東証の適時開示情報を基に経営権の異動を伴うM&A案件(グループ内再編を除く)について、ストライク(M&A Online)が集計したところ、2020年7-9月のIT・ソフトウエア業界のM&Aの発表件数は40件で、7-9月としては2011年以降の10年間では2019年(50件)、2018年(46件)に次いで3番目に多かった。

  • IT・ソフトウエア業界 M&Aの推移

取引金額は約387億円で、7-9月としては2011年以降の10年間では2014年(約1198億円)、2015年(約469億円)に次いでこちらも3番目に多かった。

新型コロナウイルスの感染症が拡大する中、2018年から3年連続で40件を上回る高水準となったほか、取引金額も200億円を超える大型案件があったため、3年連続で前年実績を上回った。IT技術者の不足や競争激化を背景とした企業の規模拡大を受けて、M&A市場も活況が続いている。

金額トップはアント・キャピタル・パートナーズの232億円

金額が最も多かったのは投資会社のアント・キャピタル・パートナーズ(東京都千代田区)が、スカラ傘下で営業支援サービスを提供するソフトブレーンをTOB(株式公開買い付け)などで完全子会社化すると発表した案件で、買付代金は約127億円。

さらにTOB成立後にソフトブレーンの減資手続きなどを行い、併せてソフトブレーンに資金提供し、ソフトブレーンがスカラ所有の全株式50.23%を約105億円で自己株取得する計画で、合計の取引金額は約232億円に達する。

金額の2番目はSHIFTがERP(統合基幹業務)システムの導入・保守業務を手がけるホープス(東京都中央区)の全株式を約30億円で取得し子会社化することを決めた案件。

金額の3番目は、バンダイナムコホールディングスが家庭用ゲームコンテンツ企画・開発のカナダReflector Entertainment Ltd.(モントリオール)の全株式を約18億円で取得し子会社化することを決めた案件だった。

このほか取引金額10億円台が4件、同10億円未満が15件、金額非公表などが18件あった。