千趣会、JR東と資本業務提携 EC事業の強化や商品を共同開発

千趣会は9月16日、東日本旅客鉄道(JR東日本)と資本業務提携を締結した。JR東日本に対し第三者割当によって自己株式を処分、JR東日本は千趣会の筆頭株主となる。業務提携は両社の知見とノウハウを活用し、双方のEC事業を強化するほか、商品の共同開発やポイントの相互交換などを予定している。千趣会は事業の持続的成長や企業価値の向上を図るには、自社にない経営資源を持ったパートナーとの提携が必要と判断。今年4月からJR東日本と資本業務提携に向けて検討してきた。JR東日本も千趣会と提携することで、運営するECモールの強化やポイント会員事業、決済事業の拡大を見込んでいる。

千趣会は自己株式の処分により、JR東日本に対し普通株式571万4200株を19億9997万円で処分する。処分価額は1株350円。発行費用を差し引いた千趣会の手取り概算額は18億3697万円となる。

調達資金は資本業務提携の推進・実現のため、設備投資資金や広告宣伝費、販売促進費などに充当する予定だ。

具体的には、駅ビル・エキナカへの出店資金、資本業務提携に関連する千趣会のECサイトのシステム開発とシステム改修に10億3800万円を充てる予定。

さらに、千趣会のECサイトにおける、JR東日本のJRE POINTとビューカード決済の利用促進を図るための広告宣伝費、JR東日本のECモール「JRE MALL」への集客費用として7億9800万円を充当する。



業務提携においては、「JRE MALL」向けの商品を両社で共同開発する。このほか、千趣会の商品や共同開発商品を、JR東日本グループが運営する商業施設で販売して、両社の売上高や利用者を拡大する。

千趣会のECサイトでJRE POINTを付与したり、両社が発行するポイントを相互交換できるようにして、利用者数や会員数を拡大する。千趣会のECサイトにおけるビューカードの加盟店化や、ビューカード決済の利用促進による、JR東日本の決済事業の強化も見込んでいる。

千趣会は7月31日、地域中核企業活性化投資事業有限責任組合(REVICファンド)が保有する優先株式をすべて取得して消却した。しかし、通販事業およびブライダル事業とも厳しい環境となっており、従来とは異なる取り組みによるアプローチで、新規パートナーとの提携を模索していた。