STMicroelectronics(STマイクロ)は、拡張現実(AR)スマート・グラス・ソリューションの開発と普及を促進するビジネスエコシステムとして「LaSAR Alliance(Laser Scanning for Augmented Reality)」を設立したことを発表した。

同アライアンスは、技術開発企業やサプライヤおよび製造メーカーで構成され、設立メンバーとしてはSTマイクロのほか、Applied Materials(AMAT)、Dispelix、Mega1、Osramの4社が名を連ねている。

その目的は、ARスマート・グラス・アプリケーションの迅速な開発、採用、量産に必要な重要技術の開発や技術サポート、技術の入手を促進することで、1日中着用できるARスマート・グラスを開発することだという。そのためには、小型化、軽量化、低消費電力化を図りつつ、良好な視野角(FoV)と広いアイボックス(映像を見失わずに目を動かせる範囲)を確保するという技術的課題があるが、STマイクロのMEMSマイクロ・ミラー・プラットフォーム、Osramの小型照明光源技術、AMATとDispelixの先進的なウェーブ・ガイド製造技術を、Mega1の小型光学エンジンに集積することで実現できると同アライアンスでは説明している。

なお参加各社は、自社の強みの技術を持ち寄ることで、より高度なAR技術の実現が可能になると説明しており、小型・軽量で、1日中着用可能なARスマート・グラスの実用化を早期に成し遂げたいとしている。