日本ユニシスとソフトバンクは6月15日、スマホと秘密分散技術を活用したセキュリティーサービスのIPビジネスを行う新会社「エアトラスト株式会社」(以下、エアトラスト)を設立したと発表した。

  • エアトラストのIPビジネス概要

エアトラストは、第1弾のサービスとして、スマホを鍵にしてPCのログイン認証ができる、パスワードが不要の認証サービス「Universal Key(ユニバーサルキー)」のライセンスの提供を2020年8月から開始するとのこと。

  • 機能分散技術の利用シーン

エアトラストが提供するセキュリティーサービスは、生体情報などの秘密情報を無意味化および分散化し、その分散片をスマホやPCなどに保管する「秘密分散技術」が基盤になっている。この秘密分散技術は、他社の秘密分散技術と比べて、暗号化と復号化を約10倍のスピードで処理し、ファイル容量を90%以上圧縮することが可能だという。

  • Universal Keyのサービス概要

「Universal Key」は、PCのログイン情報の分散片を持つスマホをPCに近づけてBluetoothで接続し、スマホで生体認証を行うことで、PCの自動ログインを可能にする(Windowsに対応)。また、スマホとPCの距離が離れると、PCが自動でロックされる。これにより、「従業員のパスワード入力の負荷低減」と、秘密分散技術による「情報漏えいリスクの低減」に繋がる。

「Universal Key」のライセンスを活用したサービスは、ソフトバンクをはじめとするサービス販売会社が提供する予定で、エアトラストは、「Universal Key」のライセンスの提供により、サービス開始から5年間で総額約38億円の売り上げを見込んでいるという。