Androidに限らず、スマートフォンのほとんどはGPSに対応しています。人工衛星の位置をもとに現在地の正確な緯度/経度をかんたんに割り出せるため、その緯度/経度をメールに記載するなどの方法で自分がどこにいるかを他人に知らせることができます。

つまり、緯度/経度を送信することが自分の現在位置を他人に知らせる方法となるわけですが、問題がいくつかあります。緯度/経度は無味乾燥な数値のら列ですから、一見意味不明です。他人に送信するにしても、マップアプリやWEBの地図表示サービスで閲覧しやすいようURLのタップだけでOKな状態に整えるためには、アプリの機能/操作方法を理解するしかなく、相手にも同じアプリ/サービスの利用を強いる側面もあります。

その解決策になるかもしれない機能が、Android版Googleマップアプリに追加されました。現在地を意味する地図上の青丸をタップすると、「位置情報:〇〇〇〇+〇〇 横浜市、神奈川県」といった体裁の文字列が表示されます。そこをタップすれば、現在位置を意味する「plus codes」がクリップボードにコピーされます。あとはメールやSNSにペーストするなど、活用は自由です。

この「plus codes」では、地球上全体を約100km四方のタイルに分割してそれぞれに4文字の固有コード(グローバルコード)を割り振り、分割されたタイルには6文字のローカルコード(「〇〇〇〇+〇〇」の形式)を与えることで、あらゆる地点を10文字程度の文字列で表現します。住所では対応できない海岸、山林、公園の中もplus codesなら表せます。

plus codesでは「ローカルコード+都市名」という表記法が許されており、Googleマップアプリに位置情報として表示されるのはこのローカルコードです。都市名はふだん使い慣れていますから、ローカルコードさえきちんと伝えれば口頭で現在位置を知らせることも可能です。Googleマップアプリに組み込まれたことで、plus codesを使うAndroidユーザは増えるはずですよ。

  • 新しいGoogleマップは現在位置を知人に教えるベストツール?

    Googleマップアプリで現在位置の「plus codes」をコピーできるようになりました