ジャーナリストの池上彰氏が出演するフジテレビ系特番『池上彰スペシャル』が、きょう20日(20:00~21:54)に放送される。

  • 山崎夕貴アナ(左)と池上彰氏=フジテレビ提供

今回は菅新政権の誕生、そして刻々と変化する新型コロナウイルスを巡る状況を受け、一部緊急生放送。安倍政権の方針や対策と違いに加え、新型コロナ収束への希望の光であるワクチン開発の今を生解説する。

収録パートを終えた池上氏は「確かに感染者数が以前ほど爆発的には増えていませんが、だからといって大幅に減ってはいないですよね。しかしこの状況に慣れてしまって、毎日全国で何百人も感染者が出ているのに、『そんなものかな』という感じにもなっています。このような慣れというのは危険だと思います。ここのところ死者も連日出ていますので、それが非常に気になるところです」と警鐘。

これまでの日本政府の対応について、「後手後手に回っていたにもかかわらず、感染者数・死者数が非常に少なかったということは、やはり国民のみなさんが一生懸命、感染症対策を行ったということだと思います。PCR検査もなかなか拡充しませんでしたし、政府の対応は決して褒められたものではありませんが、結果としてはうまくいっている。そのため海外のメディアからは『日本は不思議だ』『政府が失敗ばかりしているのに、なぜ死者が少ないのか』と言われるくらいです。それは一人一人がものすごく気をつけたということだと思います」と解釈する。

新型コロナに関して、菅新政権に望むことを聞くと、「もちろん経済と新型コロナ対策の両立を求めるということはよく分かります。しかし、感染症対策を徹底的に行わず、中途半端に経済を再開させるとまた患者が増えてしまい、その結果、経済行動を制約せざるを得ないということの繰り返しになってしまう恐れもあります。経済を回さないといけないというのは分かりますが、あまり早急にやってしまうと、かえって逆効果になってしまうということに気をつけないといけないと思います」と注文をつけた。

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