会うと「こんな気持ちになるんだ」っていう発見とか。

鴻上:確かに自分のことを知らない人だらけの環境に1年半いるっていうのは、すごく新鮮ですよね。

ウエンツ:ものすごく新鮮で、自由に過ごせました。「自分ってこんなことを思っていたんだ」とか、「世間の手前、こういうふうに振る舞おうっていう自分がいたんだな」とか。「本当はこういうことを言いたい」、「こんな言葉のチョイスがあるんだ」とか、そういう気づきがいっぱいあったので。

鴻上:海外に出ると、服を脱いだみたいな感じになるというか、楽になりません?

ウエンツ:なりました。

鴻上:日本に帰ってくると、重たい服を着せられているみたいな感じがあってね。

ウエンツ:軽い気持ちで(留学が)始まって、急に自分が何も持っていない人間みたいに思うような時期もあったんですけど、ようやく自分がちょっとずつ、いろいろな変換がされてきたかなという時期ですね。

鴻上:確かにそうですよね。帰ってきてまだ落ち着いていないときって、「自分は一体何を得たんだろう」とかいろいろと考える時期ですもんね。

ウエンツ:はい。で、周りからいっぱい聞かれるじゃないですか。「演劇で何が変わりましたか?」って。「イギリスで演劇を勉強して、何が一番変わりましたか」 って。本当にごめんなさい、分かりません。

鴻上:俺は「何が変わりましたか?」って聞かれたときに、「演劇学校で出会った彼らの悩みって、世界共通なんだな」っていうことが分かったことというか。演劇自体は、別に僕は全然変わらなかった。ただ、みんな自分の将来が不安で、本当に俳優を続けられるのかどうかとか。

それこそ僕は39歳でロンドンに行ったので、クラスメートは20歳くらい。そうすると「俺はどうだろう、プロになれるのかな?」みたいなことを聞かれて。そんなこと分かるわけがないから、「そんなの分からないよ」って答えるんだけど。でもこういう会話って、俺が20歳くらいのときに、俳優仲間としたなっていうのを思い出して。

だから俳優を目指す世界中の人たちが抱える不安とか悩みは、まったく一緒なんだなっていうことが、逆に僕の勇気になったというかね。みんな同じことにぶつかっているんだなってすごく思いましたね。

ウエンツ:でも、「演劇が何も変わらなかった」って言えちゃうのは強いですね。

鴻上:本当にあまり変わらなかったんですよ。要は「なるほど、こういう教え方をするのか」というのはあったけど。辿り着く場所としては、本当に変わらなかったですね。

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鴻上尚史さんの作・演出による舞台「KOKAMI@network vol.18『ハルシオン・デイズ2020』」が10月31日(土)から紀伊國屋ホールで開催されます。詳しくは公式サイトをチェック!

来週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……

10月19日(月)西野七瀬さん×ハリセンボン近藤春菜さん
10月20日(火)堺雅人さん×東京03
10月21日(水)佐藤健さん×川村元気さん
10月22日(木)中井貴一さん×大根仁さん

がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!

<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/speakeasy/