ロッテ・安田尚憲[撮影日=2020年2月6日]

◆ 井口監督「チャンスを掴んで欲しい」

 マリーンズファンの多くが期待しているのは、プロ3年目の安田尚憲がレギュラー獲得、一軍に定着することではないだろうか。

 プロ野球は3月20日に開幕を予定したが、新型コロナウイルス拡大の影響で開幕は無期延期となり、マリーンズも3月28日(土)から活動休止となっている。ファンサービスの一環として、球団の公式Instagramでは、井口監督への質問を募集。井口監督は2日、ファンから届いた安田に関する質問にこう答えている。

 「将来の4番バッターになって欲しいという構想をもっています。それに向かって安田選手も一歩ずつ近づいてきてくれている。まだまだ現状はこちらが思い描いている理想にはないけれど、こちらとしてはマリーンズの4番ではなくて球界を代表するバッターを目指して欲しいと思っています」。

 「今は一軍の一流のスピードボールに対応しきれていない部分があるので、それにどれだけアジャストできるようになるか。ファームではタイトルを獲るなど格の違いを見せているので、一軍の打撃、打ち方を確立して欲しいと思っています。守備も含めて今はまだ模索期間ですが、この開幕が延期となっていることをプラスにとらえて、彼には色々なことに取り組んでチャンスを掴んで欲しいと思います」。

 井口監督も安田に、大きな期待を寄せていることがわかる。安田がレギュラーを獲得、一軍定着するためにも、競争に勝つこと、そのためには結果を残すことが必要になってくる。

 安田の本職とする三塁でいえば、昨季チームトップの32本塁打を放ったレアード、一塁には2年連続で24本塁打を放った井上晴哉がいる。今季はソフトバンクからFAで獲得した福田秀平も加わり外野の選手層が厚くなったことで、指名打者も打てる外野手が入ることも十分に考えられる。この高い壁を超えていかなければならない。

 安田自身も春季キャンプ前に「レアードもいますし、井上晴哉さんもいますし、すごく高い壁」と理解したうえで、「簡単に(レギュラーが)獲れる世界ではないと思うので、まずは目の前の自分のできることをしっかりやっていきたいというのが、自分の今年の目標です」と、掲げていた。


◆ 練習試合、オープン戦に出場も…

 春季キャンプ、練習試合を一軍で過ごしてきた安田は、2月27日のオリックスとの練習試合で3安打4打点の活躍を見せたが、2月の練習試合で複数安打を放ったのは、このオリックス戦のみ。2月の練習試合の打撃成績は、打率.242(33打数8安打)、1本塁打、8打点という成績だった。

 オープン戦が始まってからも、2月29日の楽天戦から3試合連続でスタメン出場も11打数0安打。途中出場した3月4日のオリックス戦で、1安打2打点も、そのほかの試合でインパクトの残る働きを見せることができなかった。

 3月17日の巨人との二軍練習試合からは二軍の試合に出場。20日の楽天との二軍練習試合で、ソロ本塁打を含む猛打賞、同日から4試合連続安打を放ち、25日からはZOZOマリンスタジアムで行われた一軍練習に参加していた。

 新型コロナウイルス拡大の影響でプロ野球の開幕が遅れているが、新たな開幕時期に関しては、感染状況を注視しつつ4月下旬から5月上旬に発表する予定となっている。いつ開幕するかわからない難しい状況だが、前向きに捉えれば、まだアピールするチャンス、練習する時間がある。

 一軍定着、レギュラーを奪うためには、もちろん守備力の向上は必須だが、武器である打撃でガンガンアピールしていくことが重要になってくる。昨季はイースタン・リーグで本塁打王、打点王の二冠に輝き、みっちりとファームで経験を積んだ。あとは、一軍で経験を積んでレギュラーを奪いにいけるように、力をつけていくだけ。井口監督の「チャンスを掴んで欲しい」というメッセージに、安田は結果で応えることができるか注目だ。

文=岩下雄太