消費者委員会、添加物の表記で「人工」「合成」を削除 食品表示の基準を改正へ

消費者委員会は5月25日に「食品表示部会」を開催、着色料と甘味料、保存料を容器包装に記載する際、「人工」「合成」の用語を削除することを食品表示法に基づく食品表示基準に盛り込む方針を固めた。出席した委員から反対意見はなく、6月1日付で答申が行われ、7月16日から改正制度を公布し、施行する。
 
消費者庁は、「食品添加物表示に関する検討会報告書」に基づき、「容器包装で添加物の表示をする際に、『人工甘味料』や『合成保存料』などと表示されている。消費者の誤認を防ぐために、『人工』と『合成』の用語を削除する必要がある」と主張した。
 
澤木佐重子委員(公益社団法人全国消費生活相談員協会食の研究会代表)は、「これらの文言の削除には賛成している。食品添加物には、日持ち向上のためにグリシンなどの物質が使用されているので、『人工』や『合成』という表現があると、消費者の誤解を招く恐れがある」と指摘する。
 
石川純子委員(公益社団法人消費者関連専門家会議事務局)は、「制度の改正には賛成している。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ネット通販利用者が増えており、容器包装以外にこういった情報を伝えていく手段が必要になる」とも意見した。
 
一方で、渡邊健介委員(一般社団法人食品産業センター参与)は、「基本的には賛成だ。今後、必要になる状態が出てくることも踏まえ、完全になくすことには少し不安がある」と述べている。
 
消費者庁は、「メーカーなどの製造業者が対象になる。制度を順守しない場合は、行政指導も実施していく」とコメントしている。