新型コロナウイルスの感染拡大が続いている2020年、学生たちの夏休みが普段より短くなってしまったり、旅行や帰省も控えなければならないしんどい状況が続いています。こんな時期だからこそ、家にいながらiPhoneアプリの新しい便利な使い方をひとつ覚えてみたり、AirPods Proの音質をチューンアップして休み明けのビデオ会議に備えてみてはいかがでしょうか。家族そろっての買い出しをスピーディー&確実にする意外な標準のメモアプリの活用術も!
iMovieで思い出の動画・写真をショートクリップにしてみる
外出が難しい今だからこそ、iPhoneの「写真」アプリのアルバムに撮りためた写真や動画を整理してみましょう。少し昔の家族旅行や、友だちと遊びに出かけた時の思い出が鮮明に蘇ってきて、時間を忘れてのめり込んでしまうはずです。
写真アプリの「For You」タグに並ぶ「メモリー」を選択すると、iPhoneに撮りためた動画や写真ファイルが、過去に訪れた場所や日時の単位にまとまって表示されます。それぞれのメモリーを開いて再生アイコンをタップすると、自動スライドショー再生がスタートします。スライドショーはムービーとして書き出して、AirDropなどで共有もできます。
無料のiMovieアプリを使うと、動画の長さを変えたり、静止画を挟んで合間にエフェクトを加えながら、さらに完成度の高いショートクリップが作成できます。旅行先で撮影した動画の音声を切り出して、1分間のムービー全編にBGMとして流したりすると、臨場感があふれる動画に仕上がります。
マップの新機能「Look Around」でバーチャル旅行気分を味わう
実際に旅行には出られないけれど、旅行の楽しさを味わいたい…。そんな時は、iOS純正の「マップ」アプリでバーチャル旅行を楽しんでみましょう。
マップアプリには、一部のエリアを高精細な静止画とアニメーションによる3Dビューで見渡せる「Look Around」(ルックアラウンド)という機能があります。北米のサンフランシスコやニューヨーク、ロサンゼルスなどの大都市で利用できた機能が、米国外の国では初めて日本でも8月5日から楽しめるようになりました。国内では、東京を中心とする首都圏エリア、大阪・京都・神戸・奈良の近畿各県、東海は愛知・三重の都市部エリアに対応しています。
マップアプリの表示を一定の倍率まで拡大すると、画面の右上隅に「双眼鏡」 のアイコンが表れます。このアイコンをタップすると、iOSのマップアプリの場合、最初に画面上部にLook Aroundのウィンドウが表示されます。画面をスワイプすると、マップの表示も双眼鏡の向いている方向に合わせて回転し、3Dビューの視線の向きも切り替わります。
Look Aroundは全画面表示にもできます。進みたい方向をタップすると、自転車や車に乗っているぐらいのスピード感でスムーズに移動するので、iPhoneの画面越しに“風を切る”ような感覚も味わえます。街の観光スポットを巡るのも楽しいですが、Look Aroundに対応する街に住んでいる方は、ふだん暮らしている近所の風景をiPhoneのマップで散策してみるだけでも小旅行気分が味わえます。
AirPods Proの「音とフィット感」をチューンアップしよう
在宅ワークの時間が増え、ビデオ会議や友だちとのWeb飲み会などに、アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」が活躍する機会が増えたという声をよく聞きます。
AirPods Proは、周囲のノイズを遮音できる高精度なアクティブ・ノイズキャンセリング機能と、反対にイヤホンを耳に着けたままクリアに外の音が聞こえる外部音取り込み機能を搭載しています。AirPodsシリーズは、アップルデバイスとのペアリングがとても簡単にでき、抜群に使いやすい点も見逃せません。
最近は、サードパーティーから発売されるAirPods Pro専用の交換イヤーチップが注目されています。例えば、オーディオブランドのAZLAが発売した「SednaEarfit XELASTEC for AirPods Pro」は、AirPods Proの特殊な形状のノズルにピタリとフィットするイヤーチップです。サイズ展開がL/ML/M/MS/S/SSの6種類に細かく分かれており、ユーザーの耳に合うサイズが見つけやすくなっています。イヤーピースは体温により軟化してフィットする特殊な樹脂素材を使っているため、装着感だけでなく遮音性能もいっそう高められます。イヤーチップを交換すれば、夏休み明けのビデオ会議などでAirPods Proのサウンドがグレードアップしたことを実感できるかもしれません。
イヤーチップを交換したら、使い始める前にAirPods Proの基本メニューから「イヤーチップ装着状態テスト」を実行しましょう。耳に正しくフィットしている状態を確認しておけば、より心地よい音が聴けるからです。
リモート帰省にも役立つグループFaceTimeビデオ通話
ビデオ会議といえば、最大32人までが同時に参加できるFaceTimeアプリのビデオ通話を仕事仲間とのミーティングに活用している人も多いと思います。今年の夏は新型コロナウイルスの感染拡大を避けるため、遠方に住む家族や親戚を訪ねることもままなりません。ただ、もし遠方に住む家族や親戚もiPhoneのFaceTimeが使える環境にあれば、無料のビデオ通話機能を「リモート里帰り」に使わない手はありません。
通話の開始後、アプリの画面を下から上に向かってスワイプアップすると、FaceTimeアプリの設定メニューが表れます。ここで「参加者を追加」を選択すると、別の家族や親戚をグループFaceTimeに招待して、賑やかなビデオ通話が楽しめます。
メモを家族で共有して買い物をチームワークで素速くこなす
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためには、人と人が集まって密集を作らないように心がけることが肝心といわれています。例えば、家族そろってショッピングセンターやスーパーへ日用品の買い出しに出かける際には、家族一同が「手分け」して買い物することが感染予防対策としても効果的です。そのような際に便利なツールが、iOS標準の「メモ」アプリです。
メモアプリであらかじめ買い物リストを作成したら、画面右上の人型のアイコンをタップして家族を招き入れましょう。メモを共有したい家族や友人をSMSやメールを経由して招待できます。メモにテキストを入力、あるいはチェックマークをオンにしたり写真を追加すると、共有中の買い物リストに編集内容がすぐさま反映されます。
iPhoneのApple Payを使うと小銭のやり取りが要らなくなるので、代金の支払いが速くて安心です。本稿執筆時点では、Apple Payに登録できる交通系電子マネーカードはSuicaのみですが、ふだんPASMOだけで通勤している人や、JR東日本以外が発行する交通系電子マネーカードを利用している人も、iOSのWalletアプリから電子版のモバイルSuicaがすぐに発行できることを覚えておくとおトクだと思います。
この夏、iPhoneで新しいアプリやサービスの使いこなし方をマスターしてみてください。