シスコシステムズは5月26日、奈良市のGIGAスクール構想実現に向けて、奈良市教育委員会にクラウド型セキュリティサービス「Cisco Umbrella」を導入し、5月から稼働開始したと発表した。

Cisco Umbrellaは、危険な有害サイトへの接続やコンテンツフィルタリングなどを「DNS(ドメインネームシステム)」層でブロックするセキュリティソリューション。インターネット上では、個々の端末が保有するIPアドレスを用いて通信を行っており、この操作は人間が扱うには不向きなためDNSが数字をURLのような意味のある文字列に変換する「名前解決」を実行する。同サービスは、この仕組みを利用して、さまざまな脅威からユーザを防御するという。

  • 「Cisco Umbrella」展開イメージ

    「Cisco Umbrella」展開イメージ

また、クラウドサービスで提供されるためサーバなどの機材を用意したり、ソフトウェアを保守したりする手間がかからないソリューションとなっているほか、同時に多くの端末からのインターネットアクセスにおいてプロキシのように過負荷になるポイントがなく、接続速度やデバイスのパフォーマンスに影響を与えず、脅威を自動的にブロックするため、すべての児童生徒が安全にインターネットを利用し、学習を行うことができるとしている。

さらに、センター集約型構成の場合における一極集中型セキュリティ対策によるプロキシ過負荷の問題を解決することに加え、学校から直接インターネット接続(ローカルブレイクアウト)の場合におけるセキュリティ対策を実現し、自宅学習用の持ち帰り端末のセキュリティ対策も可能としている。