miletが語る現在までの集大成、坂本龍一からの学び、愛の言葉と心の支え

デビュー1年にして5枚ものEPをリリースしたmiletが、待望の1stアルバム『eyes』を6月3日にリリースする。数々のヒット曲を含む全18曲を収録した同作は、日本の音楽シーンを塗り替えるであろう渾身の一枚。今回のインタビューではアルバムの制作背景を掘り下げつつ、後半ではmilet本人に作成してもらったプレイリストを解説してもらい、彼女のリアルな本音に迫った。


ー満を辞してのアルバム、素晴らしかったです!

milet:やっと完成しました(笑)。

ー全18曲というボリュームも集大成を感じさせますが、どんなアルバムを目指したんですか?

milet:そんなに纏まりのあるものにはならないだろうな、という予感はしていました。「us」を歌い始めたあたりから、自分が作る曲のベクトルがいろんな方向に向かい始めて、どんな曲でも歌えるという自信がついたんですよね。だから今回も「作品展」みたいなアルバムにしようと。統一感のなさも含めて、私らしい一枚になったと思います。

ー今ではすっかり代表曲となった「us」ですが、miletさんにとっては大きな挑戦だったと、リリース時のインタビューでも話していました。

milet:自分のなかで、あそこまでJ-POPに振り切るのは予想外の展開だったんです。それまでは洋楽的な音で攻めていたのに、王道のJ-POPを求められたので。でも、それが多くの人たちに届いたことで、もう何も怖くないと思えるようになって。そこから自分が普段やらないようなことでも、取り敢えずやってみようと考えるようになりました。


「THE HOME TAKE」で披露された「us」のアコースティックバージョン

ーそんな経緯もあって、アルバムではmiletさんの魅力が全方位で発揮されていますね。

milet:どの曲も自分のなかからスムーズに出てきたものばかりだし、どこを取っても私の一部分だと言えるものになりました。

ー統一感は気にしなかったとのことですが、収録曲の流れがドラマティックで最高だなと。既発曲も改めてフレッシュに聴こえるし、新曲のカラーも最大限に発揮されている。

milet:構成はかなり意識しました。最初は「Again and Again」で、最後を「The Love Weve Made」で締めるのは早い段階で決めていたけど、どの曲も毛色が違うし順番を決めるのは難しかったです。5〜7曲目の「inside you」「Drown」「You & I」(いずれも過去のEPに収録)はどれも安心感があるので、そのあとに新曲が3つ連続しても、私の匂いを引きずっていけるかなとか。色々と考えました。



ー「Again and Again」から始まるのもいいですよね。一気に視界が開けていく感じ。

milet:始まりを任せられるのはこの子しかいないと思って。以前、ライブで1曲目に「Again and Again」を歌ったとき、自分のなかで上手くスタートを切れた感じがしたんです。勢いもあるし、この曲なら音頭を取ってくれるだろうと。

ーもともとは1st EP『inside you EP』の収録曲ですが、miletさんが以降の作品でも歌い続けてきた「孤独を肯定する強さ」が、この時点でしっかり歌われていたんだなと。

milet:そうですね。自分の心のあり方はこの頃から固まっていたし、それが音にもわかりやすく力強く出ていたのかなって。いろんなジャンル感をもった、テンポもテンションも様々な18曲があるなかで、ふとベースに戻れるとしたら「Again and Again」なんだと思います。

ファン待望の名曲「Parachute」

ーここからはアルバムの新曲について聞かせてください。まずはライブでお馴染みの「Parachute」がいよいよ音源化。僕もそうだし、ファンはみんな喜んでると思います。

milet:いろんな人からそう言ってもらえて嬉しいです。やったーって感じ(笑)。私もずっと出したかったんですけど、大舞台で発表したい気持ちもあって。だから今回、2曲目にもってきたんです。

ーそれだけの名曲ですからね、間違いなく。

milet:まだデビュー前、曲作りを始めたばかりの頃にできた曲ですけど、ほとんど形を変えず、歌もほぼ当時のまま。2年間も温めていたのに新曲として差し支えないクオリティで、それは自分でも凄いと思います。



ーmiletさんの歌にある”行き場のない”フィーリングがサウンド面でも表現されていますよね。不安定に揺れ動きながら、サビに向けて少しずつ高揚していく感じ。

milet:この曲を作ろうとなった時点で、イントロのリフはすでに出来上がっていて。私のなかで世界観もパーフェクトに描かれていたから、あとはそのファンタジーに現実感を匂わせようと考えつつ手を加えていきました。私はキックの音が好きですね。もっちりしていて厚みもあるけど、どこか乾いていて人間味がある音だと思う。

ーサビはまさに、パラシュートが落下していくかのようです。

milet:そうなんですよ! この曲はサビがずっと浮かばなくて。AメロとBメロはメチャクチャいいのに、どうしてもサビがしっくりこなくて「この曲ダメじゃない?」ってなりかけたんですけど、最後にもう一回捻り出そうとなって、「パ〜ラシュ〜ッ」って振り付きで歌ったらうまくいったんです(笑)。

ーいい話(笑)。”救いなど求めない”と歌っていたり、これまた「一人」の強さを感じさせる歌詞ですね。

milet:たしかに強い。私、上から目線な曲が多いんですよ。

ーどういうことですか(笑)。

milet:この曲では、相手を試しているんです。「私と一緒に落ちてくれる?」ではなく、「私と墜ちる覚悟があるならついて来なよ」という感じ。ファンのみなさんも試しています(笑)。

新境地とmiletらしさ

ー先ほど話に出た「Grab the air」「STAY」「Dome」と新曲が続く8〜10曲目の流れ、ここもたまらないですね。

milet:やった(笑)。

ーまず「Grab the air」はMAN WITH A MISSIONのKamikaze Boyさんが楽曲提供&プロデュースで、中野雅之さん(BOOM BOOM SATELLITES)がアレンジとエンジニアリングを担当。

milet:「ぜひ曲を書いてください!」とお願いして、素晴らしい環境でレコーディングすることができました。自分の曲とはまるで違う気持ちで挑みましたね。

ーパワフルで爽快感に満ちていて、miletさんのまた違う一面を見せてもらった気がします。

milet:私のなかで、去年参加させていただいたマンウィズさんの「Reiwa」と「Grab the air」は繋がっていて。色や空気感、音の広がりに少なからず重なるものがある気がするんですよね。自分の声の逞しいところが前面に出た曲になりました。


『Grab the air』のレコーディングにて、MAN WITH A MISSION・Kamikaze Boyさん、プロデューサーBOOM BOOM SATELLITES・中野さんと一緒にトリプル(「゚Д゚)「ガウガウ
Kamikazeさんの素晴らしいメロディに、中野さんのサウンドメイクマジック。もう、夢のような時間でした…。宝の一枚です。 pic.twitter.com/mH4oAcU8JE — milet(ミレイ) (@milet_music) May 14, 2020
ー「Reiwa」のときはハーモニーを歌うのが大変だったと以前話してましたが、今回はどうでしたか?

milet:単純に曲が難しくて……レコーディング当日までかなり悩みましたね。「もう無理、半音下げていい?」って考えたりもしたけど、当たって砕けろの精神で歌いきりました。大好きなKamikazeさんや中野さんが見てると思ったらハリキッちゃって。やればできる。

ーあの突き抜けたサビは、たしかに歌うのが大変そう。

milet:いやー難しい。マンウィズさんの歌がドラマティックなのは、この曲みたいに高音から低音までレンジが広いから。そこが強さでもあるし、声の張り方もやっぱりロックバンドだなって。作詞や歌い方は委ねられていたので、私もマンウィズさんの一員になったつもりで、この曲が持つ力を引き出そうとがんばりました。

ーそこからさらに、軽快でポジティブな「STAY」に続くという。

milet:「STAY」は最初から明るい曲を作ろうと思って。サビの頭で歌ってる「フーッフッフー」というフレーズができた瞬間、このメロディが曲の顔になると確信しました。その子に引きずられて他のメロディも明るくなったし、歌詞も前向きなものになりましたね。”今だけの瞬間に生きていたい”とか……私、こんなことも考えてるんだって(笑)。



ーその前の2曲から一転、「Dome」は随分ヘヴィな曲ですね。歌い出しから”ここは天国? それとも終わりのない悪夢?”っていう。

milet:「今日はフリータイム、好きなもの作っていいよ」と言われたので、「えー嬉しい、すっごい暗いの作ろうよ!」って、ワクワクしながら沼に潜り込んでいった曲で(笑)。みんなもニヤニヤしながら「これぞmiletでしょ」みたいな感じで、完成したときも歓喜の渦に包まれました。

ーそのときの光景が目に浮かびますよ(笑)。

milet:「Dome」はこの単語一つで曲になりそうだと思ったんですよね。「Do(ドー)」の濁音が重さや暗さを表していて、「me(ム)」は私のなかでファンタジーっぽいイメージ。だから「Dome」には、暗い地獄のなかに気持ち悪いハピネスが閉じ込められている……そんなふうに想像してみたら、この単語が頭から離れなくなって。歌詞も含めて気に入ってる曲です。



ーそんなふうに、言葉の響きからインスピレーションを得ることもあるんですね。

milet:最初の頃は英語で作ってから日本語を置き換えたり、英語の詞をもとに日本語で韻を踏んだりしていたんですけど、そこにこだわるのも飽きてしまって。最近は母音だけ先に決めて、そこに上手くハマる子音を探していくような作り方も試しています。本当に感覚的なんですけど、か行だったら尖った感じ、さ行は軽くてエアリーで、ま行はさっき言ったようにファンタジーみたいな雰囲気。それをパズルのように当てはめていくことで、曲の表情が変わっていくのが面白いんですよね。

ピュアでフレッシュな愛の言葉

ー壮大な人間賛歌である「Prover」から、「Until I Die」と続く14〜15曲目の流れも印象的です。初めてのアルバムなのに”Die(死ぬ)”って(笑)。

milet:本当におかしいですよね。デモの時点からこのタイトルだったんですけど、どうしてこうなっちゃうんだろう。よくインタビューとかで「曲には今の自分がそのまま出る」って話してるんですけど、こんな物騒なこと考えてるのかって……まあ、そうかと納得もしつつ(笑)。

ーmiletさんがメタル好きだというのもうっすら連想させる、何とも力強い曲です。

milet:強めで重めの曲も入れちゃおうと。普段はピアノかアコギで作ってるんですけど、この曲は最初からエレキで作っていて。実は初めてやってみたんですけど、エフェクターによって表情がどんどん変わるし、ピシッと決まった音が心地良くて浮遊感があって、ミステリアスでダークなんだけど、適温な気持ちよさのある音になったので面白かったです。今後はエレキでもっと作ってみたいですね。



ーONE OK ROCKのToruさんが新曲を2つプロデュースしていますが、アルバムのラストを飾る「The Love Weve Made」はとりわけ感動的でした。

milet:この曲は(Toruがプロデュースした)「inside you」と同じ時期に作ったんです。その頃、Toruさんのお友達に子供が産まれて、レコーディングの休憩中にその話をしていたら、思い出の曲を作ろうとなって。私はそのベビーちゃんに会ったことはなかったけど、ピュアでフレッシュな愛を想像しながら歌ってみたら、すごくピュアな曲になりました。


この投稿をInstagramで見る With Toru (ONE OK ROCK) @ 「The Love Weve Made」music video shooting #milet #ONEOKROCK milet(@milet_music)がシェアした投稿 - 2020年 4月月6日午前6時58分PDT
ー「この愛は私たちがつくったもの」という曲名には、そんな背景があったんですね。ラブソングのようでもあるけど、もっと広い意味で、慈しみ思いやる歌のようにも聴こえたので。

milet:この頃はまだラブソングを歌ったり、素直に気持ちを伝えたりするのが恥ずかしかったんですけど、誰かのために作った曲というのを言い訳にして、”あなたの中で迷子になれて本当に幸せなんだ”みたいな照れくさい言葉を歌ってみようと。ベビーちゃんのパパとママにも喜んでもらえたみたいで、それは本当に嬉しかったですね。人の心に届く歌なんだなって。

ー素敵な話じゃないですか。

milet:そこからアルバムまで温めてきた過程で、私の環境も大きく変わって。この曲のサビで”この愛は私たちが創り出したもので、私たち自身なの/そして今触れているこの愛は、私たちが共有してきたもの”と歌っているのが、デビューからの1年間に出会ってきた人たちや、私の音楽を聴いてくれるファンとの関係性と重なる部分もある気がしたんです。それで今回、このタイミングで出そうと。

ーこの曲は歌はもちろんだし、ギターの旋律もいいですよね。

milet:Toruさんはそれこそ、子供に触れるようなタッチで弾いてくださって。普段はロックなギターをかき鳴らしているToruさんの優しい一面、ロマンチックな部分をこの曲で見ることができたのも嬉しかったです。

狭い視野を捨て、固定観念を取り払うための学び

ーさらにアルバムの背景を掘り下げるため、miletさんに再びプレイリストを作っていただきました。今回選んでくれた5曲のテーマは?

milet:アルバムに直接影響を与えたというより、アルバムを作っていたときの私自身に影響を与えた曲ですね。

ー1曲目は哀愁のピアノと透き通った歌声で知られるイギリスのシンガーソングライター、バーディの「Shadow」。

milet:アルバムの制作中にストレスが溜まっていて。最後の方はツアーの延期(のちに中止)が決まったりいろんなことがあって、頭の思考回路がシャットダウンし始めていたんです。そんなときでも音を感じたくて、この曲を聴きながら部屋の中でバタバタ踊ってました(笑)。

ーバーディについては?

milet:以前から好きでしたね。ここ数年はポップスやエレクトロのサウンドを取り入れていて、曲作りの参考にもなるし、新曲を聴くたびに一皮剥けたように感じるんですよ。それに彼女は、無理やり声を張り上げるではなく、楽そうにファルセットを出していて。その声が私を持ち上げてくれるというか、心の支えになりました。



ー2曲目はロシアの作曲家、セルゲイ・ラフマニノフの「ヴォカリーズ」。1912年に作曲された声楽曲です。

milet:歌詞がなく母音だけで歌っている曲で、さっき話した母音の響きについて考えるきっかけになりました。以前、フルートを習っていたときに、先生がずっとこの曲を吹いていて。私は逃げたくなると過去の曲を探る習性があるので、ボーカル入りのものを聴き直してみたら「そういえばこの曲、昔歌う練習したな」と思い出して。久々に母音だけで歌ってみて、日本語の”オー”と英語の”o”で声の出し方や音の温かみも違うんだなとか、参考になる部分が多かったです。いいタイミングで再会できました。



ー3曲目は坂本龍一さんの「美貌の青空」。『SMOOCHY』に収録されたボーカル入りのポップなアレンジと、映画『バベル』で使用されたクラシカルなインスト・アレンジの2バージョンで知られています。

milet:これはアレンジ面で悩んでいたときに出会った曲で。「Until I Die」は居場所を決めるのが難しい子だったんですよ。最初からエレキで入ったのもあり、打ち込みのドラムやベースでバランスを取ろうと思ったけど嵌まらなくて。「Dome」みたいにポップスに寄せることもできるし、オルタナみたいな感じもいけるけど、この曲の冷静でダークな感じを生かせるのはどういうアレンジなんだろうって。

そんなときに、私はもともとサントラのピアノが入ってる「美貌の青空」が好きで、ラジオで紹介しようかなと思って探したら、ボーカルが入ってるバージョンが見つかって。こちらの存在は知らなかったので、その変わり様にショックを受けたんです。

ーだいぶ違いますよね。

milet:編曲でここまで変わるのかと。「坂本龍一さん超ヤバイ!」って、チャラすぎる感想しか出てこないほどショックで(笑)。そこから最終的に、「Until I Die」はまったく違うアレンジに作り替えました。自分の狭い視野を捨てて、固定観念を取っ払おうと。




ー4曲目はハンバートハンバートの「小さな声」。この曲の歌詞は、今聴くとなおさらしっくりきそう。

milet:気持ちの面で共感するところもありつつ、作詞とメロディの関係性について考えさせられた曲です。私がデビュー前に曲を作り始めた頃、「一音ごとに一語ずつ乗せるのを止めたら、曲がもっと垢抜けてくるよ」ってアドバイスをいただいて。

ー洋楽っぽい乗せ方というか。

milet:その助言に従いながらずっと曲作りしてきたので、感覚的に染みついちゃったんですよね。でも、そこまで意識しすぎるのもどうなんだろう、もっと自由にやろうかなと思いだした頃に「小さな声」を聴いたら、思い切り一音ずつに言葉が乗っていて。私が止めろと言われたことをやっているけど、だからこそ伝わってくるものがあるんですよね。

もちろん、キャラの違いもあると思います。ハンバートハンバートさんは一言一言を噛み締め、一音一音を咀嚼するような歌い方だからこそ、歌詞がフラットに伝わるし感情移入しやすいですよね。でも私の場合、歌詞が意味というより音のように聴こえるのが持ち味でもあって。それぞれの良さがあるけど、言葉の置き方を考えすぎるのはナンセンスだなと、それまでの縛りから解放されるきっかけになりました。



ー今回のアルバムで、その成果を実感できそうな曲は?

milet:「STAY」かな。言葉をパチパチに詰め込んで歌ったら、昔の自分みたいな気持ちになりました。言葉の韻やリズムとか細かいことを抜きにして、「この瞬間に生きていたい」というメッセージを素直に表現できた気がします。

心の支えと隠れたメッセージ

ー最後の5曲目は手嶌葵さんの「朝ごはんの歌」。ジブリ映画『コクリコ坂から』の挿入歌ですよね。

milet:普段だったらクーラ・シェイカーとか聴くけど、本当にメンタルがやられていたので(笑)、今回ばかりは何も聴きたくなくて。でも信頼を置ける曲だけは、ふとした時に聴きたくなるんですよね。気持ちも高揚させたくないし、落ち着くためだけに聴きたい。そういうときに聴くのって、大抵は昔から馴染みのある曲で。

手嶌葵さんは私も家族も大好きなんですけど、「朝ごはんの歌」は妹がすごく好きで。だからよく歌ってたんですけど、手嶌さんのような優しいファルセットやウィスパーボイスが出せなくて、声を張り上げて歌うから原曲の儚さが台無しで(笑)。麺棒みたいに図太い声なんですよ。

ーそれは聞いてみたいかも(笑)。

milet:本当に聴かせてあげたいくらい。そのことが楽しかった思い出としてインプットされてるから、嫌なことがあると思い出すんですよ。私、家族のために頑張るんだって。

妹は私の歌がすっごく好きで。これは世には出してないけど、彼女について歌った曲があって、今でも「あの曲がmiletのなかで一番いいんだよね」とか言ってくれるんです。いつも励ましてくれるし、頼り甲斐があるし、この子の存在が支えだなって。いつでも胸の中にいてほしいし、一生大切にしようと思ってます。



ーそれにしても、最近はいろいろ辛かったんですね。

milet:うん……。仕方ないとはいえ、ツアーがなくなったのはショックで。そこを目指してコンディションを整えていたのもあるし、あとは音楽以外にも悩みが色々あったので、本当に打ちのめされてしまって。歌うことが嫌になっちゃったんです。世の中がこういう状況で、エンターテインメントが力になれるかどうかもわからないし。だけど、曲を作ってるときが一番安心できる時間でもあるんですよね。何も考えずに没頭できるから、現実逃避するように曲を作ったりもしていて。そういう意味でも、私には音楽があってよかったなと思います。

ーこんな状況だからこそ、アルバムを聴いて励まされる人がたくさんいると思いますよ。

milet:私自身も励まされるだろうな。いろんな方向性の曲が集まっているけど、前向きなことを歌っている歌ばかりだし。そもそも私、どん底に悲しい歌は大っ嫌いで。暗いなかにも光が見えるような、何かしらの支え方ができるような、そういう曲たちが集まってくれたと信じています。

ーそんなアルバムを『eyes』と名付けた理由は?

milet:初のワンマンライブが”eye"というタイトルで、そのときは会場に集まってくれた人たちをこの目(まなこ)に焼き付けようって思いから付けたんです。だから、私の好奇心の目を表わしているんですけど、今回はみんなからの視線がほしいなって欲張りな気持ちも込めていますね。

ージャケットやアーティスト写真でイラストが色々とコラージュされてますが、これはmiletさんが描いたんですか?

milet:そうですね、落書きみたいなのは全部。

ーやっぱり。ここに描かれた英語やフランス語のフレーズにも、何かメッセージが隠されているんじゃないですか。

milet:よくぞお気づきに(笑)。フランス語のほうには私からのメッセージが込められています。「cest pas difficile」は”そんなに難しいことじゃないんだよ”、「peut être」は”たぶんね”、「comme tu veux」は”自分で決めたことをすればいいじゃん”っていう意味で。

ー「どうするのかは任せるけど、たぶん大丈夫だし私は応援してるよ」みたいな。

milet:そう、軽く背中を押すような感じ。何かを始めるときに、そのくらいのほうが最初のステップが踏み出しやすいかなって。このアルバムを聴いてくれたみんなに、「私のライブにもよかったら来てね」という想いも込めて。

ー次のライブが待ち遠しいです、本当に。

milet:またライブができるようになったら、嬉しくて、たぶん泣くと思いますね。



milet
1stフルアルバム『eyes』

発売日:2020年6月3日(水)
初回生産限定盤A(CD+BD) 
価格:4500円(税別)
初回生産限定盤B(CD+DVD)
価格:3500円(税別)
通常盤・初回仕様(CD only)
価格:2900円(税別)

CD予約・ダウンロード
https://milet.lnk.to/eyes

milet live tour 2020 ”eyes”
2020年11月12日(木)大阪・NHK大阪ホール 18:00/19:00
2020年11月13日(金)大阪・NHK大阪ホール 18:00/19:00
2020年11月23日(月・祝)東京・中野サンプラザ 16:00/17:00
2020年11月24日(火)東京・中野サンプラザ 18:00/19:00
2020年12月05日(土)愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール 16:30/17:30
2020年12月06日(日)福岡・福岡国際会議場メインホール 16:30/17:30
2020年12月22日(火)北海道・札幌PENNY LANE24 18:30/19:00
2020年12月24日(木)宮城・仙台Rensa 18:15/19:00
2020年12月26日(土)広島・LIVE VANQUISH 16:30/17:00

milet公式サイト:https://www.milet.jp/