PCR検査の現場医師が警鐘「3密は避けて、新しい飲み会のあり方を工夫して」
本部長・マンボウやしろと秘書・浜崎美保がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「Skyrocket Company」では、毎週木曜に新型コロナウイルスと最前線で戦う医療現場の「リアルな現状や課題」を情報発信するべく、在京民放ラジオ放送局5社連携でスタートした共同プロジェクト「#医療現場を応援」と連動したコーナーをお届けしています。

5月21日(木)の放送では、公益社団法人地域医療振興協会 東京北医療センター管理者の宮崎国久(みやざき・くにひさ)先生に生電話でお話を伺いました。


写真はイメージです



◆いまPCR検査の現場は……
やしろ:現在、宮崎先生が働かれている病院でのコロナ対応の検査体制や手順はどうなっているのでしょうか?

宮崎:当院は、「新型コロナ外来」と「PCRセンター」というものをつくっておりまして、通常の外来の患者さんが入る動線とは区別して、接触のないように別々の動線を設けています。防護服を着用した検査技師がPCR検査をやります。ニュースなどで観た方もいるかと思いますけど、鼻に綿棒を入れておこなうものですね。

やしろ:インフルエンザのときにやるのと、同じ形式でしょうか?

宮崎:やることはまったく同じです。

やしろ:PCR検査をして、どれくらいで結果が出るのでしょうか?

宮崎:当院は院内でやっておりますので、半日くらいで出ます。

やしろ:そんなに早いんですか!?

宮崎:はい。

やしろ:いままで報道などでは「時間がかかる」という話もありましたが、院内でやる場合は、半日くらいでわかるものもあるということですか?

宮崎:PCR検査そのものは、検査技師が前処理して機械にかけるだけですので、慣れれば3~4時間くらいで(結果が)出ますね。

やしろ:2~4月に比べて現在、PCR検査はだんだんと検査しやすくなってきているのでしょうか?

宮崎:当初は保健所に頼まないとできなかったのですが、途中から検査業者に頼めるようになったんです。それでもやはり2日くらいかかっていましたので「なんとか院内でできないか?」ということで、4月の初めくらいに「機械を買おう」と。それで4月の中旬、下旬あたりから院内で(スムーズに)できるようになりました。

やしろ:自分が、例えば高熱が出たり、だるさを感じたり、咳が出たり、のどの感じがおかしいかも、というときは、まずは指定されたところや(かかりつけの)病院に電話をして、いきなり行かないほうがいいのでしょうか?

宮崎:そうですね。まずかかりつけ医、診療所の先生に相談していただいて、そこから紹介していただく、という流れになっています。

やしろ:相談というのは、やはり電話でということですか? 自分に症状の疑いがあったら、まず病院には行かないほうがいいのですか?

宮崎:いえ、まずは診察していただいたほうがいいと思います。かかりつけ医から紹介していただくことが必要ですので。「とにかくPCR検査をやってほしい」というだけだと、すごい数の患者さんが集まる恐れがありますので、医師が“PCR検査をする必要がある”と判断した方に限る、という形にさせていただいております。

やしろ:検査結果が陰性だったとしても、陽性のつもりで過ごしたほうがいいのでしょうか?

宮崎:まず結果が出るまでは、陽性のつもりで自宅にいてください。それと、よく言われていますけど、PCR検査では感染者でも3割は陰性と出るので、完全に「(陽性とは)違いますよ」と言えないということです。

やしろ:3割も反応に出ない人がいるんですね……症状がなくなるまでは自宅にいるように、と。

宮崎:そうですね。

◆ここ1週間の陽性者は、飲み会!?
やしろ:PCR検査をする医療従事者の方々の労働環境は、現在どのような状況なのでしょうか?

宮崎:4月の初めのような感染爆発直前くらいの感じとは全然違いまして、多少の余裕は出てきております。ですが、よくテレビで観るような防護服を着たり、ゴーグルをかけたり、高機能マスクをつけているとけっこう息苦しいんですね。夏場にかけて暑いので、長時間作業をするのはかなりキツイですね。

やしろ:一番大変だった時期よりも、少し落ち着いてきているということですか?

宮崎:そうですね。当初は救急車のたらい回しがありましたけど、いまではピークを超えた印象です。

やしろ:ドライブスルー方式でのPCR検査を実施している国もありますが、現場の意見としてはどのようにお考えでしょうか?

宮崎:場所によると思います。みんなが車を持っている地方だと、確かに便利かもしれません。ただ、東京のように都心だと車に乗っていない人も多いですし、そこまでドライブスルーにこだわらなくてもいいと思います。夏場に防護服を着て、汗だくになりながら外でPCR検査をやるのはなかなか難しいと思います。うちではクーラーのある環境でできますので。

やしろ:第2波、第3波が来るとなると、(新型コロナとは)長いつき合いになる。そのたびに毎回助けてもらわなければならない医療現場をいかに守り続けていくかが大事だと思います。患者さんとともに、医療体制を守っていくために、いま我々ができること、どんなことが必要だと思われますか?

宮崎:コロナの(感染症患者を)受け入れるために、通常の業務ができなくなっているんですね。不要不急と言っても2ヵ月、3ヵ月も経つと早期がんも進行がんになってしまう。いつまでもそんな状況では駄目だと思うんですね。

やしろ:はい。

宮崎:(コロナ感染症患者が)一気に増えるような状況だけは勘弁してほしいなと、医療従事者としては思います。そのためにも“3密”を避けることを守っていただきたい。あと、当院のPCR検査でどういう人に陽性が出ているかと言うと、飲み会なんですね。

やしろ:飲み会!?

宮崎:飲み会を否定するわけではないですし、居酒屋に行くな、ということではないですけど、新しい飲み会のあり方をみなさんに工夫していただきたいな、と思います。

やしろ:宮崎先生の病院で、陽性患者の大半が飲み会(での感染)だったということですか?

宮崎:大半というわけではないです。ここ1週間くらいの数名は、すべて飲み会です。

やしろ:自粛とか、お酒を飲んではいけないとかではなく、新しい生活様式や、これからはどういう飲み方をするのかとか、僕たちも模索していかなければならないということですね。最後に番組リスナーにひと言お願いします!

宮崎:いきなり前の生活には戻らないと思っていますので、コロナと上手につき合いながら、感染しないことを考えながら、なんとか普通の生活をするようにしてください。

なお、「#医療現場を応援」と連動したコーナーは、TOKYO FMでは毎週木曜の「Skyrocket Company」のほか、「Blue Ocean」でも毎週火曜9:12ごろからお届けしていますので、ぜひ現場の声に耳を傾けてみてください。

<番組概要>
番組名:Skyrocket Company
放送日時:毎週月~木曜17:00~19:52(※コーナーは毎週木曜18:40ごろ~)
パーソナリティ:本部長・マンボウやしろ、秘書・浜崎美保
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/sky/
番組公式Twitter:@Skyrocket_Co