• 『お笑い脱出ゲーム』演出の竹内誠氏

最近ではフジテレビだけでも、直前に放送される『千鳥のクセがスゴいネタGP』のレギュラー化に加え、久々の大型コント特番『ただ今、コント中。』が放送されるなど、お笑い番組が増えているが、「新しいお笑いの企画が求められているという空気はありますね」と実感。

その流れを歓迎する一方で、「そうなってくると、我々の腕が試されるということになると思うんです。芸人さんは放っておいても面白いですから、そこをどういうふうに料理するかというところにかかってくる。特に、ネタ番組以外のものを作るとなると、演出力とか構成力が必要になってくるので、そこのパッケージングがすごく大事になると思います」と、気を引き締めた。

■先輩たちに憧れオープニングカットにこだわり

今回の『お笑い脱出ゲーム』を企画するにあたっては、「今、テレビはクイズ番組が多いので、むしろ正解がない、面白ければ何を答えてもいいという番組があったほうがいいと思ったんです」という考えも反映。「他の人がやっていないところをやるというのは、どの番組でも意識しています」と強調する。

また、制作者として、先日まで放送された『半沢直樹』(TBS)には「本当に勇気をもらいました」といい、「福澤(克雄監督)さんが50代で国民的な番組を、全くぶれない姿勢で演出されて、地上波でああやって結果を出してくださると、すごくうれしいんです」という竹内氏。

さらに、「『教場』を演出された中江(功)さんも、ファーストカットから1分間くらいワンカットで、グッと引き込まれるじゃないですか。バラエティだとなかなかそういうことはできないんですが、ああいうのに憧れて今回の『お笑い脱出ゲーム』もオープニングカットにはこだわっているので、ぜひ見ていただければ」とアピールしている。

●竹内誠
1971年兵庫県神戸市出身。神戸大学法学部卒業後、96年に毎日放送入社。05年にフジテレビジョンに入社し、『IPPONグランプリ』『ワイドナショー』『FNS27時間テレビ』『バカリズムのそこスルーする?』『ン年に1度!』『嵐ツボ』などで演出を担当する。