日立グローバルライフソリューションズは、ドラム式洗濯乾燥機とタテ型洗濯乾燥機の新製品に関するオンラインセミナーを実施しました。ドラム式は食べこぼしをキレイにする機能、タテ型では今まで悩みのタネだった乾燥じわを抑える機能を搭載。新製品のポイントをご紹介しましょう。

新しい生活様式で「清潔性」の意識が高まった

Withコロナ時代の新しい生活様式として、手洗いの励行やマスクの着用が実践されています。衣類についても、こまめな洗濯や家に帰ったらすぐに着替えるといったことが提唱されています。

  • 新しい生活習慣により洗濯の頻度も上がりそう

筆者も外出して帰宅したらすぐにシャワーを浴びて着替えるようにしています。着る洋服も、クリーニングではなく自宅で洗える素材のものを選んでいるため、洗濯の頻度は上がっている気がします。

また、家の中で仕事をしているとつい気を抜いてしまって、服に食べこぼしたり、うっかりペンで書いてしまうことがありませんか。筆者はよくやってしまいます(編注:服にペンで何を!?)。

そういう汚れは落ちにくいので、洗濯機に入れる前につけ置きや下洗いをするんですが、手間がかかります。小さい子どもがいる家庭は食べこぼしが多く、洋服のケアが大変なのではないでしょうか。

そんな困りごとを解決する機能が、ドラム式洗濯乾燥機に搭載されました。それが「洗剤直ぬり」コースです。

  • 洗剤直ぬりコースは、洗剤メーカーのライオンと共同開発しました

洗剤直ぬりコースの使い方は、濃縮タイプの液体洗剤を気になる汚れに直接塗布し、洗濯機に入れスタートすればOK。約90分間、高速な風を当てて、洗剤の水分を蒸発させて洗剤の濃度をより高くします。

そして汚れを分解した後は大流量のシャワーで洗い流し、手強い汚れをきれいにするという仕組み。これまでは一晩つけおいていた洗濯物も、約2時間でキレイになるので、洗濯の手離れがよくなりますね。

洗剤直ぬりコースで洗うと、油性ペンや麻婆豆腐の素など、色の濃い汚れまでキレイになるというから驚きです。

  • シミが残りやすい汚れがよく落ちています

日立は以前から「洗濯コンシェルジュ」という専用アプリを用意し、上手な洗濯の方法を教えてくれる機能があります。用途にあわせて洗濯コースを追加でダウンロードできるため、汚れのタイプやよく着る衣類に応じて、洗濯機をカスタマイズできるというわけです。今回新たに、30℃の温水でおしゃれ着をやさしく洗いつつ汚れを落とす「温水おしゃれ着」コースがダウンロードできるようになりました。

また、複数のセンサーによって洗剤の種類、洗濯物の布質、汚れの量、水の硬度といった情報を収集。洗い方や洗濯時間を自動で調整する「AIお洗濯」も引き続き搭載しています。「洗濯コンシェルジュ」アプリと「AIお洗濯」、新搭載の「洗剤直ぬり」コースによって、ますます簡単に汚れを落とせて、気持ちよく洗濯ができそうです。

液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能を搭載したモデルのラインナップを拡充

日立の洗濯機で人気の機能といえば「液体洗剤・柔軟剤の自動投入」です。この機能を、タテ型スリムタイプの洗濯機にも搭載しました。

  • 液体洗剤・柔軟剤の自動投入は人気の機能

洗濯機では、投入する洗剤が多すぎても少なすぎても汚れ落ちが悪くなるため、適量を入れることが重要です。液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能を使うと、計量の手間が省ける上に、洗濯機のまわりに洗剤ボトルを置かなくてよいため、サニタリー空間がスッキリ。これも大きなメリットです。「使い始めると手放せない機能」という人が多いのもうなずけます。

日立のタテ型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ」の新製品(BW-DX100F)は、本体幅を57cmとスリムにして設置性を向上させたモデル。7月に発売済み、推定市場価格は税別230,000円前後です。液体洗剤・柔軟剤の自動投入機能は、洗剤と柔軟剤を入れておくタンクを必要とするため、本体サイズを小さくするには工夫が必要です。

例えば、同じタテ型洗濯乾燥機「BW-DX120F」の場合、タンク容量は液体洗剤が1,000ml、柔軟剤が700mlです。

新製品のBW-DX100Fは、本体のサイズにあわせタンク容量を小さくし、液体洗剤が約400ml、柔軟剤が約500mlとなっています。また、使い勝手を考慮して、タンクを洗濯槽の奥側に配置しました。タンクには小窓がついているため残量を確認しやすく、自立型のタンクなので詰め替え作業がしやすいのも、うれしいポイントです。

  • 新製品のBW-DX100F

  • タンクの残量が分かる小窓を備えています

このほか、糸くずフィルターに半透明の素材を採用し、糸くずのたまり具合を分かりやすくしています。手で直接糸くずに触れずに捨てられるスライド式にしたり、お手入れが簡単です。

洗浄機能では、センサーで布質や汚れなどを見極める「AIお洗濯」を搭載。ドラム式の「AIお洗濯」とはセンサーの数が異なります。

日立の「風アイロン」タテ型にも登場!

もうひとつ、日立の洗濯機で人気機能として忘れてはいけないのが、「風アイロン」です。乾燥工程で高速風を吹きつけて、シワを伸ばした状態で衣類を仕上げるというもの。ドラム式に搭載している機能ですが、衣類をドラム内で広げながら風を吹きつけるため、シワが伸びて、そのまま着ても気にならないほどです。

本音をいえばタテ型洗濯機にこそ、この機能を入れて欲しかったんです。というのも、洗濯槽の形状から衣類が広がりやすいドラム式に比べて、タテ型は乾燥しているときに洗濯槽の中で衣類が広がりにくく、シワのまま乾いてしまいがち。せっかく乾燥機能があるのに、後からアイロンをかけるなら室内干しするほうがいいかも! と思う人もいるのではないでしょうか。

そんなふうに思っていたものですが、とうとう登場。風アイロンを備えたタテ型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-DKX120F」です。個人的に、日立の新しい洗濯機の中で最も注目しています。10月発売予定、推定市場価格は税別310,000円前後です。

  • タテ型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ BW-DKX120F」

直径約52cmという大きな洗濯槽の中で、ビートウィング(回転羽根)を使って衣類を大きく動かしながら、時速約500kmの高速風を衣類に吹きかけてシワを伸ばしながら乾かします。

ポイントは、洗濯槽の底部に設置されたビートウィングの形状です。新たにくぼみを設けて、洗濯槽の底に届いた風を上方へ送り、下からも衣類に風を当てて、シワを伸ばすというわけです。乾いたシャツを見ると、きれいにシワが伸びています。これならすぐに着ても大丈夫そうです。

  • 「風アイロン」コースは、2kgまでの洗濯物に対応

【動画】「風アイロン」コースの動き
(日立の家電品 公式チャンネルから)

  • 標準コースで乾かしたシャツはシワシワ

  • 風アイロンコースで乾かしたシャツはシワが伸びています

  • タオルもふんわり!

また、「風アイロン」コースを使うと、タオルのパイルが立ち上がってふわふわに仕上がるというのもうれしい情報です。乾燥の温度は65℃と低めなので、衣類の縮みや傷みなども抑えられそうです。

もちろん「AIお洗濯」や「液体洗剤・柔軟剤自動投入」といった人気の機能も搭載しています。手軽で簡単、キレイに洗ってくれて、さらに乾燥の仕上がりも向上させた満足度の高いモデルと言えそうです。洗濯・脱水容量は12kg、乾燥容量は6kgです。

毎日使うものだから、洗濯機の力で家事をもっとラクに

キレイに洗い上がった衣類は気持ちがいいもの。洗濯は、衣類を洗濯機に入れて洗えば終わりでなく、シミ抜きをしたり、シワを伸ばしてたたんだり、しまったりといった工程も含まれており、拘束時間が長い家事の1つです。進化した洗濯機の機能をうまく使って、もっとラクに、手間を省いて洗濯ができたらうれしいですね。日立の新製品はそんな願いをかなえてくれそうな製品です。

  • 日立の洗濯機ラインナップ