巨人・岡本和真

◆ 岡本和真と大山悠輔が本塁打王争いを繰り広げる

 セ・リーグは巨人が首位を独走し、優勝へのマジックはすでに「28」。2位阪神とは11.5ゲーム差となっており、残り40試合ほどでの逆転はもはや不可能に近い数字だ。

 そんな巨人と阪神はともに歴史ある球団ということもあり、長いプロ野球の歴史のなかで「伝統の一戦」とも呼ばれる名勝負を繰り広げてきた。今年は巨人の優勝がほぼ確定的ではあるが、その両チームが1位、2位でフィニッシュすれば2014年以来6年ぶりのこととなる。

 本塁打王争いでも2チームの選手が激しい争いを繰り広げている。その争いを演じているのが、岡本和真(巨人)と大山悠輔(阪神)の日本人選手2人だ。9月23日終了時点では、岡本が22本塁打で単独トップ。大山が21本塁打でピタリと後につけている。

 岡本は開幕から10日ほど経った6月30日の時点で、すでに5本塁打と量産体制に入っていた。その後、7月は8本塁打、8月は5本塁打、そして9月に入ってからは4本塁打とペースを落としている。

 一方の大山は、6月は0本塁打と出足は遅かったが、7月4日に初本塁打を放つとエンジンがかかる。7月は8本塁打、8月は5本塁打と順調に積み重ねていき、9月に入ってからはすでに8本塁打。9月18日の中日戦では、今シーズン2度目となる1試合2本塁打を放ち、21本塁打で岡本に初めて追いついた。

 その後、再び岡本に差をつけられたものの、最後の最後まで競り合いは続きそうだ。


◆ 巨人・阪神の日本人選手による本塁打王争いは……

 さて、過去の本塁打王争いを振り返ってみると、直近で巨人と阪神の選手が1位、2位で終えたのは2010年となっており、いまからちょうど10年前。その年は、現在DeNAで監督を務めるラミレス(巨人/49本)がタイトルを獲得し、2位がブラゼル(阪神/47本)だった。

 平成の時代に入ってからはこの1例のみしかなく、その前は1986年のバース(阪神/47本)、クロマティ(巨人/37本)までさかのぼることになる。

 日本人選手同士の争いだと、1982年の掛布雅之(阪神/35本)と現在巨人の指揮を執る原辰徳(巨人/33本)以降、一度も巨人と阪神の選手による本塁打王争いのワンツーフィニッシュはない。今年、岡本と大山が本塁打王を争いでワンツーフィニッシュということになれば、実に38年ぶりのこととなる。

 また、巨人と阪神がペナントレース、本塁打王争いともに1位・2位となれば、V9最終年の1973年以来47年ぶり。そのときは王貞治(巨人/51本)が本塁打王に輝き、2位が田淵幸一(阪神/37本)だった。

 甲子園球場は1991年12月にラッキーゾーンが撤去され、本塁打の出にくい球場となった。その影響もあり長距離砲が育ちにくく、1984年の掛布以来、生え抜き日本人の本塁打王は誕生していない。

 今年の大山はその歴史を塗り替える可能性を秘めいる。ペナントレースでは巨人に独走を許しているものの、本塁打王争いでは一矢報いたいところだ。