――本作は、同じ原作を元に日本版、中国版とアジア諸国でドラマが制作されていく大規模プロジェクトになっています。日本版ならではの見どころはありますか?

物語の舞台が2006年の東京なので、少し懐かしい雰囲気なんです。その頃を思い出させるmixiや『ビリーズブートキャンプ』のようなアイテムが出てくるので、当時流行った日本の文化に注目してもらえると面白いと思います。

――数々のMVを手掛けてきたスミスさんが総監督をされていますが、演出方法など印象に残ったことはありますか?

スミス監督の演出方法は独特ですごく楽しいんです。最初は監督が思い描かれている景色を理解するのが難しかったので、なぜここでこう動くのか、監督に確認するようにしていました。

ドラマの冒頭に毎回、CDジャケットのようなストップモーションになる演出があるのですが、撮影中はどういう映像になるのか予想できないんです。でも仕上がった作品を見ると、すごく斬新できれいな画になっているので、その部分にも注目して見てもらいたいですね。

■胡散臭い謎めいた雰囲気を表現

――亮はとても謎めいた人物として登場しますが、どういうところを意識して演じられていますか?

序盤は本来の目的を隠すために、有希に「詐欺師じゃないの?」と言われてしまうくらい胡散臭い謎めいた雰囲気を表現しています。でも実は、自分の正体がバレないようにわざと明るく振る舞っているんです。その亮と、3人との掛け合いが本当にテンポよく面白いコメディになっていると思います。そして今後、そんな亮が有希とどう交わっていくのか、僕自身楽しみながら演じています。

――今後の注目ポイントについて教えてください。

この物語にはある謎が隠されているので、それがミステリーのように回を増すごとにひも解かれていきます。それと同時に、亮という人物に対する見え方が変わっていくのではないでしょうか。序盤に散りばめられている謎めいたカットや、視線が何を表していたのかが少しずつ明らかになっていくので、細かいシーンの意味を考えながら見ていただけるとより一層楽しんでいただけると思います。