食費の平均はいくらなのでしょうか? 家族の人数別の平均食費、外食費、エンゲル係数を比較しました。食費の節約を効率的に行う方法も紹介します。

◆食費の平均はいくら? 家族の人数別の食費
気になるけど人には聞けない毎月の食費。世帯人数別の平均食費を紹介します。地域や年収別など、食費の平均を別の切り口でも比較していきます。

食費の平均を知ることで、あなたの家の食費が多いのか少ないのか、うまく節約できているのかを測る指標にしてください。

◆1人暮らしの食費は44,348円。3分の1は外食費!
まずは1人暮らしの食費です。
1人暮らしの平均食費とエンゲル係数・外食費率(単位:円)
1人暮らし世帯の平均食費は44,348円です。1日当たりにすると約1,500円となります。食費の中でも一回の金額が高く、浪費の原因になりがちな「外食費」は16,008円。外食費が食費の3分の1以上を占めています。

次に収入に対して、食費をどのくらい使ったのかを見てみましょう。1人世帯の手取り収入(可処分所得)は281,436円です。収入に対する食費の割合は、44,348円÷281,436円=15.8%となります。

表にはほかにも、外食費の割合やエンゲル係数を載せていますが、単独ではその数値の評価ができませんので、年収別にこれらの指標を比較してみました。

◇年収別食費・外食費率・エンゲル係数比較
1人暮らし(単身世帯)の年収別食費・外食費率・エンゲル係数比較(出典:総務省統計局「家計調査結果(2019年)」を基に加工して作成)

このグラフから、「年収が高くなると、収入に対する食費の割合は減るけど、食費の半分近くが外食になる」と言えそうです。

ここで登場した『エンゲル係数』とは、消費支出に対する食費の割合(=食費÷消費支出)で、生活水準を示す指数のことです。エンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いとされています。

◆2人世帯の食費は?
2人暮らし(二人世帯)の世帯年収・平均食費・エンゲル係数の比較
続いて2人世帯の食費は64,362円、1日当たりにすると約2,200円です。1人暮らしと比べると、食費割合・外食費割合ともに少なくなっています。

◆3人以上世帯の食費は?
3~5人世帯、6人以上世帯を一挙に紹介します。
3人~6人以上世帯の世帯人数別食費平均、エンゲル係数、外食費率(出典:総務省統計局「家計調査結果(2019年)」を基に加工して作成)

世帯人数が3人以上になると、手取り収入はほぼ変化なしです。(夫婦以外に働き手がいる(3人以上働き手がいる)家族は少数だからです)。よって、人数が増えるごとに支出だけが増えていくことになります。

世帯人数が増えると食費の割合・エンゲル係数が増えますが、反対に外食が減っていくことがわかります。

◆2人以上世帯の平均食費を年収別に比較
2人以上世帯の平均食費を年収別に比べてみます。
2人以上世帯の年収別に平均食費・エンゲル係数・外食費率を比較(出典:総務省統計局「家計調査結果(2019年)」を加工して作成)

2人以上世帯(3人、4人世帯も含む)の年収別は、1人暮らしと同じような結果になりましたが、食費に占める外食費(外食費÷食費)割合は、1,000万円超えの高年収世帯でも30%に満たない程度です(1人世帯の場合は、年収600万円以上世帯で外食費率が約46%)。

◆地方別の食費
地方別に食費の違いがあるのかを比べてみます。2人以上世帯、勤労者世帯のデータを使用しました。

◇地方別の食費平均比較【北海道ー東海】
地方別の平均食費、エンゲル係数、外食費率(北海道~東海)(出典:総務省統計局「家計調査結果(2019年)」を加工して作成)
北海道から東海地方までの食費平均比較です。

◇地方別の食費平均比較【近畿ー沖縄】
地方別の平均食費、エンゲル係数、外食費率(近畿~沖縄)(出典:総務省統計局「家計調査結果(2019年)」を加工して作成)
近畿地方から沖縄までの食費平均比較です。

収入差はあるものの、関東と東海地方の外食率(外食費÷食費)が20%超で目立っている以外には、大きな違いはありませんでした。

◆節約の優先順位付けをする
最後に食費の節約を効率的に行うおすすめの方法を紹介します。その方法とは、優先順位を決めてから節約を始めることです。優先順位の決め方は、項目ごとの支出額を金額の大きい順番に並べて、上位から順に見直すだけです。

Excelなど表計算ソフトを使える方は、パレート図(グラフ)がおすすめです。簡単に作れる上に、わかりやすいです。2019年家計調査(2人以上世帯・勤労世帯)の食料費で作成したパレート図は画像のようになります。
食費の品目別支出額パレート図
パレート図は、棒グラフ(青・左軸)が支出額、折れ線グラフ(オレンジ・右軸)が構成比率の累積を示しています。パレート図を使うと、どの項目が食費の中で影響力を持っているかがわかるわけです。

上位3つ(外食、調理食品、菓子類)を見てみると、食費全体の半分近く(約45%)を占めています。その中でも外食がダントツです。よって、外食費、そして調理食品・菓子類の順に見直せばよいということになります。

図は、あくまで食費の平均データを基に作成したものです。ご家庭ごとに順位・構成割合は異なりますので、自身でパレート図を作成し、確認してみてください。

◆まとめ
食費の平均と食費節約の優先順位のつけ方を紹介しました。

家族構成や世帯の年齢、生活様式、方針などは家庭ごとに異なり、食費の使い方も様々ですので、平均との単純比較だけをするのでは意味がありません。この記事をきっかけに、ご自身の家計を見直し・改善してもらえたら幸いです。

文=井上 陽一(マネーガイド)