何を目的に作られた?│ユニーク過ぎる「物を発射させる」イエローのロケットカー

まるでロケットを車にしたかのようなスタイルを持つこの一台は、面影もないが1953年にフィアット1100をベースに製作されている。エンジンなども変えられていないため、そのパワーは50hpのまま。イタリアのカロッツェリア・フィッソーレに、ボローニャにあったMesital社が独自商品の即席スープ(スープキューブ)を宣伝するために製作依頼をしたのである。当時よく知られていたMesital社は、テレビショーでも宣伝を行うなどしてエンターテイメント性を重要視していた。そのような意図から、このような一台が誕生したのだと伺うことができる。

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この車には2本の機関銃のようなものが付いているが、これは物を発射させる目的で作られた。イベントやテレビショーで、スープキューブを発射して人々を楽しませていた。1953年から1964年までスープキューブの宣伝車として大活躍し、その後は今でも残るディスコクラブ"Dancing 007"の宣伝車として使用されていた。この時は、宣伝フライヤーを発射しながら走っていたそうだ。そして数年後に宣伝車としての現役を引退。放置されていたところをひとりのコレクターが発見し、フルレストアを施した。

発見されたときはほぼ廃車状態であったそうだが、今ではペイントも含めかつて人々を楽しませていた時代の姿へと蘇っている。なお、レストアを施した人物が今でも所有者である。

そして、現在オークションに出品されているが、推定落札価格は4万ユーロ~4万5000ユーロ(約482万円~543万円)となっている。次はどのような用途で購入されるのか、結果が楽しみである。