NECは8月20日、NTTドコモのキャッシュレス決済サービス「d払い」向けに本人確認(KYC)をオンラインで実現するサービス「Digital KYC」を同4日から提供開始したと明らかにした。これにより、d払いアプリで送金や出金等を行う際に必要となる本人確認手続きがオンラインで完結するという。

経済・産業のデジタル化が急速に進展する中、2018年に犯罪収益移転防止法(犯収法)が改正され、オンラインで完結する本人確認(eKYC, electric Know Your Customer)が認められた。

これまでは、d払いユーザが送金や出金などを利用するには、あらかじめ銀行口座の連携、各金融機関による本人確認が必要となっていたが、今回、改正犯収法に対応したNECのDigital KYCのソフトウェアキット「Digital KYC SDK(Software Development Kit)」をd払いに搭載することで、オンライン上で迅速かつセキュアな本人確認が完結するという。

Digital KYCは、顔と本人確認書類(運転免許証・在留カードなど)を画面に表示される指示に従って撮影し、撮影データなどの必要事項を送信することで、オンラインで本人確認手続きが完結する。非対面での本人確認を迅速かつセキュアに実現している。

また、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術である顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用しており、本人確認手続きにおける本人以外の不正利用のリスクを低減するという。