パナソニックは9月23日、同社が展開するカメラを用いたセンシングデータの活用を可能とするIoTソリューション「Vieurekaプラットフォーム」の進捗状況についての説明会を開催、新たに3つのサービスの提供が開始されたこと、新たな活用事例として教育関連として、モルフォが新入社員OJT研修向けに導入したことなどを明らかにした。

2017年にローンチした同プラットフォーム事業だが、2020年9月23日時点で、プラットフォーム上で稼働するアプリケーションをサービスとして提供するパートナー企業は42社にまで拡大している。

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  • Vieurekaプラットフォームの概要と2020年9月23日時点でのパートナー概要

今回、そうしたパートナー企業が開発したのは、IoT.kyotoを手掛けるKYOSOによる電子錠と連携した「Vieureka顔認証ベーシックパック」、apprhythmによるインバウンドにおけるマーケティング活用を目指した「国籍推定サービス」、そしてパナソニック自らが開発した介護業務支援サービス「LIFELENS」の3つのサービスとなっている。

Vieureka顔認証ベーシックパックは、Vieurekaカメラをデバイスに内蔵し、クラウド上の顔情報データベースと比較し、登録された情報と合致した場合、電子錠を開錠するというもの。2020年3月よりシンガポールで試験導入が進められており、その実用性が確かめられてきた。同パックの導入費用としては、カメラ1台とiPad用Webアプリ画面、認証ログCSV出力などを含んで50万円から、としており、オプションなどの追加などに関しては個別見積としている。

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    Vieureka顔認証ベーシックパックの概要

2つ目の国籍推定サービスは、ディープラーニングをベースとしたリアルタイム推定による顔情報から現在、中国、韓国、日本の国籍を推定。それぞれの国の人に応じた言語でのサービスなどの提供を可能としようというもの。コロナ禍のため、なかなか普及が難しい状況にあるとするが、6月よりベータ版サービスの提供を開始、空港の店舗などでの導入が検討されているという。

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    国籍推定サービスの概要

3つめのLIFELENSは7月に発表済みのサービスで、介護施設の対象者の部屋にカメラを設置し、そこで得られたセンシング情報をとシートセンサなどのデータを連携させてリアルタイム見守りを実現しようというもの。すでにHITOWAケアサービスが10棟660室に導入しており、これまでの間に、夜間の巡視業務が91%削減(約200分時間短縮)されたとするほか、夜間の入居者の健康状況なども把握しやすくなったとのことで、これまで以上に手厚いケアを提供することができるようになったという。

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    LIFELENSの概要

また、新たな分野の活用事例とされる教育分野での活用については、組込みAI(エッジ)、通信、クラウドの3つの分野を統合したVieurekaを活用することで、組込AI×IoTの教育を容易化しようという試み。実際には3名構成の3チームが2か月で複数のVieurekaカメラの画像から、自社のディープラーニング推論エンジン「SoftNeuro」を用いてメタビデオを作成し、それをサーバでデータベース化、人物追跡を可能とするでもシステムを構築することができたという。

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    モルフォにおける新入社員OJTでの活用の概要

パナソニックでは、IoTの活用には、エッジ、通信、クラウドそれぞれに精通する必要があるが、なかなかそれができる人はいない。そこで統合環境を提供することで、そうした開発のハードルの敷居をさげることができることが示されたとしており、今後もさまざまな分野における活用などを模索していきたいとしている。