KDDI(au)が、年末商戦向けスマートフォンの新モデルとして、折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold2 5G」をはじめとする6機種を発表しました。同社の高橋誠社長が「スマートフォンは全機種5Gモデルにする」と宣言した通り、今回登場した6機種はすべて5Gスマートフォンとなります。2021年春の発売予定となる「AQUOS Sense5G」を除き、5機種の外観や特徴を実機でチェックしていきましょう。

  • 今回auが発表したスマートフォンは、すべて5Gに対応している

今回展示された5機種のうち、4機種がサムスン電子製というのは、最近の両社の蜜月を示している印象でを受けます。とはいえ、折りたたみスマートフォンが2モデル、Noteが1機種と、個性豊かな製品をそろえたのは見どころといえます。

ノートPCのようなスタイルで使えるようになった「Galaxy Z Fold2 5G」

「Galaxy Z Fold2 5G」(SCG05)は、折りたたみスマートフォンの最新モデル。ブックタイプの折りたたみで、開いたら7.6インチの大画面になるのが特徴。狭額縁化とパンチホール型のインカメラによって画面が大型化し、さらに扱いやすくなりました。折りたたんだ際に利用できる画面は、従来は4.6インチと本体サイズに対して小さい画面でしたが、今度は6.2インチと全画面スタイルになりました。

  • Galaxy Z Fold2。折りたたんだ際の画面を大画面化したことで、スマートフォンとしての実用性も高まりなりました

  • 開けば7.6インチのタブレットに

  • 折りたたんだときの厚さは、さすがに普通のスマートフォンの倍ぐらいになります

  • 開いた状態なら、一般的なタブレット並みの薄さになります

  • 折りたたんだ状態の底部

  • 指紋センサーは従来通り側面にあり、電源ボタンと一体化しています

  • 開いた状態で背面から見ると、ツートンカラーに仕上がっています

開く際の角度を途中で固定できるようになり、ノートPCのように開いた状態で使えるようになった点も大きなポイント。これがとにかく使いやすく、YouTubeの全画面と操作画面を上下に分けて表示するなど、閲覧と操作を分離して使えます。自立するため、カメラを撮影するときに安定して撮影できるメリットもあります。インカメラを使ってZoomなどのオンライン会議をする、といった使い方もできそうです。

  • 通常の動画再生

  • 途中まで折りたたむと上下に分割され、動画エリアとUIエリアに分かれます。テーブルなどに置いて視聴するのも快適です

全画面になったため、折りたたんだ状態でスマートフォンとしても使いやすくなりました。やや長細すぎる印象はありますし、普通のスマートフォンと比べると倍ぐらい厚いため、少し使いづらい面はあります。

とはいえ、開いてタブレットとして使えるのは大きなメリットです。タブレットとしてはやや小さい7.6インチですが、8インチクラスと考えればまずまず。アスペクト比としては4:3なので、動画は上下の黒帯がかなり大きくなりますが、実用上は問題ありません。横持ちにすると電子書籍の閲覧に向いているでしょう。なんとなく、縦持ちで少し折りたたんだ状態で普通の書籍のように2ページを一覧して読みたくなります。

  • 真ん中で折りたたむため、やや折り目が見えますが、実用上はそれほど問題ありません

  • 3つのアプリを同時起動できるなど、大画面タブレットとしての使い勝手も良好

いずれにしても、完成度が高まった結果、より購入意欲が高まる製品となっています。背面がGalaxy Note20シリーズのように反射せず、キラキラしていない素材という点も、個人的には気に入っています。

  • カメラはトリプルカメラ。やや出っ張りが大きいところが気になります

FeliCaなどの国内向けの機能は搭載されておらず、ロゴや内蔵アプリを除けば、基本的にはグローバルモデルと同一と考えてよさそうです。

折りたたむととにかくコンパクト「Galaxy Z Flip 5G」

「Galaxy Z Flip 5G」(SCG04)は、普通のスマートフォンを中央で折りたたむ、いわゆる折りたたみ携帯電話のスマートフォン版です。スマートフォンでありながら、手のひらにすっぽり収まる程度の大きさになるので、持ち運びしやすいスマートフォンです。

  • 折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Flip」

  • 少し大きなコンパクトといった印象のサイズ感。ちょっと厚めですが、バッグなどへの収まりは良好

女性だったら、化粧用のコンパクトミラーの少し大きめのもの、と考えるとサイズ感が分かりやすいかもしれません。開くと、中央で折りたたまれたディスプレイが全体を覆っているのもコンパクトっぽいかもしれません。ミスティックブロンズの落ち着いた色合いも好印象です。

  • 開くと一般的なスマートフォンの厚み

  • 折りたたんだときの厚みはそれなりにあります

開けば6.7インチという大画面を搭載しつつ、持ち運びに適しているのが特徴です。以前から角度を固定して開けるため、本体を平面において三脚代わりに固定して撮影するといった機能も変わらず。

  • 折りたたんだ状態で固定できるのは従来通りで、カメラの撮影や自撮りにも便利

  • カメラは2眼とやや物足りないところ。折りたたんだ状態でも時計や着信を確認できる小窓がついています

従来に比べて5Gに対応し、最新SoCを搭載しているのが大きな変更点でしょう。最新機能に対応し、もともと使い勝手の良かった部分は継続しているため、完成度が向上したといえます。

こちらもFold2と同様、グローバルモデルと同等の内容です。

  • 折りたたみスマートフォン2モデルが一斉に登場したのはうれしいところ

カメラなどの性能をSシリーズ並みに引き上げた「Galaxy Note20 Ultra 5G」

サムスンの3モデル目は「Galaxy Note20 Ultra 5G」(SCG06)。Sペンを使った手書き入力が特徴の人気モデルです。グローバルではNote20とNote20 Ultraの2モデルが用意されていますが、auは最上位モデルを投入します。

  • すっかり定番となったNoteシリーズの最新モデル

  • 今回のGalaxyシリーズは統一したカラーを採用。マットな外装は好印象です

  • 厚みのあるボディとカメラの出っ張りは少し気になるところ。この出っ張りを保護するクリアケースが付属します

  • 底面にはSペンを内蔵。位置が従来とは逆側になりました

  • とはいえ、Sペンは使いやすく書きやすいと感じます

ハイエンドスマートフォンとしてのスペックに、6.9インチの大画面、より高精度となったSペンなど、Noteシリーズとして使い勝手がさらに向上。同じハイエンドモデルのGalaxy Sシリーズと比べて、これまではややカメラが弱かったような印象もありますが、最新のS20とそん色のないカメラ機能を搭載しており、十分な機能を備えています。

  • トリプルカメラを採用して高機能

FeliCaを搭載し、おサイフケータイに対応する点も魅力です。

コスパの高いミッドレンジモデル「Galaxy A51 5G」

サムスン電子からは、ミッドレンジのスマートフォンとして「Galaxy A51 5G」(SCG07)も発表されました。11月中旬とやや発売は先ですが、約6.5インチのSuper AMOLEDディスプレイを採用しつつ約189gと重すぎないボディ。Snapdragon 765G 5Gを搭載することで、コストパフォーマンスの高い製品となっています。

  • Galaxy A51 5Gは、プリズムブリックスホワイトとプリズムブリックスブラックの2色

  • パンチホール型のインカメラを採用した全画面ディスプレイ

  • 本体はスリム

  • 底面にはイヤホン端子を搭載します

深度測位カメラを含む4眼カメラは、レンズ前4cmまで近寄れるマクロカメラも備えており、使い勝手の良さそうなカメラとなっています。

  • カメラは4眼ですが、1つは深度測位用、もう1つはマクロカメラです

持ちやすいハイエンド端末「Xperia 5 II」

「Xperia 5 II」(SOG02)は、ソニーモバイルコミニュケーションズの最新スマートフォンで、コンパクトなボディに最新機能を満載したハイエンドモデルです。画質に定評のあるツァイスレンズに、逆光耐性の高いT*コーティングを施した3眼カメラを採用しています。

  • スリムなボディを採用するXperia 5 II SOG02

  • カラーバリエーションは落ち着いた印象の4色を用意

  • コンパクトで持ちやすいサイズ

  • 背面はガラス仕上げです

従来モデルのXperia 1 IIに比べて、カメラに深度測位用の3D iToFがない以外は同等で、画面サイズこそ6.1インチと少し小さくなっていますが、その分手になじみやすいサイズ。大画面を求めるのでなければ、扱いやすさはこちらの方が上でしょう。

  • 側面に指紋センサー一体型電源ボタンを搭載

  • カメラは3眼で、T*コーティングのツァイスレンズを採用しています

スピーカー性能が向上しており、内蔵スピーカーで映画などを視聴する際に音質が良くなっているのも見逃せないポイントと言えそうです。

ハイエンドでも持ち運びしやすい端末で、誰にでもお勧めしやすい端末だと感じました。