はい、Android端末でもVPNを利用できます。携帯電話会社とのオプション契約やアプリの追加は必要なく、接続する「VPNサーバ」や「VPNプロバイダ」を確保すればOKです。

VPNは、インターネット上に設けた仮想の専用ネットワークです。盗聴/改ざんされないよう送受信するデータに鍵をかけたり(暗号化)、離れた2点間をあたかも直結しているようにパケットをやり取りしたり(トンネリング)といったしくみにより、安全な通信を実現できることが最大の特長です。結果として専用回線並みのセキュリティを手軽に、低コストで実現できます。

VPNにはいくつかの接続方式(プロトコル)があり、安全性や利用しやすさの点で開きがあります。Android OSは標準で「IPSec」と「PPTP」、「L2TP/IPSec」という方式のクライアント機能を提供しており、かんたんな設定を施すだけでVPNサーバと通信できるようになります。

基本的な設定は、「設定」→「ネットワークとインターネット」の詳細画面に現れる「VPN」画面で行います(端末により項目名は多少異なることがあります)。そこで画面右上の「+」ボタンをタップし、利用するVPNの方式やサーバアドレス、ログインするユーザ名とパスワードなどの情報を登録していきます。

なお、L2TP/IPSecなど標準装備のプロトコルはかんたんに設定でき、システムレベルでサポートされるため扱いやすいものの、一部のネットワーク環境/ファイアウォールでは通信がブロックされることがあります。そのような場合には、ファイアウォール回避に定評があるOpenVPNプロトコルによる「OpenVPN Connect」などクライアントアプリを使う手もありますが、導入の難易度はやや高くなります。

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    AndroidでもVPNを利用できます