【プロの落語家に聞く!商いの心構え】第4回「キャラづくりの秘訣」

EC事業者にとって「いかにファンを作るか」は重要な課題です。ファン作りに成功すれば、収益が安定化するだけでなく、口コミによる拡散も期待できます。本連載では、噺家(落語家)の林家正蔵師匠の弟子で、多数の落語会を自ら企画・開催し、ファン作りを日々行っている林家はな平さんに、ネットショップに役立つ「ファンづくりのための情報発信」について聞きます。

第4回「キャラづくりの秘訣」
Q.ネットショップの店長や担当者に、魅力的なキャラクターを設定することも重要です。落語家さんは、落語の登場人物を演じる上で、魅力的なキャラクターにするために、どんな工夫をしていますか。また、自分自身のキャラクター設定に当たっては、どんな工夫をしていますか。


落語家の使う言葉に、「ニン」というのがあります。「あいつの与太郎はニンだね」というような使い方をします。これはつまり、そのキャラがその演者のキャラに合っているね、ということです。

落語の登場人物はたくさんいます。隠居さん、八五郎、熊五郎、与太郎、幇間(ほうかん)の一八、小僧の定吉、甚兵衛などです。

女性だとお崎さん、遊女、花魁、誰かの妻(大体怖い)などたくさんあります。こういうキャラが、いろんなネタに共通して出て来ます。

落語家は噺を覚える時に闇雲に覚えるわけではありません。こういうキャラクターのバリエーションを増やすように覚えます。隠居さんと八五郎ばっかりの話だと、噺に幅が出てこないんですね。そんな風にして噺を覚えて行くと、先程のニンのキャラが出て来ます。

これは自分で見つけるというよりも、誰かが見つけてくれる事が多いです。「ニン」を見つけてくれる人は、同じ芸人の場合もあれば、お客さんの場合もあります。誰かに言われてから初めて気づくんですね。そこからその「ニン」のキャラが出てくる噺を増やして、得意な噺を増やしていきます。まずはたくさんのキャラをやってみて自分に合ったものを見つけてもらうんです。

ネットショップを運営する人で言えば、SNSを活用して自分を発信してみると良いでしょう。ツイッターやインスタグラムに色んな写真や文章を載せてみると、お客さんが「いいね」を押してくれて、そこで自分に求められているものがわかるのではないでしょうか?

あとは「いいね」が集まったものを自分に重ねて、キャラ作りを徹底していけば自ずと自分を出していけるのではないかと思います。




【林家はな平<プロフィール>】
1984年福岡県生まれ。2007年3月に大学を卒業後、九代目林家正蔵に入門。2011年11月 二ツ目昇進。現在、東京蒲田で開催の「はな平のワンマン」を中心に、都内はもちろん全国各地で公演中。地元福岡でも精力的に活動中。東京都立六本木高等学校では、「落語」授業特別講師も務めている。学習院大学落語研究会顧問。NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」、NHK「立川志らくの演芸図鑑」など、テレビ番組にも出演多数。Twitterアカウント:@Humbug1984