【後悔する前に】マイホームを建てる前に専門家に相談する事と注意点

マイホームは人生で最大の買い物です。にもかかわらず、一般の人にとって不動産は分かりにくいもの。マイホームを手に入れることだけが目的になってしまって、入居後のことをしっかり考えずに話を進めてしまうと後で後悔することにもなりかねません。ここでは、実際に住宅を購入した人への調査結果をもとに、住宅購入時に専門家に相談しておきたいことや相談する際の注意点についてご説明します。

住宅購入の際、専門家に相談している人は少ない

マイホームは人生最大の買い物です。それだけに価格帯も高額で、「2018年度フラット35利用者調査」(住宅金融支援機構)によると全国平均のマンション価格は4,437万円、土地付注文住宅は4,113万円となっています。

これだけ大きな買い物にもかかわらず、不動産は一般の人にとっては分かりにくいもの。購入を検討していても、「何が分からないのかが分からない」といった人もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな時に信頼できる相談相手がいたら安心です。実際に住宅を購入した人はどんな人に相談しているのでしょうか。
GOEN株式会社が新築住宅購入経験のある20代〜60代男女を対象に実施した『「マイホーム購入のあれこれ」に関する調査』が参考になるのでご紹介しましょう。

住宅購入の相談というと、ファイナンシャル・プランナー(以下、FP)や不動産コンサルタントといった専門家が思い浮かぶかもしれません。ですが、この調査結果を見ると、約8割の人が「専門家には相談していない(79.4%)」と回答しています。

専門家に相談しなかった理由としては、「住宅会社の営業担当者のアドバイスに従った(43.0%)」、「専門家の存在を知らなかった(34.4%)」という回答が多くなっています。
ここで気になるのが、専門家の存在を知らなかったという回答です。住宅購入について相談できる専門家にはどんな人たちがいて、どんなことが相談できるのでしょうか。

FPなどの専門家にはどんなことが相談できるの?

住宅購入について相談できる専門家には、(1)不動産会社、(2)不動産コンサルタント、(3)FPの大きく3つがあります。それぞれどんなことが相談できるのでしょうか。

(1)不動産会社

不動産会社には、新築マンションなどを販売する販売会社と、中古マンションなどを仲介する仲介会社があります。販売会社は、販売する建物の建築状況や設備など物件について最も詳しい存在です。仲介会社は予算や立地などの希望をもとに、物件探しをしてくれるパートナーとなります。販売が目的なので、物件のマイナス面などはあまり積極的に伝えてくれない可能性があります。

(2)不動産コンサルタント

あまり馴染みのない存在かもしれませんが、個人の住宅購入をサポートしてくれる存在です。中立的な存在なので、原則として相談料がかかります。また、不動産投資や相続対策に強みをもった人が多いので、資産価値を重視して物件選びに力を発揮してくれるでしょう。

(3)FP

FPは一言でいえば家計の専門家です。物件選びという点では他の専門家にかなわないと思われますが、ライフプランに合わせた住宅購入の資金計画づくりや、住宅ローン選びの相談ができます。

一口に専門家といっても、それぞれ得意分野があることは知っておいていただきたいです。

住宅購入した人はどんなことを不安に思っている?

実際に住宅を購入して入居すると、購入を検討している時には思い至らなかった不安が出てくるものです。先ほどの調査では、「修繕やリフォームなどの維持費(38.2%)」「住宅ローンの返済額(22.4%)」といった回答が多いです。

資金計画を考える時に、購入のことだけ考えてしまって、修繕費を考慮していない人もいます。マンションの場合は修繕積立金を毎月支払うので修繕費のことは考えなくていいと思ってしまうかもしれませんが、給湯器やクーラーなどの設備が老朽化すれば交換しなければなりませんし、水回りのリフォームなども必要になってきます。また、少しでも良い住宅を購入したいからと、つい背伸びをして返済計画を立ててしまう人もいます。

不動産会社でも住宅ローンの相談はできますが、やはり販売が目的なので購入に必要な資金を借りることができるかというところに視点が向いてしまって、本当に返済を続けられるかどうかという点については見極めが甘くなってしまう可能性があることは否定できないでしょう。

専門家に相談しておけばよかったこと

次に、住宅購入後に専門家に相談しておけばよかったと思うことについて見てみましょう。これについては、「建て方(間取り・建材・工法など)(40.7%)」「予算算定(22.7%)」「住宅ローンの組み方(21.8%)」「入居後のこと(修繕・リフォーム・改築など)(20.7%)」となっています。

この回答からは、住宅購入後には間取りや工法など、物件に対する不満と、お金周りの不安が生じやすいことが見てとれます。工法や建材に関して、一般の人が良し悪しを判断するのは難しいことでしょうから、迷ったときはやはり専門家に相談したいものです。

また、お金周りに関しては、その家を買えるかどうかということだけでなく、買った後のこと、つまり住宅ローンの返済をしていけるか、将来の修繕やリフォームの計画をどうするかといったことを、購入前にしっかりと検討しておくことが重要でしょう。

専門家に相談する際の注意点

実際に住宅を購入した人の意見を知ると、購入時に中立的な専門家に相談しておくことで、入居後の不安はある程度解消できるように思われます。先にご説明したように専門家にはそれぞれ得意領域がありますので、目的にあった専門家を選んで相談してください。

また、専門家を選ぶ際は、有料相談という形になってしまいますが、たとえお金がかかっても中立の立場で相談に応じてくれる人に相談することをおすすめします。

例えば、修繕やリフォームなどの維持費をどうするか、住宅ローンの返済額が適正なのかといったことについては、独立系のファイナンシャル・プランナーに相談できます。無理のない資金計画、返済計画を立てておくことで不安がかなり解消されることでしょう。

また、注文住宅を建てる際には、中立の立場の建築士などに間取りや工法について意見をもらうことで、選択肢の幅が広がり、より納得度の高い家づくりが可能になると考えられます。
もう一つ大事なことは、専門家に相談する前に夫婦間、家族間でお金や家に対する意識を共有しておくことです。

どんな家でどんな暮らしをしたいのか。定年後はどんな生活を送りたいのか、そのために住居費はどれくらいに抑えたいと考えているのかといったことを話し合っておくことが大切です。
専門家に相談するメリットを最大限に享受できるよう、しっかり準備をして、早めのタイミングで相談することをおすすめします。

執筆者:横山 晴美