ロッテの小島和哉(左)と岩下大輝(右)

◆ 先発ローテを守る

 首位・ソフトバンクと「1.0」ゲーム差の2位につけるロッテ。先発陣でいえば、チームトップの91回1/3を投げ6勝を挙げる石川歩、楽天からFAで加入しチームトップの8勝をマークする美馬学が、先発ローテーションの“軸”として投げていることが大型連敗なく戦えている要因のひとつといえる。

 そして、規定投球回に到達していないが、石川、美馬とともに開幕から先発ローテーションを守る小島和哉、岩下大輝の頑張りも大きい。

 小島は2、3月のオープン戦、二軍練習試合、6月の練習試合でも結果を残し、先発ローテーションを掴むと、今季初登板となった6月24日のオリックス戦で5回4失点も初勝利を手にする。

 開幕直後はやや不安定な投球もあったが、8月26日の楽天戦では、7回を5安打11奪三振無失点に抑え、開幕8連勝中だった涌井秀章に投げ勝った。この試合から3試合連続で7イニング以上を投げ、安定した投球を見せた。

 16日の西武戦が4回2/3を投げて3失点、23日の楽天戦が5回を投げ3失点と早いイニングでの降板となっているが、ここまでローテーションを守り、毎週水曜日に投げ続けているのは立派だ。


◆ オフは基礎体力トレに力

 「昨年はいろいろ経験をさせてもらったので、それをしっかりと活かして、1年間投げることを目標にしているので頑張りたい」。

 小島は今季に向けて1年間ローテーションを守り抜くことを目標に掲げ、シーズンオフの自主トレは「3、4勤1休でやっているが、その1休というのはランニングだけとか、ほとんど休まずに動いています。正月も毎日走っていました」と、1月1日には30分間走を行うなど、基礎体力に重点を置き、トレーニングに励んだ。

 シーズンが始まってからもZOZOマリンの投手陣の試合前練習が終わったあとも、一人黙々と外野をランニング、ダッシュをしていることが多い。

◆ 3戦3勝の好スタートを切った岩下

 昨季シーズン自己最多の5勝を挙げた岩下は、春季キャンプ中、「僕の立場が確立されているわけではない。去年もそうだったですけど、どちらかというと奪いにいかなければいけない立場。変に意識をせず、与えてもらえるようにやるだけだと思います」と意気込んでいたが、2、3月の練習試合、オープン戦では結果を残せず、6月の練習試合でも不本意な投球だった。

 先発ローテ入りが決定的だった西野勇士の故障により、先発ローテーションのイスを掴んだ。

 振り返れば、昨年春先に一軍で安定した投球を見せていたが、2、3月の練習試合やオープン戦では自身の思った感覚を掴めず、先発ローテ入りを逃した。それでも、昨年は開幕直後に昇格し、2度目の先発となった4月11日のオリックス戦で6回を3安打9奪三振1失点に抑えると、4月17日のソフトバンク戦では6回を1安打無失点に抑え、先発ローテーションに定着。夏場に故障で離脱したが、シーズンの前半戦は種市篤暉、二木康太とともに先発投手陣を引っ張った。

 今季も初登板となった6月25日のオリックス戦で5回2/3を無失点に抑え初勝利を手にすると、そこから3戦3勝と最高のスタートを切った。

◆ 先発の役目を果たす

 岩下は7月23日の西武戦で6回3失点とゲームを作りながらも今季初黒星を喫すると、そこから6試合白星なし。勝ち星はあげられなかったが、その間4試合で6イニング以上投げるなど先発の役目を果たした。8月6日のオリックス戦では初回に24球を投げたが、2回と3回が10球、4回が12球、5回が21球、6回が25球で6回102球ということもあった。

 9月3日の西武戦、5回2失点で、7月16日の日本ハム戦以来の白星を手にすると、17日の西武戦ではプロ入り後自己最長の8回0/3を投げ、4安打1失点に抑え5勝目をマークした。

 ファームを見渡すと、9月は支配下登録選手で6イニング以上投げたのは有吉優樹だけ。ローテ投手にアクシデントがあったとき、代わりに昇格させる候補が少なかったことを考えると、小島と岩下がローテーションを守り投げ続けていることはチームにとって非常に大きい。

 先発として活躍が期待されるチェン・ウェインを獲得したが、小島、岩下が残りの試合もローテーションで投げ、かつ安定した投球を数多く披露し続けることで、リーグ制覇も見えてくるといえそうだ。

▼小島和哉
14試 5勝6敗 81回1/3 振67 四35 防3.76 QS7

▼岩下大輝
13試 5勝6敗 72回2/3 振63 四29 防4.58 QS4

文=岩下雄太