【記者コラム】無料提供された「ジブリ」をどう使う

宮崎駿監督のアニメ映画作品で有名なスタジオジブリが9月18日、「千と千尋の神隠し」など過去にヒットしたアニメ映画8作品の静止画計400枚を、無料で提供すると発表し、話題となっています。スタジオジブリの公式サイトには、「常識の範囲でご自由にお使いください」と書いてあります。

スタジオジブリのアニメ作品は2020年9月現在、DVDやブルーレイディスクで販売やレンタル提供されていますが、どのオンライン動画配信サービスでも、配信されていません。世界的に知名度の高いジブリ作品がオンラインで配信されない理由は明らかにされていませんが、過去にジブリ映画の版権が、ウォルト・ディズニーなど複数の企業に譲渡されてきた複雑な経緯があるからだという噂もあります。 

すでに映画やドラマなどの映像作品を家庭で楽しむ手段の主戦場は、DVDレンタルから動画配信へと変わりつつありますから、ジブリ映画のファンの多くが、オンライン配信を望んでいるのではないでしょうか。今回の静止画の無料提供の背景にも、「映像配信したいけれどできない」という、ジブリ側のジレンマがあるのかもしれません。

ところで、「常識の範囲でお使いください」というのは、どういう意味なのでしょうか。一般的に考えれば、「個人や学生が、授業や作品制作の一環で使うのはありだが、商業利用はNG」ということを指すのかもしれません。

商業利用する場合でも、商品やサービスの直接的な広告に使用するのではなく、企業のSNSの情報発信やメールマガジンなどによる、ブランディングとして、出典を明記して使用するのであれば、もしかしたらOKなのかもしれません。

EC店舗のスタッフの中には、常連顧客向けのメルマガに、ジブリの絵を使用したいという人もいるでしょう。そのうち、見かけるようになるかもしれません。

ひとまず今後は、まとめサイトやアフィリエイトサイトなどで、ジブリの静止画を当たり前のように見ることになるのではと予想しています。