今市隆二と登坂広臣が語る、withコロナ時代の音楽的ビジョン、三代目とソロの未来

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの今市隆二と登坂広臣によるライブ映像作品『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKA』がリリースされた。

今市は『ZONE OF GOLD』、登坂は『Who Are You?』という2020年の年頭にそれぞれ発表したニューアルバムを引っさげてのスペシャルなパッケージツアー(二本立てのライブ)でもあり、一昨年のソロライブのセトリにはなかった曲も多数披露。ソロでは初となるドームという大舞台で、空へ飛翔していくような今市のヴォーカルと、深く潜っていくような登坂のヴォーカル、両者の個性が存分に発揮されたステージを合計33曲、約3時間というボリュームで収録。2人の成長が感じられるだけでなく、この2人がいる三代目 J SOUL BROTHERSってあらためて凄いグループだということが再確認できるのだ。

今回は両者のライブの話に限らず、7月2日から7日連続で行われているLDHのスペシャル配信ライブについて(三代目の配信ライブは7日に開催される)、コロナ禍の音楽活動やエンタテインメントのあり方など多岐にわたって2人がインタビューに応じてくれた。

【撮りおろし写真】今市隆二と登坂広臣(画像4点)

ーRolling Stone Japanではコロナ禍のアーティストが何を考えているのかということにフォーカスを当て、いろいろな方にお話しを聞いてきたんですが、今市さんと登坂さんはStay Home期間中にどんなことを考えていましたか?

今市:ライブができなくなり、お客さんやファンの方とのコミュニケーションの場がどんどんなくなってしまった。でも音楽そのものは無くならないものだし、アーティストとしてやるべきことをやろうと思い、楽曲制作を続けました。「今すぐできることは何だろう?」と考えて未発表の曲を個人のインスタであげたりとか、とにかく発信することで、コロナで大変な思いをされている方や医療従事者の方の背中を少しでも後押しできたらいいなと思って、日々を過ごしてました。

登坂:僕も曲作りですね。ツアーの予定や、例えば何かのタイアップのお仕事であったり、そういうものに向けて曲を作ることもよくあるんですけど、いつもよりフリーダムにジャンルレスで「こういう曲はこれまで作ったことがないから試してみよう」とか、そういう感覚でできたんです。ネガティブに捉えるというよりは、時間を有意義に使おうと考えていました。コロナの最中より、アフターコロナの方が苦しむ人がたくさんいるかもしれない。そういう時にアーティストとして何ができるか準備をしようという感覚でいたかもしれないですね。

ーLDH PERFECT YEAR 2020で予定していた168公演のライブがコロナの影響で中止になってしまいました。ライブは自分たちの世界観を表現する上でも、またファンとのコミュニケーションという意味でも大事な場所だと思うのですが、LDHのエンタテインメントを担うお二人はこの事態をどう受け止めましたか?

今市:会社のことも含めて、デビューした頃とは比べ物にならないぐらい自分たちには責任感があります。168公演が中止になって影響は受けましたが、そこにとらわれていても仕方ないので、次の可能性を考えようと。そのなかで配信ライブやソーシャルディスタンスライブという選択肢が出てきました。

登坂:まず三代目に関して言うと、2020年は10周年イヤーなので、コロナがなければ実現していたプロジェクトやエンタテインメントが他にもあったのに……という気持ちは正直あります。LDH全体で見ると、僕らの一番の強みでもあるライブの場が失われてしまったとはいえ、こういう状況だからこそ変化していかなければいけない。世界的にもオンラインでのライブが主流になってくると思うので、そうなった時にLDHは他と何が違うんだろう?って。僕らが持つエンタテインメント性において、例えばパフォーマンス面でもそうですけど、自分たちにしかできないものが絶対あるはずなんです。そういったものをどんどん提示していかなきゃいけないなと。

●三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / ALBUM『RAISE THE FLAG』Digest Movie





今市と登坂が見たお互いのボーカルパフォーマンス

ーこの数カ月の間に起こったことを考えると、7月1日に発売されるLIVE DVD&Blu-ray Disc『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKA』で見られるあの空間が、とても尊く感じられるなぁと感じました。自分は名古屋公演を拝見したのですが、当事者としてはその点いかがですか? いまこのタイミングで映像で見返してみて。

今市:今だとちょっとありえないよな……という感覚にはなりましたね。おっしゃるように尊い場所というか、特別な空間だったなと自分も感じますし、お客さんはそれ以上に感じてると思います。アーティストに直接会えるわけだし、声も聞けて、パフォーマンスも見れて、熱狂も感じられる。その瞬間をこうして映像作品として届けられることは、すごくうれしいです。

●RYUJI IMAICHI / LIVE DVD & Blu-ray Disc「LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE」TEASER



登坂:自分の作品としてあらためて見ても、あの空間はすごかったなと思います。さいたまスーパーアリーナで行う予定だったツアーファイナルはコロナの影響で中止になってしまったので、それがすごく心残りでしたが、そのぶん早いタイミングでこうして映像作品として出すことができたので、会場に来られなかった方の心を少しでも満たせるようなピースになればという願いがあります。

●HIROOMI TOSAKA / LIVE DVD & Blu-ray Disc「LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE」TEASER



ー2018年後半〜2019年にかけてのお二人のソロツアーは別々の単独公演でしたが、二本立てライブという形式で観ると個性の対比が自然と浮かび上がってきて興味深いです。今回一緒にドームツアーをまわってみて、あらためてお互いのボーカルパフォーマンスについてどう思いましたか?

今市:今回のツアーは臣が先にステージに出て、その後に自分が出るという流れだったんですけど、お客さんの目線で臣のライブを生で観れたというか、初めて客観的に観ることができましたね。臣がソロで活動を始めてから、アリーナでライブをやって、ドームでライブをやって、楽曲やイメージなど、アーティストのカラーが色濃くなってるなと感じました。

登坂:三代目の時はグループとしての楽曲なわけじゃないですか。曲作りや発信するものも含めて、2人のボーカルと5人のパフォーマーで一つの音楽。でもソロだと全部自分で作っていくので、もちろんドームで歌っている曲も三代目とは違う。普段隣で歌っている感じとはまた違う隆二の一面を間近で観れましたし、それはすごく面白かったです。


ソロの表現を支えるバンドとの関係性

ー今市さんのライブのコーラス隊、登坂さんのライブのギター、お二人ともバンドとのアンサンブルがピッタリですよね。ドーム規模の巨大な会場になるとステージ上でのバンド演奏のダイナミズムっていうのが、余計大事になるのかなと思うんですが。

登坂:今回のドームツアーは、アリーナツアーの時と同じバンドメンバーでやらせていただいたんです。僕のクセとか好みも知っているので、「こっちの方が好きでしょ?」という提案もいただきましたし、逆に自分から「ドームだからこういう風にしてみたい」という考えを伝えたりして。芯の部分をどっしりと支えてくれている心強いチームと一緒だったので、今回も安心して身を委ねられる感じはありました。音作りっていう一番大事な部分を信頼している方々に任せて、自分はパフォーマンスすることだけに集中できる環境が作れた。僕がソロで作っている曲はダンスミュージックですが、生の音とデータの音とのバランスをどういう風に調整するか、その相談を常にしていましたね。『Who Are You?』の曲とかは特に(バランスをとるのが)難しかったので。





今市:うちのバンドリーダーはシンセのSEIさん(永井誠一郎)なんですけど、三代目の初ツアーからずっとご一緒させていただいているのでSEIさんがいてくれて本当に安心感があります。アリーナツアーの時とは一部メンバーも変わったんですが、ダンサーも含めて「TEAM RYUJI」でドームのステージに立つことができました。音に関しても演出に関してもバンドとやり取りして一つずつ手作りで準備していったんです。コーラスの二人との掛け合いもそう。公演の後半で二人に歌ってもらうパートを作ったんですけど、引き出しがたくさんあった方がドームのステージで映えるかなと思って、そういう風に今回はトータルで考えたことが多かったと思います。





●『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKA』TEASER



ー三代目のメンバーと一緒にステージに立ってるのと、ソロアーティストとして自分が前面に立って、その後ろにバンドやダンサーがいるのとはやっぱり違いますか?

登坂:そうかもしれないですね。後ろにパフォーマーがいる時はーーそれは自分のソロのチームのダンサーもそうですけどーーパフォーマーの感覚がすごく反映されるんです。あと三代目はパフォーマーが踊りやすいように音作りしているところもあるので、その点で違う部分はあるかもしれないです。

今市:ソロは三代目と差別化しないといけないし、自分がやりたいことをやる場所でもあるので、やっぱり楽曲制作から違ってきますよね。そういう意味では「個」 が濃くなってる。三代目の規模になると、もちろん自分たちで曲も作ったりしますが、三代目のブランドがまず先にあるので。


今市と登坂が思い描くLDH流のオンラインライブ

ーパンデミックだったりアメリカの現状だったり世界が混迷の中にある今、だからこそ余計にファンの存在というのはお二人にとっても大切なものだと思います。今市さんは昨晩もInstagramでライブ配信してましたが、SNSでのファンとの交流も以前とは見方や捉え方が変わったんじゃないですか?

今市:すごく変わりました。いろんな方がSNSで発信したりしているのは知っていたんですけど、言ってしまえば「主」になれるわけじゃないですか。その感覚を自分も手にしたというか、スマホの台を買ったりして(笑)、SNSがしやすい環境を自分でも準備しました。便利なぶん、そこで得られるものもたくさんあると思うので、いいツールだと思って使っていきたいですね。

登坂:コミュニケーションツールとして、便利の一言に尽きますね。自分もライブ配信したりすると、ファンの方が喜んでくれますし、それはそれでコンテンツとして大事だなと痛感しました。音楽ってそもそもそうだと思うんですけど、どこで流れていたっていいと思うんです。SNSで曲を発表することも普通になってきているし、そういうのを含めると、いい意味で有効活用したいなというのは、こういう状況になってみて強く思います。

もちろんSNSだから自分たちが活動する上でのヘイターもいる。好きと嫌いが共存している世界でもあるし、だから逆に(SNSに対して)あまり深く関わらなくてもいいという感覚でいたんですけど、こういう事態になった時に「繋がれる」という価値の方が重視されるべきというか、自分の音楽を発表する場として使えるかもしれないし、この便利なツールを自分たちが有効に使っていこうと、どんどん捉え方を変えていきました。他の人たちがこういう風にやっているから、ではなく、自分流の発信の仕方を見つけていきたいなと思っています。

ーLDHでは今後オンラインのライブ・エンタテインメント「LIVE×ONLINE」を開催していくんですよね。三代目J SOUL BROTHERSのライブも7月7日に予定されています(取材はライブ前に行われた)。

今市:はい。既に出来上がってます。

ーしかもこれ、Rolling Stone Japanでも以前取材させていただいたTEAM GENESIS(LDHのライブクリエイティブを手がけるチーム)が企画演出なんですよね。LDHのライブのステージセットや演出はアジアNo.1、なおかつ世界トップクラスだと思っているので楽しみです。お二人はオンラインライブにどんな可能性を感じていますか?
 
今市:まず自分たちも実際にやってみて、いろんな可能性が見えてくるんだろうなと思います。初めて挑戦することですし、現時点でどれだけの人が見に来てくれるかも分からないので。

登坂:アーティストからすると、すごいチャンスですよね。一度も見たことのない人が見る可能性も大いにある。例えば、あるご家庭の娘さんが僕らのファンだったとして、ご自宅で娘さんの家族がオンラインライブの様子を見るかもしれない。それで僕らのステージを楽しんでくれて、今度はリアルでライブを開催した時に、娘さんとお母さんと揃って会場に足を運んでくれる可能性があるわけです。そういったことを考えると、オンラインのライブは大切だし、しばらくはこれが主流になってくると思う。そのなかでLDHとして何ができるのか、皆さんが期待してくださるエンタテインメントをいかに発揮できるかが重要になってくると思うので、そこに対してベストを尽くしたいです。とにかく楽しんでもらえるように。

ー例えば、最近だとトラヴィス・スコットがフォートナイトのイベントでライブを披露して話題を集めてましたよね。今回はTEAM GENESISならではの見せ方ができそうですね。

登坂:こういう時代だからこそ、LDH流の楽しめるコンテンツにしたいなと思いますね。世界中の人と繋がれる可能性だって大いにあるわけだし、今までアプローチできてなかった場所にも、アプローチできるようになればいいなって。

今市:「ピンチをチャンスに」って、まさにこういうことですよね。生のライブがメインなのは変わらないと思うんですけど、新しいことをするのは楽しみですし、この先どうなるんだろうというワクワクもあります。


ソロアーティストとしてのモチベーション

ー2020年、ソロアーティストとしてドームのステージに立った……というキャリア的にも大きな出来事があった後、このような状況に突入してしまったわけですが、ソロアーティストとしてのモチベーションは今どんな感じですか? コロナがなければ予定していたこと、計画されていたことなどお互いあったかもしれませんが。

今市:自粛期間中、考える時間はたくさんあったので、三代目のことだけでなく、自分のソロのこと、曲の構成やイメージだったりをいろいろ考えて、新しいアイデアもたくさん生まれたんです。家にある自分の機材を一新して、トラックメイカーの方と密に話をして、音楽により深く触れていけるようになって、それは自分にとってもいいことだと思ってます。ライブができないとはいえ、本当に音楽は無限だなと思いますね。過去のものを引用してリバイバルした方がいいのかとか、トレンドのものをやればいいのかとか、考えれば考えるほど、どうしたらいいか分からなくなる時もあるんです。でもその悩んだりする時間も楽しいというか、この期間を経て常に音楽に触れていたことで、いい曲を作って多くの方に届いてほしい……という気持ちが今はすごく強くなったと思いますね。

登坂:次のソロ作品のストーリーを作り始めて、ある程度の形になってきていて、今はどういうアプローチで仕掛けようかなと考えているところです。この状況になってモチベーションが下がったとか、それこそソロでドームもやりきったから一旦モチベーションが落ち着いているという感じではなくて、ドームをやらせてもらったからこそ次が見えて、この状況になったからこそ考える時間ができて、作戦を練ることができた。そうやってすべてをポジティブに捉えて作り上げたものを、どうやって世の中に発表しようかと考えているところなので、モチベーションとしてはすごく高い状態です。楽しみにしてもらえたらなと思っています。

<INFORMATION>



DVD / Blu-ray Disc
『LDH PERFECT YEAR 2020 SPECIAL SHOWCASE RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKA』
RYUJI IMAICHI / HIROOMI TOSAKA
発売中
 
<全2形態>
①RZBD-77149~51【DVD3枚組】¥9,878(税込み)
※初回盤:三方背ケース仕様 / フォトブック(100P)同梱
 
②RZXD-77152~4【Blu-ray Disc3枚組】¥9,878(税込み)
※初回盤:三方背ケース仕様 / フォトブック(100P)同梱

<収録予定内容>
※以下、全形態共通
【 Disc 1(LIVE:HIROOMI TOSAKA)】
M1. Who Are You?  ※LIVE映像初収録
M2. Nobody Knows ※LIVE映像初収録
M3. NAKED LOVE
M4. OVERDOSE
M5. WASTED LOVE
M6. LUXE
M7. BLUE SAPPHIRE
M8. One Way Love ※LIVE映像初収録
M9. With You
M10. One Last Time
M11. EGO
M12. Not For Me
M13. HEY
M14. DIAMOND SUNSET
M15. UNDER THE MOONLIGHT
M16. CHAIN BREAKER
M17. HEART of GOLD
 
【Disc 2(LIVE:RYUJI IMAICHI)】
M1. ZONE OF GOLD  ※LIVE映像初収録
M2. Catch my Light
M3. TUXEDO ※LIVE映像初収録
M4. THROWBACK
M5. Kiss & Tell ※LIVE映像初収録
M6. Sweet Therapy ※LIVE映像初収録
M7. RILY
M8. ONE DAY
M9. これが運命なら
M10. Diamond Dance
M11. FOREVER YOUNG AT HEART
M12. Church by the sea
M13. Over & Over
M14. Over The Night ※LIVE映像初収録
M15. SHINING ※LIVE映像初収録
M16. Angel
 
[Disc 3(Documentary Movie)]
Documentary Movie
 

-本動画SET LIST-
0:00 ZONE OF GOLD
3:13 TUXEDO
6:54 RILY
9:54 Sweet Therapy
e You?  ※LIVE映像初収録
M2. Nobody Knows ※LIVE映像初収録
M3. NAKED LOVE
M4. OVERDOSE
M5. WASTED LOVE
M6. LUXE
M7. BLUE SAPPHIRE
M8. One Way Love ※LIVE映像初収録
M9. With You
M10. One Last Time
M11. EGO
M12. Not For Me
M13. HEY
M14. DIAMOND SUNSET
M15. UNDER THE MOONLIGHT
M16. CHAIN BREAKER
M17. HEART of GOLD
 
【Disc 2(LIVE:RYUJI IMAICHI)】
M1. ZONE OF GOLD  ※LIVE映像初収録
M2. Catch my Light
M3. TUXEDO ※LIVE映像初収録
M4. THROWBACK
M5. Kiss & Tell ※LIVE映像初収録
M6. Sweet Therapy ※LIVE映像初収録
M7. RILY
M8. ONE DAY
M9. これが運命なら
M10. Diamond Dance
M11. FOREVER YOUNG AT HEART
M12. Church by the sea
M13. Over & Over
M14. Over The Night ※LIVE映像初収録
M15. SHINING ※LIVE映像初収録
M16. Angel
 
[Disc 3(Documentary Movie)]
Documentary Movie