テザリングとは、スマートフォンなどを外部モデムとして使うことで、ノートパソコンなど直接モバイル回線にアクセスできない情報機器をインターネットに接続できるようにする機能のこと。iPhoneの場合、通信キャリアのサービスとして提供され、オプション契約を結ぶことで利用可能になります。

このテザリング、かつてはiPhoneを取り扱う3大キャリアすべてが実質無料で提供していましたが、2020年4月現在、NTTドコモは利用料金無料・申し込み不要、auとソフトバンクはオプション扱いで500円(プランによっては無料)で申し込みが必要、と対応が分かれています。たまにしかテザリングを使わないau/ソフトバンクの利用者は、少々悩ましい状況です。

利用しているiPhoneがXS/XS Max/XRまたはiPhone 11シリーズの場合、「eSIM」という選択肢があります。3月にインターネットイニシアティブ(IIJ)がスタートした「データプラン ゼロ」は、データ通信専用のeSIMサービスで、月額利用料(150円)にくわえ毎月1GBまでは300円、以降1GBにつき450円という価格で利用できます。

この「データプラン ゼロ」はテザリングにも対応しているため、au/ソフトバンクの利用者は「テザリングが必要な月だけ利用すればいい通信サービス」として利用できます。初回のみ初期費用(3,000円)とSIM発行手数料(200円)が発生するものの、必要ない月には月額利用料だけでいいところがポイントです。

物理的なSIMとしては存在しないeSIMですから、SIMカードの差し替えは必要ありません。eSIMをデータ通信専用として割り当てられるほか、テザリングが必要になったときだけeSIMを有効にするという使いかたも可能です。たまにしか使わないテザリングのためだけに割高なプランを利用しているのならば、安い従量制プランとeSIMの組み合わせは一考の価値ありですよ。

  • たまにしか使わない「テザリング」、いい節約方法は?

    たまにしかテザリングを使わない場合は、eSIMを使うという手があります