阪神電気鉄道は12日、運行開始に先立ち、「Go! Go! 灘五郷!」の第2弾となるラッピングトレインを甲子園駅で報道公開した。2017年に実施した第1弾とは異なるデザインとなっており、かわいらしい装飾が報道関係者らの目を引いた。

  • 阪神電気鉄道が第2弾の「Go! Go! 灘五郷!」トレインを報道公開。写真は神戸三宮方の先頭車(6両目)

同社は「灘五郷」の魅力をPRするため、2017年にラッピングトレイン「Go! Go! 灘五郷!」第1弾をデビューさせた。今回はその第2弾となる。

ラッピングのテーマとなった「灘五郷」は、兵庫県神戸市・西宮市にある「西郷」「御影郷(みかげごう)」「魚崎郷」「西宮郷」「今津郷」の総称であり、日本を代表する酒どころとして知られる。それぞれの地域に多くの蔵元があり、資料館での試飲や工場見学も可能。今年度、「灘の酒」「灘五郷」を含むストーリーが文化庁の日本遺産に認定されたことから、PRにも力が入っている。

第2弾の「Go! Go! 灘五郷!」トレインは、第1弾と同様、阪神電気鉄道の車両1000系1編成(6両編成)にラッピングを施した。ラッピングのデザインは車両ごとに異なり、中間車4両は日本の四季も意識しているという。

  • 「Go! Go! 灘五郷!」と描かれたヘッドマーク

  • 大阪梅田方の先頭車(1両目)

  • 6両目の側面部分。「灘は日本一の酒どころ」と日本遺産のロゴが目立つ

  • 6両目の側面に日本酒を飲む猫を描いた

  • 1両目と6両目の車端部の窓に、ヘッドマークと同じデザインのシールを貼っている

  • 5両目は春を思わせる華やかな雰囲気に

  • 夏をテーマにした4両目。涼しげな水色を多用している

  • 3両目には日本酒の原料となるお米を持った猫の姿も

  • 冬をテーマにした2号車。熱燗も描かれている

  • 1両目の側面。内外装ともに日本酒1色となった

興味深い点は、各所に猫のイラストが描かれていることだ。第1弾に続いてラッピングデザインを担当したイラストレーター、山口哲司氏によれば、「日本酒の原料は米、米を食べるのはねずみ。(ねずみを食べる)猫は『お酒を守る』意味合いがある」という。車体側面を眺めると、さまざまな表情の猫が描かれているので注目してほしい。運転台付近に描かれた「灘は日本一の酒どころ」のロゴもよく目立つ。

車内においては、第1弾でも好評だったミニチュア菰樽が付いたオリジナルの吊り革が設置されている。菰樽のデザインは、「灘五郷」にある25の酒蔵のラベルと、「Go! Go! 灘五郷!」ロゴ等(7種類)の計32種類。日本酒好きも大いに楽しめることだろう。

  • 一部の吊り革にミニチュア菰樽が取り付けられた

  • 「Go! Go! 灘五郷!」などのオリジナル菰樽も見られる

  • 吊り革に「灘五郷」に関するキーワード解説も

  • 座席側面に「Go! Go! 灘五郷!」のステッカーが貼られた

第2弾の「Go! Go! 灘五郷!」トレインは10月13日から運行開始し、約2年間の運行を予定している。阪神本線、阪神なんば線、神戸高速線をはじめ、相互直通運転を行う山陽電気鉄道本線や近鉄奈良線でも運行される。運用予定は非公開とのこと。