BIツールのダッシュボードとは?レポートとの違いや作成のコツも解説

BIツール

BIツールのダッシュボードを利用することでどのようなことができるのでしょうか。この記事では、BIツールのダッシュボードができることやBIツールのダッシュボードを作成するポイントなどをご紹介します。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

BIツールのダッシュボードとは

BIツールは企業が蓄積した膨大なデータを分析することで、経営的な意思決定をサポートすることができるツールです。

そのBIツールの機能の1つであるダッシュボードは、BIツールで作成したグラフや集計表を一つの画面にまとめて表示したものです。一画面でさまざまなグラフや表を一覧表示することができるため、個々のグラフを見比べたり対比することができます。

レポートとの違い

BIツールでは、文章や表形式のデータで構成したドキュメントをレポートとして出力することができます。レポートとダッシュボードはどのような違いがあるのでしょうか。

ダッシュボードはグラフや表などを一覧表示するもので、指標やKPIなどを随時変更してカスタマイズすることができます。また、データはリアルタイムで更新されます。

一方、レポートは加工済みのデータとして提供されるため、リアルタイムに更新されることはありません。また、加工やカスタマイズを行う場合には、元となるマスタを変更する必要があります。

BIツールの種類

BIツールにはクラウド型とオンプレミス型の2種類があります。

近年多くの企業が活用しているBIツール。このBIツールは、大きく分けてクラウドで提供されるクラウド型と、自社が保有しているサーバー内に導入するオンプレミス型の2つがあります。

ここではクラウド型、オンプレミス型の2種類のBIツールについてご紹介していきます。

クラウド型

クラウド型のBIツールはインストールなどの手間がなく導入できます。

クラウド型BIツールはインターネットを介して利用できるもので、必要なときに必要なサービスだけを手軽に利用できます。近年ではBIツールに限らず、企業で利用するさまざまなツールはクラウド型での導入が主流になっています。

クラウド型BIツールは導入コストが低く気軽に利用することができますが、カスタマイズは難しいというデメリットがあります。

オンプレミス型

オンプレミス型BIツールは、自社のサーバーにシステムを構築してBIツールを利用する導入形態です。自社に導入するためカスタマイズ性が高く、既存ツールとの連携も可能です。

ただし、クラウド型と比べるとオンプレミス型BIツールは導入コストが高く、自社で運用管理を行う手間がかかります。

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BIツールのダッシュボードができること3選

ダッシュボードができることをご紹介します。

BIツールでダッシュボードを作成する場合、見る相手にしっかりと伝わるダッシュボードを作ることが重要です。BIツールは種類によってダッシュボードの機能も異なります。

ここではBIツールのダッシュボードができることを主に3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ダッシュボードができること1:データの絞り込み

BIツールではダッシュボードを利用してデータを絞り込むことが可能です。

BIツールのダッシュボード機能の中には、データの絞り込みによってデータの表示内容を変えられるものがあります。

フィルター機能などによって期間でデータを絞ったり、全てのデータのうち特定のデータに条件を絞って表示することで、閲覧者が確認したいデータをピンポイントで確認することができます。

ダッシュボードができること2:集計項目の詳細な表示

BIツールのダッシュボードには、集計項目を詳細に表示する機能があります。具体的には、集計項目をクリックすることでより詳細なデータを確認することができるドリルダウン機能、集計前の明細データを確認できるドリルスルー機能といったものです。

エリア別から店舗別へデータを掘り下げたい、店舗ごとの売り上げを確認したいなど、様々な場面で活用することができます。

ダッシュボードができること3:異常値のアラート表示

ダッシュボード機能の中には、データが一定の値を上回る、もしくは下回る場合にデータを赤字で表示するといった方法で異常値のアラートを出すことができるものがあります。

レポート内の数値制限を超えた場合にすぐにアラート表示され、一目で異常が発生している箇所がわかるため、スピーディな対応が可能になります。

ダッシュボードを作成する3つのポイント

BIツールでダッシュボードを作成する際のポイントをご紹介します。

BIツールのダッシュボードでは、グラフ化などにより、データをわかりやすい形で見える化することができます。ただ、これを最大限活かすには、見る人にとってわかりやすいダッシュボードを作成することが重要です。

ここではダッシュボードを作成する際に知っておきたい3つのポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

ダッシュボードを作成するポイント1:利用目的を決める

ダッシュボードを作成する場合、利用目的を明確にするのがポイントです。

ダッシュボードは膨大な量のデータを表示できますが、時として「膨大な量」であることが仇になる事があります。見るべきデータが数多くあるために「何を見ればいいか」が分からない、そんな問題が生じがちなのです。

ダッシュボードを見るのは誰なのか。何を目的に、どんな情報を知りたいのか。これらをはっきりさせることで、必要なデータを一目で判断できるわかりやすいダッシュボードになります。

ダッシュボードを作成するポイント2:必要な指標の設定を行う

作成目的を明確にした次に留意すべきは、情報をわかりやすく伝えるための「指標の設定」です。この作業は、実際の利用者と会話をしながら定めていく必要があります。

例えば、利用者が営業数字の目標達成率を可視化したい場合、部署ごとでみるのか個人ごとでみるのか、細かな売上項目まで落とし込むかなどをまずヒアリングせねばなりません。その上で、達成率をパーセンテージで表示するのか、実数値として表示するのかなど、評価基準となる指標を検討し、設定していく必要があります。

ダッシュボードを作成するポイント3:適切なグラフ形式を選ぶ

ダッシュボードの目的や表示するデータが決まったら、データを表現するのに適したグラフ形式について検討しましょう。

ダッシュボードに搭載されている表現方式には、代表的なものとして「円グラフ」や「棒グラフ」などがあります。ここではそれぞれご紹介していきます。

円グラフ

円グラフは全体の割合を表示するのに適したグラフ形式です。

円グラフは合計を100%として、全体における割合を表現するのに適した表現形式です。たとえば社員の中での役職者の割合や、20代や30代、40代など年齢の割合などを表現するのにおすすめです。

棒グラフ

棒グラフは2個以上のデータの値の比較したいときに適したグラフ形式です。製品ごとの売り上げ金額や店舗ごとの新規顧客の増加数といった、異なる値を比較したい場合におすすめです。

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BIツールのダッシュボードを活用するメリット

ダッシュボードではさまざまなデータをグラフ化して一覧表示することができますが、これを利用することで具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

データを把握しやすい

ダッシュボード活用の第一のメリットは、データを把握しやすいということです。

データを参照する場合、文字情報のみではどうしてもわかりにくいです。画像や動画などのリッチデータがあった方が一度で多くの情報を得ることができるため、閲覧者が直感的に理解できるようにするために「データを視覚化」が有効となります。ダッシュボードのメリットは、グラフ化によってデータを視覚化できる点だと言えます。

リアルタイムでの分析

ダッシュボードには「リアルタイムで分析できる」というメリットもあります。

レポートと異なり、ダッシュボードではリアルタイムにデータを表示することが可能。時系列の細かな変化までリアルタイムにデータを追えるため、スピーディで信頼性のあるデータ分析が可能になります。

BIツールのダッシュボードを活用するデメリット

ここまで良い点ばかり触れてきましたが、BIツールのダッシュボードにはデメリットも存在します。

ここではダッシュボードを活用するデメリットをご紹介しますので、BIツールを利用の際には留意するようにしましょう。

専門知識が必要になる

BIツールでダッシュボードを構築する場合、ある程度の専門的な知識が必要になります。高度な分析をするためには、データの取り込みなどでプログラミングのスキルも求められるでしょう。

社内にそういった知識やスキルを持った人材がいなければ、コストをかけて育成するか、外部に委託する必要があります。

初期コストがかかる

BIツールは導入するまでに手間やコストがかかります。導入すればすぐに使えるかというとそうではなく、社内にあるデータをBIツールに紐づけたり、BIツールで参照するためのデータベースを用意したりなどの作業が必要です。

活用をスタートするまでに相応の期間やコストがかかる点に留意しましょう。

ダッシュボードを活用して業務効率を上げよう

ダッシュボードは、「視覚化」や「リアルタイム性」といった特徴をもって、利用者の意思決定、業務を強力にサポートします。

この記事でご紹介したポイントや留意点などを参考に、ダッシュボードを有効に活用してみてください。

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