恋愛リアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビとNetflixで放送・配信)に出演していた女子プロレスラー・木村花さん(享年22)が23日に亡くなったことを受け、お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が、31日放送のフジテレビ系トーク番組『ワイドナショー』(毎週日曜10:00~11:15)でコメントした。

松本人志

松本人志

木村さんの死をきっかけに、SNS上での誹謗中傷が改めて問題視されている。松本は、「やっぱり匿名で誹謗中傷している奴らが一番悪いに決まってて、番組が悪いとか番組の演出がどうたらとなっていくのが僕はちょっと……」と制作側への批判に納得がいかず、「分かるけども」と一定の理解は示しつつも、「とにかく優先順位はそっちだろうと。番組のせいになってくると、奴らは本当に卑怯だから『そうだそうだ』と。『こんな番組やってるから我々は誹謗中傷したんだ』という逃げ道を作るでしょ。言い訳のきっかけを与えてしまうから、今は番組を悪く言う方向にいくのは、あいつらを救うみたいで俺はすごく嫌」と主張した。

さらに、「すみません。この番組全く見たことないし、何曜日の何時にやってるか知らないし、正直彼女のことも知らなかったですけど、彼女がこういうことになったときに番組を恨んで番組の演出家を恨んでこうなったのかといったら、そんなわけはやっぱりなくて。発端は間違いなくこの輩であって。こいつらを逃してはいけないなと俺は思うんですよね」と心ない書き込みをした人々を非難。「責任転嫁して番組のせいにしてるのは奴らやと思う。別に番組に忖度してるわけではないですよ。フジテレビに出してほしいから言ってるわけじゃないですよ」と補足した。

一方、『テラスハウス』のスタジオキャストが盛り上げ役を担っていることについては、「今のテレビの悪いところではあるんですよ」と指摘。「『ワイドナショー』の唯一良いところは、何ひとつ良い番組ではないんですけど」と笑いを誘いつつ、「方向を決めないじゃないですか。みんな自分の意見を言えるから。たぶん東野(幸治)はそこも気遣って、俺の意見を先に聞かない。俺が言っちゃうと、その流れに行く可能性があったりするから。この番組は、絶対にそっちにいかない。偏らせない」と番組の中立性についても言及した。

規制強化の流れを、「うまくいかないのかもしれないけど、動き出したのは良いことで」と評価し、「ダメなら軌道修正しながら。間違いなく言えることは、今のままでいいわけでは絶対にない」と断言する松本。ネットの誹謗中傷によって傷ついている人々に向けても、「日本国中が自分の敵みたいな気になってしまうのかもしれないけど、あんなものごく少数が何人ものふりしてやっているだけで、次のターゲットを見つけたらすぐ行っちゃうんやから」と必死に呼びかけていた。