2019年2月に「けやき坂46(ひらがなけやき)」から改名を行い、1stシングル「キュン」が発売初週で47万枚を売り上げるなど、華々しいデビューを飾ったアイドルグループ・日向坂46。その彼女たちにとって初となるドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』が、新型コロナウイルス影響による公開延期を経て、8月7日にいよいよ上映がスタートする。

昨年末『NHK紅白歌合戦』に初出場するなど、大躍進を遂げた日向坂46のデビュー1年目に完全密着した本作では、日々拡大するグループの人気とは裏腹に、その内側に隠れたメンバー一人ひとりの苦悩を活写。自分たちだけの名前を手に入れてからもなお、常に日向坂46らしさを求めて模索を続け、その葛藤と努力の日々を追った。

その自分たちのアイデンティティーを模索し続けた3年間の記録について、本人たちはどう受け止めているのか。キャプテンの佐々木久美をはじめ、小坂菜緒、佐々木美玲に話を聞いた。

  • 左から日向坂46の佐々木美玲、小坂菜緒、佐々木久美

    左から日向坂46の佐々木美玲、小坂菜緒、佐々木久美

――けやき坂46時代をも振り返る内容でしたが、完成した映画をご覧になっていかがでしたか?

佐々木久美:昔からいろいろなところでカメラを回してくださっていて、それが記録として残っていることはうれしいことですし、ありがたいなって思いました。しかもそれが映画館のスクリーンで上映されると思うと、すごく不思議な気持ちにもなりました。そこには日向坂46らしさが出ていたなあと思ったので、早くみなさんにも観てほしいです。私自身もこの映画を観てメンバーのことがもっと好きになったので、“おひさま”(ファンの呼称)のみなさんももっと好きになってくれるんじゃないかなと思います。

小坂菜緒:今まで表に出ていない私たちの裏のところがたくさん出ているので、私たちのことを知っている方々でも、改めて知ることがたくさんあると思います。ちょっと興味があるなって思っている方々には、これを観ていただいたら、こういうグループなんだってわかっていただけるような気がするので、たくさんの方々に観ていただきたいです。

佐々木美玲:この『3年目のデビュー』を観て、思い出したことがいっぱいありました。3年前なので忘れてしまったことも多いのですが、「ああ、こういうこともあったなあ」って、笑顔で観ることができました。日向坂になってからファンになった方も多いと思うので、ひらがなけやき時代のことも少し知ってもらう機会になるのかなって思います。

――特にグッと来たシーンは?

佐々木美玲:実はメンバーみんなで観たので、ファンの方の目線ではなく、内輪で笑っちゃったんです。たとえば小坂菜緒が泣いている場面では、その隣で加藤史帆が人の手を匂っていたり、いいシーンなのに後ろで何かやっていたりするんです。そこが日向らしいんですけど(笑)

佐々木久美:画面の真ん中にいる人“じゃない”ところがすごく面白くて、そういうところは笑っちゃうんですよね(笑)。メンバーが卒業するシーンは、いろいろと思い出されて悲しくもなり、懐かしい気持ちにもなりました。

小坂菜緒:2019年後半からの日々は、けっこういろいろなことがありまして。握手会だったり、ライブだったり、ドラマの撮影だったり、その後半部分はとても見応えがあるところなのかなって思いました。

――改名とデビューがグループにとって大きな節目だったと思いますが、いま振り返っていかがですか?

佐々木久美:改名は人生で一番驚いた出来事で、本当にびっくりしたのですが、すごく前向きな気持ちになれました。その当時は寂しい気持ちにもなりましたが、改名は絶対に必要なことでしたし、あの時に改名をして素敵な名前をくださって、本当にうれしかったですし、日向坂という名前になれて本当によかったと思っています。

小坂菜緒:配信した時はまさか改名が起こるとは思っていなくて、全然そういう意識もなかったので、すごくびっくりしました。でもマイナスのことはまったく思っていなくて、私たちにとっていいことになるのではないかって、その期待のほうが大きかったんです。

佐々木美玲:改名してデビューさせていただいてから、たくさんの夢が本当に叶っているので、今となっては改名できてよかったなって。もちろん、けやき坂46という名前も大好きですけど、ひとつのグループとして日向坂になって、みんなでデビューできてよかったなって思います。