【新型コロナ】仕事を休んだ時や収入が減った時にはどんな給付が受けられる?

今回の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、新型コロナウイルスで亡くなられた方に心からお悔やみ申し上げます。さて、政府の緊急事態宣言によって営業の自粛等で収入が激減してしまった方も多いかと思います。政府は特別支援制度をいくつか打ち出していますが、仕事を休んだ場合や収入が減った場合にどんな制度が使えるか、見てみましょう。

新型コロナウイルスに伴う緊急支援にはどんなものがある?

特に収入が減少した世帯への30万円の給付が国民1人あたり10万円の給付に変更したりなど、流動的な部分はありますが、まずは現時点(4月末)で決まっている制度について主なものを確認しましょう。

【1】持続化給付金

これは、フリーランスを含む個人事業者や中小企業、小規模事業者などで、新型コロナウイルスの影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している場合に給付が受けられる制度です。個人事業主であれば最大100万円、中小企業の事業主であれば最大200万円まで給付を受けられます。
実際の給付額は以下の計算式で計算された額と上限額のいずれか小さい額です。

前年の総売上(事業収入) — (前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)

具体的な例で考えてみましょう。

判定する月は対前年同月比で50%以上減少している月を自分で選択できるので、この場合には、4月を選択します。結果、400万円-(15万円×12ヶ月)=220万円なので、上限額の100万円の支援金給付を受けられる、というわけです。

5月8日より給付開始

新型コロナ対策を盛り込んだ令和2年度の補正予算案が4月30日に成立し、ゴールデンウィーク明けの5月8日から給付が始まりました。

手続きには、前年度の確定申告の書類や今年度の収入明細などの資料が必要となります。

1.2019年(法人は前事業年度)確定申告書類の控え
2.売上減少となった月の売上台帳の写し
3.通帳の写し
4.(個人事業者)身分証明書の写し
※このほかの書類が必要となる場合もあり

今の時点で活用できる方は、速やかに申請できるように、手続きの準備をしておきましょう。新型コロナウイルスの影響がいつまで続くかは分かりませんが、今後も当面の間は収入の減少が続くことが予想されます。今はまだ該当しない方も準備をしてくことをおすすめします。詳細など、具体的な手続きについては下記ページを参照してください。

(参考)持続化給付金に関するお知らせ:経済産業省

【2】小学校休業等対応助成金

臨時休校などをした小学校等に通う子ども、あるいは新型コロナウイルスに感染した子どもの世話によって、仕事を休まざるを得なくなった保護者を支援するために創設された制度です(保護者には、会社の従業員だけでなく、フリーランスなどの自営業者も含まれています)。

ただし、これは直接保護者が給付金を受けられるわけではなく、有給休暇を取得させた事業主に対して支払われる助成金です。助成金を活用することで、企業に有給制度をきちんと作ってもらい、無給で休むことのないようにする目的があります。

事業主が、2020年2月27日~6月30日の間に、対象の保護者である従業員に有給休暇(年次有給休暇は除く)を取得させた場合、休暇中に支払った賃金相当額を助成金として事業主に全額支給します。

上限額は1日当たり8,330円となっていますが、仮に8,330円を超える場合であっても全額を支払わなければなりません。なお、フリーランスについては、就業できなかった日に対して4,100円が定額で支給されます。

(参考)小学校休業等対応助成金について:厚生労働省・都道府県労働局

生活費に困っている場合には緊急融資もある!

新型コロナウイルスによる減収で、当面の生活資金にも困っているため、とにかく早く手元に現金が欲しい、というケースもあるでしょう。そんな場合には緊急融資制度もあります。

【1】緊急小口資金

新型コロナウイルスの影響で、休業等により収入が減少して、緊急かつ一時的な生計維持のための貸付を必要とする場合には、10万円以内(小学校等の休業等の影響を受けた世帯等に対しては特例として20万円以内)の貸付を受けることができます。
返済が猶予される期間は1年、その後返済が始まり、2年以内に完済することとなっています。

【2】総合支援資金

新型コロナウイルスの影響で、 収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が難しい、という世帯が対象です。
具体的には、主に失業して生活の立て直しが必要な場合、2人以上の世帯では月20万円以内、単身世帯では月15万円以内の貸付を、最長3ヶ月間受けられます(つまり、2人以上の世帯では、最大60万円の貸付)。この間に生活の立て直しを考えましょう、ということです。ちなみに、この融資を受けるためには、原則、生活の立て直しに向けた相談支援を受けることが条件です。
返済が猶予される期間は1年、その後返済が始まり、完済期間は10年以内です。

(参考)緊急小口資金等の特例貸付の実施について:厚生労働省

いずれの制度も緊急融資という位置づけなので、保証人も不要で、利息の支払いはありませんが、あくまでも貸付制度なので、大きな災害の被災、傷病などやむを得ない事情で返済が難しくなった場合を除いて、基本的には返済することが必要です。

ただし、今回は特例として返済期限がきても、まだ所得が戻らずに住民税非課税世帯であれば返済を免除することができるとされていますので、当面の資金に困った場合には、まず地域の社会福祉協議会に相談してみましょう。

なお、手続きには、本人確認書類、住民票、収入の減少を確認するために給与明細や預金通帳等が必要です。詳細については、各地域の社会福祉協議会に確認しましょう。

新型コロナによる収入減で家賃が払えない場合は「住居確保給付金」

新型コロナウイルスの影響で失業したり、休業で収入減となって家賃が払えない、というケースもあるでしょう。そんな場合には「住居確保給付金」が活用できないか検討したいものです。

これは、自治体が原則3ヶ月分(最長9ヶ月まで延長可能)家賃を直接、家主に支払ってくれて、返済不要という制度です。これまでは、「65歳未満で、離職・廃業から2年以内」、つまり65歳未満の失業者のための制度でしたが、2020年4月1日に年齢要件がなくなり、4月20日からは、「やむを得ない休業などで収入が減り、離職や廃業には至っていないが、同程度の状況にある人」という要件が加わり、今後は失業者だけでなく、働いている場合でも活用できるようになりました。

背景には、働く高齢者が増えていること、緊急事態宣言による休業や営業自粛が拡大していることなどがあります。

この制度は、勤務先がやむなく休業になった従業員、勤務日数が減ってしまった派遣社員、業務の受注が減ったフリーランスの人なども活用できます。
3ヶ月という一定期間ではあるものの、その間、家賃の心配をせずに仕事探しや収入アップに注力できるのは朗報ですね。

なお、利用には収入と資産が地域ごとの基準額を下回ることや、世帯の生計を主として維持していたことなどの一定の条件を満たしていることが必要です。相談・申請は、全国の自治体の自立相談支援機関(福祉事務所など)が窓口となっていますので、家賃の支払いに困ったらまずは相談してみましょう。

(参考)住居確保給付金について:厚生労働省

家賃支払猶予の取り組み事例

また、大和ハウス工業では子会社が管理するアパートやマンションの入居者を対象に家賃や共益費を最大3ヶ月分、猶予する取り組みを始めるとのことです。その他、大東建託などの賃貸住宅事業者も家賃の猶予を実施しているようです。今後もこのような取り扱いが増える可能性があるので、要チェックですね。

新型コロナウイルスの影響に伴う賃料支払猶予措置実施(ニュースリリース):大和ハウス工業株式会社

大東建託、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う賃料支払猶予措置について:大東建託株式会社

困ったときにはまずは相談

新型コロナウイルス関連では、仕事や収入に関することだけでなく、健康や家庭内暴力など様々な悩みが報告されています。少しでも不安や困ったことがあったら、まずは最寄りの相談センターに電話をして相談してみてはいかがでしょうか?

厚生労働省のHPでは生活に困った場合に支援する制度について、内容や相談窓口も記載されていますので、チェックしてみてください。

(参考)生活を支えるための支援のご案内:厚生労働省HP 生活支援制度

執筆者:金子 千春