冬ボーナス減の備えに「不用品売却」は活用できる? 家計防衛と断捨離の一石二鳥に

新型コロナウイルス感染症の第2波がやや収まったかに見えるものの、ワクチンなども未完成で、予断を許しません。2020年4~6月期の実質GDP成長率が戦後最大の下落となり、特に非正規雇用者への影響が大きいようです。今後、さらにやってくるかもしれない収入減を乗り切るための、家計防衛第3弾です。

4~6月のGDP成長率が年率▲27.8%

2020年8月に公表された4~6月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期比▲7.8%(年率▲27.8%)で、戦後最悪の落ち込みとなりました。リーマン・ショック後の2009年1~3月期の年率▲17.8%よりも上回りました。

大幅なマイナスの理由の1つが、個人消費が大きく落ち込んだこと。緊急事態宣言が発令され、娯楽や飲食業、サービス業など幅広い分野で支出が抑えられました。

現在、特にダメージを受けているのは、失業が集中した非正規雇用(契約社員や派遣社員、嘱託、パート、アルバイトなど)の世帯と見られています。政府の給付金や助成金で何とか持ちこたえている家計も多く、今後、景気回復が遅れれば、影響がさらに広がる可能性もあります。Go To トラベルで人の移動も始まり、高止まっている新型コロナウイルス感染症の第3波が起きないとも限りません。備えを怠らないようにしましょう。

不要品を売って断捨離と家計防衛の一石二鳥!

家計防衛第3弾ということで、今回は、断捨離を兼ねて不要品を売却し、家計のプラスにすることを考えてみましょう。たかが不要品と侮ることなかれ。2018年11月に発表された「みんなのかくれ資産調査委員会(主催:株式会社ドリル)」の試算では、不要品という名の「かくれ資産」が日本には約37.2兆円も眠っているとのこと。世帯平均では約70万円で、もはや立派な資産です。

「かくれ資産」に化ける不要品としては、洋服、ブランド品、貴金属、雑貨、家具、家電、本、ゲーム機やソフト、CD、DVD、美容・健康グッズなどが挙げられます。子供服や子供のおもちゃ、絵本なども売りやすい分野でしょう。

自分にとっては不要品でも、別の誰かにとっては、必要な品である可能性があるということです。まずは、断捨離を兼ねて、不要品をかき集めてみましょう。

フリマアプリやネットオークションで販売

かき集めた不要品は、フリマアプリやネットオークションに出品して販売します。人気がある品やマニアックな品は値段が上がる可能性があるネットオークション、それ以外はフリマアプリに出品するといいでしょう。金額的に少額になるものなどは取りに来てもらえる地元掲示板サービスを利用するのも手です。

フリマアプリ

「フリマ」とはフリーマーケットのこと。スマートフォンのアプリで、ネット上のフリーマーケットに出品します。といっても、スマートフォンで品物の写真を撮って、スマホアプリにアップロードし、品物の説明や値段などを付けて出品するだけです。質問に対応したり、時には値引き交渉に応じながら、売れるのを待ちます。

売買が成立したら、品物を梱包して発送します。スマホアプリによっては、宛先が自動で作成され、印刷して貼り付けるだけで済む場合もあります。アプリによって出品料は異なりますが、通常は売上の1割程度です。

ネットオークション

ネットオークションとは、自分が出品者となって参加するネット上のオークションです。写真を撮って、開始金額や期限を設定して出品します。

オークションのため、購入者が希望価格で入札をし、期限内に最も高い金額で入札した人が落札できます。それ以下の金額では落札できないようにする「最低落札価格」や、この値段なら即落札という「即決価格」を設定することもできます。

まずは自分でも入札に参加するなど、ネットオークションがどのようなものかを知った上で始めるといいでしょう。

商品に対する質問に対応したり、落札したら梱包して送るのはフリマアプリと同じです。出品時や落札時に利用料がかかりますが、オークションサイトによって異なります。

地元掲示板サービス

梱包や発送の手続きが面倒な場合や、送料がかかると赤字になってしまいそうな場合、あるいは、金額的に少額になるものなどは取りに来てもらえる地元掲示板サービスを利用するのも方法です。無料で差し上げても、処分料をかけずに済むメリットもあります。

写真を撮ってアップし、譲りたい品物の情報や無料か有料か、有料なら金額などを設定します。地元同士なので、車や自転車で取りに来てくれますが、自宅を知られたくない場合は、どこか場所を指定して受け渡すといいでしょう。

いずれの場合も、品物にキズや問題がある場合は、あらかじめ説明をしておきましょう。クレームや返品は面倒ですし、信用にも響きます。やりとりが終了すると、お互いに評価をし、その評価が次の信用にもなります。

買い物上手・保管上手になろう

不要品を整理すると、自分の買い物の仕方を反省する機会にもなります。買ったのに着ていない洋服や履いていない靴があったり、同じ本を2冊買っていたり、ほとんどやっていないゲームソフトが何本もあったり、今はもう聞いていない大量のCDなど、不要品を見ると、一定の消費のクセが見えてくることでしょう。

自身の不要品を見て、客観的な視点から自己分析をしてみてください。反省を今後のお金の使い方に活かすこともできます。

後悔のないお金の使い方をするためには、長く使える良品を選ぶことが重要になってきます。奇抜なデザインよりもオーソドックスで長く使えそうなもの、また、質の良いものを選んだ方が、結果的に長く使えることになると思われます。また、たくさん買いそろえるより、気に入ったものを最小限そろえる発想も重要です。買い物上手を目指したいものです。

また、買ったものをいつか売る可能性があることを考え、保管上手を目指しましょう。ブランド品やゲーム機、ゲームソフト、美容機器、家電類について、不要になったときに売りやすくするためにも、箱や説明書などは捨てずに取っておきましょう。貴金属については鑑定書、ブランド品については証明書を、絶対に捨てずに取っておきましょう。

不要品を売って得た収入も申告が必要?

個人間で中古の生活用品(古着や家財など)の不要品を売却して得た収入に税金は課税されません。ただし、家にあるものならすべて非課税、というわけではありません。

次のような所得(仕入れや取得にかかった経費を引いて残った利益)は課税対象となり、確定申告などが必要になります。

・1点30万円以上の貴金属や美術品等の売買による所得(譲渡所得)
・生活用品以外の衣服・雑貨・家電などを売却して得た所得(雑所得)が、給与所得者で20万円以上、そうでない人で38万円以上の所得があった場合

仕入れて販売したら、中古の洋服でも課税されるということですね。該当者はきちんと申告をしましょう。詳しくは最寄りの税務署で確認をしてください。

参照:国税庁「給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合」

執筆者:豊田 眞弓