Visaはこのほど、アジア太平洋地域におけるタッチ決済の現状と、利用促進に向けた加盟店との取り組み例について発表した。

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックは、日常生活や仕事にさまざまな影響を及ぼしている。タッチ決済(非接触決済)は、端末を触らずにすむ安全な決済手段が必要な状況であるため、Visaは全世界での増加を示す兆候があると認識している。

2020年3月の時点で、タッチ決済はアジア太平洋地域における一般的な決済方法になりつつあり、Visaの対面取引の41%を占めているという。オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、台湾などの市場では、タッチ決済は対面取引の70%以上を占めるとのこと。

タッチ決済の増加に伴い、Visaは各国の加盟店と連携して快適・安全・便利な利用体験を提供できるように取り組んでいる。

日本では、VisaのパートナーであるSquareが立ち上げたリソースハブやオンライン動画セミナーを通じて、新型コロナウイルスの影響を受けた加盟店を支援。タッチ決済の導入を積極的に推進している。

ミャンマーはデジタル決済市場はまだ初期段階にあるが、コーヒーチェーン店のGloria Jean's Coffeesは、タッチ決済の利用を推進しているという。VisaとGloria Jean's Coffeesが連携し、ミャンマーのタッチ決済の消費者体験向上に取り組んでいるとのこと。

Visaはベトナムのスターバックスにも同様のサポートを提供。その結果、Visa取引の40%はタッチ決済となり、数カ月前の10%から大幅に増加したという。カンボジアでもVisaはDFI Luckyと連携し、端末の設置、POSマーケティング、レジ係のトレーニングなどを含むプログラムを実施。現在、LuckyスーパーマーケットでのVisa取引全体の50%がタッチ決済となっている。

マレーシアにおいてVisaは2016年以来、同国のマクドナルドと連携し、レジ係のトレーニングなどさまざまなプロジェクトを実施してきた。その結果、マクドナルドは、レジ、セルフレジ、ドライブスルーを含む、すべての顧客接点でデジタル決済を採用するマレーシア初のファストフード店になったという。店内決済の90%はタッチ決済であるとのこと。