日本ヒューレット・パッカード(HPE)は5月28日、2019年12月に発表したHPE GreenLake Centralが、HPE GreenLakeのユーザー向けに提供を開始した。HPE GreenLake Centralは、運用コンソールを通じてハイブリッドIT環境全体の運用、管理、最適化を可能とし、すべてのアプリケーションとデータに対して一貫性のあるクラウドの利便性を提供するソフトウェアプラットフォームとなる。

HPE GreenLakeは、オンプレミスITをas-a-Serviceとして提供するためのプラットフォーム。HPE GreenLake Centralは、ハイブリッドクラウド全体の管理、インスタンスのプロビジョニング、オフプレミスと同じスピードと俊敏さによるオンプレミス環境でのリソースの再展開に加え、オンプレミスだけでなくAWS、Microsoft Azure、Google Cloudでのコストとコンプライアンス状況をオフプレミスで監視および実行、Azure Access ManagerおよびAWS Access Managerとの連携により、支出の優先順位設定の手段を提案するという。

また、ハイブリッドクラウド全体でのセキュリティ、容量、コスト、コンプライアンス、リソース利用状況について独自の洞察と推奨されるアクションプランを提供し、開発者、IT運用担当者、事業部門リーダーによる事業成果の向上を支援する。さらに、コスト、ガバナンス、セキュリティ、他のシステムとの相互依存など、最も重視される要因に基づいてワークロード分配を動的に最適化するため、それぞれの消費指標と分析にアクセスを可能としている。

これにより、ダッシュボードとレポートへのシンプルかつ使いやすいシングルポイントのアクセスが可能になるため、ハイブリッド環境でのコンプライアンス遵守を確保できるだけでなく、クラウドへの支出を最適化し、新機能をより迅速に提供できるようになるという。すでに、約250のユーザーに早期導入されている。

一方、Cohesity、Qumuloの各社とHPE GreenLakeコンバージドデータ管理および最新のファイルストレージサービスも発表している。

バックアップや非構造化データの増加により、企業がハイブリッドクラウドおよびマルチクラウド環境にわたってデータを保護・管理し、そこから洞察を得ることが困難となっていることから、HPE GreenLake with Cohesityでは、Cohesityのエンタープライズクラスのコンバージドデータ管理プラットフォームをHPE GreenLakeの柔軟な従量課金消費モデルで活用することを可能としている。

同ソリューションはHPEとCohesityとのOEMパートナーシップに基づいて構築され、大量データの断片化を排除し、さまざまな場所にわたるデータ管理を簡素化するほか、データの用途を拡大することでビジネスインテリジェンスへのデータ活用を実現するという。

また、Qumuloのハイブリッド型ファイルソフトウェアは、アクティブなワークロードがデータセンターやクラウド内における安全な作成、分析、アプリケーションとのコラボレートを可能とし、HPE GreenLakeを通じて提供され、データ駆動の革新を促進しながらコストを抑えるとしている。

Qumulo製品に組み込まれたリアルタイムのデータ分析機能は、HPE GreenLakeのオンデマンドモデルを通じて提供され、コストを削減しつつ利用者の成果実現を支援するという。