『半沢直樹』堺雅人がアニメで見せた「倍返し」演技!

今最も熱い注目を浴びているドラマといえば、何といっても池井戸潤氏原作の『日曜劇場 半沢直樹』(TBS系)。最終回で42.2%の視聴率を叩きだした前作から7年の月日を経て放送中の新シリーズも絶好調、堺雅人演じる東京中央銀行のバンカー・半沢直樹がいよいよ今回のラスボス・進政党幹事長・箕部啓治(柄本明)との戦いもヒートアップ、最終回直前ということで大いに盛り上がっている。
 普段は理知的で穏やかなクール系キャラだが、怒りが高まるや鬼気迫る形相で相手に喰らいつく――二面性が際立つ熱い演技でドラマを牽引している堺雅人だが、実はアニメでも半沢直樹的なキャラクターを演じている。それは、昨年5月に公開された劇場アニメ『プロメア』(今石洋之監督)に登場する、自治共和国プロメポリスの司政官、クレイ・フォーサイトだ。
 炎を操る新人類・バーニッシュの出現に端を発する「世界大炎上」により、地球の人口の半分が焼失してから30年後の世界を舞台とした本作は、高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」の新米隊員・ガロ(声・松山ケンイチ)と、炎上テロを繰り返す「マッドバーニッシュ」のリーダー・リオ(声・早乙女太一)の戦いを描く。堺演じるクレイは国民が頼れるリーダーであり、ガロにとっては幼い頃の命の恩人であり憧れの人物でもある。だが、クレイにはガロに見せない別の顔があって――。
 物語に隠された謎が明らかになるにつれてクレイのキャラクターもその印象が激変、まさかの「倍返し」ぶりを見せつける。特にクライマックスの堺のハイテンションぶりはまさに「怪演」の一言に尽きる。半沢直樹のキレキレ演技に惚れ込むファンに、是非お勧めしたい1作だ。



 さて、『プロメア』以前にも、堺は声優としていくつかの作品に出演している。まず新規ファンには意外なのが、人気テレビアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(96~04年、05~08年)に登場する白鳥麗次役(02年からは和田サトシに交代)。麗子につきまとう自称「スーパー金持ち」で、最後にはいつもスーパー貧乏になってしまうオチで笑わせるキャラをコミカルに見せてくれた。
 初のアニメ主演作となったのは、神林長平原作のハードSF『戦闘妖精雪風』(OVA全5巻・02~05年)。堺は未知の異星体・ジャムを迎え撃つフェアリイ空軍のパイロット・深井零役を演じた。だが零は、愛機・雪風と指揮官であるブッカー少佐以外には心を開かない寡黙な青年であり、主役にも関わらずほとんど喋らないという、異色の存在感を放っている。CGを駆使した空戦場面の迫力、多田由美がデザインを手がけたクールなキャラクター造型なども含め、今なお根強い人気を誇っている1作だ。
 また日本文学の名作を「週刊少年ジャンプ」の作家が手がけるキャラクター原案でアニメ化したオムニバス・テレビアニメ『青い文学』シリーズ(09年)では、6作品すべてのナビゲーターと主役の声優を務め、劇場アニメ『手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく』(11年)では主人公・シッダールタと並ぶ重要人物、奴隷の身分を隠し軍人として出世の道を歩んでいくチャプラ役をドラマティックに演じている。
 いよいよ最終局面に向かう『半沢直樹』。来週以降のロスに悩む前に、是非これらのアニメ作品もチェックしてもらいたい。
(文中の敬称略)

--{『プロメア』ロングPVで堺さんの熱演をチェック!}-

『プロメア』ロングPV
(C)TRIGGER・中島かずき/XFLAG