日本触媒は24日、機械学習を活用することで紙おむつに使われる高吸水性樹脂の機能向上に成功したことを発表した。同社が新たに開発した高吸水性樹脂(SAP/SuperAbsorbent Polymer)は、吸収量や吸収速度などでの機能向上を実現しており、世界各国で需要が広がる紙おむつのニーズへの対応が期待される。

日本触媒公式Webサイト

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紙おむつに求められる性能(ドライ感、もれない、かぶれない、コンパクトなど)とSAPの相関性解析やSAP表面制御技術のデジタル化などに、機械学習のディープラーニングや情報技術を活用。吸収量や速度で10から20%向上するほか開発期間を約半分に短縮するなどの成果を上げている。

新興国では子供向け、先進国では大人向けにと需要が拡大するなか、先進技術を導入することで製品設計から商業化まで迅速に行う体制を構築したことを発表しており、姫路製造所をはじめ世界各地拠点で新開発のSAP生産を2025年までに全体の4割へと増加させる構えだ。