JR西日本は24日、局地的な大雨に対するさらなる安全性向上に向け、検討を進めてきたレーダー雨量の活用に関して、降雨時の運転規制に順次活用できる状況になったと発表した。

  • JR西日本の在来線全線区がレーダー雨量活用の対象エリアに。近畿圏の主要線区では、気象災害対応システムのサブシステムとして導入される

同社は在来線において、これまでにも降雨による災害から列車の安全性を確保するため、斜面の補強等を行う斜面防災対策や、駅などに設置した鉄道雨量計を用い、徐行や列車抑止といった運転規制を実施している。

現状での降雨時運転規制は、平均12km間隔で設置されている鉄道雨量計(点の観測)によって実施しているが、今回、鉄道雨量計(点の観測)に加え、レーダー雨量(連続的な面での観測)によって実施することが発表された。

レーダー雨量を活用することにより、これまでとらえることが難しかった雨量計間での局地的な大雨を早期に把握することが可能になるため、運転規制をよりタイムリーに行えるようになる。

今後は、レーダー雨量活用の対象エリアをJR西日本管内の在来線全線区とし、近畿圏の主要線区では9月23日から気象災害対応システムのサブシステムとして、その他の線区では今年度以降、独立したレーダー雨量監視システムとして順次導入していく。