毎朝イス取りゲーム⁉ 降りそうな人の座席正面を確保など「通勤電車あるある」9選

2015年の国土交通省の統計によると、三大都市圏において通勤で電車を利用する人の割合は50.4%、地方都市圏で6.8%、全国では29.4%。日本人のおよそ3分の1が電車通勤していることがわかります。

通勤電車といえば、ぎゅうぎゅう押し込まれて他人と密着しながら、苦しい時を過ごしているという人も多いのではないでしょうか。また4月から新社会人となって、社会の荒波を「痛勤」というかたちで経験する人もいるでしょう。

そこで皆が経験しているであろう通勤電車あるある9選をお届けします。

朝は座れたら奇跡、つり革か柱につかまれたらラッキー

都市圏の朝の通勤電車の混雑具合は目を見張るものがあります。

国土交通省によると、2018年の平均混雑率は東京圏で163%、大阪圏で126%、名古屋圏で132%となっています。

日本民営鉄道協会によれば、100%で「座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる」状態ですから、かなり深刻であることがわかります。

ちなみに、東京圏の混雑率トップは午前7時50分から8時50分までの「東西線の木場駅から門前仲町駅」までで、199%です。先の日本民営鉄道協会の指標でいうと、200%で「相当な圧迫感がある」という状態なので、ほぼぎゅうぎゅうということになります。

東京圏における主要区間の混雑率ランキングは以下の通りです。

混雑路線で通勤している人の多くが通勤時に座ることができていないことがわかります。座るどころか、手すりやつり革を確保できれば御の字といったところでしょうか。

通勤電車あるある(1)
降りそうな人の正面を確保

通勤電車では、「降りた人の目の前に立つ人が席に座れる」というのが暗黙の了解となっています。もちろん例外はありますが、多くの人がこのルールに従って、椅子取りゲームを繰り広げています。つまり、降りそうな人の正面に立つことが、椅子取りゲームの勝利への第一歩というわけです。

比較的早く降車する傾向にあるのが、小中高生です。制服を着ている場合は最寄り駅がわかるため、彼らの前に立っていれば、高確率で座ることができます。

また、長年の通勤電車利用者になると、同車両のメンバーがある程度固定し、互いに降車駅を把握していることも。企業の社員証やユニフォームによって、降車駅を予想する高等テクニックを使う猛者も存在します。

ターミナル駅を経由する場合、旅行者風の人は降車する確率が高いため大チャンスです。

通勤電車あるある(2)
座っている人の一挙一動に一喜一憂

駅に到着間近の通勤電車では、座席を確保するために座っている人の行動を注視しがちです。目の前に座る人が以下のような行動をしたときは、「降りるのでは?」と胸が高まる人も多いはず。

・バッグに手をやる
・スマートフォンをポケットにしまう
・何度か窓の外を確認する
・目を覚ます

「ようやく自分が座る番が来た」と思って、内心ニコニコしながら目の前の人が席を離れるのを待つものの、ゴソゴソしただけで降りるための準備ではなかったことがわかったときの残念感はひとしおです。

通勤電車あるある(3)
エスカレーターと改札の位置を把握して最短ルートで移動できる車両に乗車

都市圏の駅のほとんどでは、階段やエスカレーターを使ってホームから改札へと移動します。そのため、車両の選択を間違えると、エスカレーターや改札までが遠く、時間をロスするだけでなく無駄に階段を上って体力を消耗してしまうことも。

仕事のために、通勤で消費する体力は最小限に抑えようと、降車駅のエスカレーターや改札に最短で行ける乗車車両を選択している人も少なくないはず。謎のポジションでいつも電車の到着を待っている人は、もしかすると最短ルートの攻略者かもしれません。

通勤電車あるある(4)
目的地に到着するまでの各駅のトイレの位置をある程度把握

電車通勤でつらいのは、突然の尿意や便意。誰しも、危機を感じたことがあるのではないでしょうか。

都市圏の電車は駅間の間隔が狭いため、次の駅で降りてこと無きを得ることも多いのですが、トイレの位置が大問題です。初めて利用する駅の場合、トイレの位置がわからずに、右往左往することも。

多くの電車通勤戦士たちは、このような危機を乗り越えるたびに通勤路線各駅のトイレ位置を把握していくのです。

通勤電車あるある(5)
通勤時間を有効活用するつもりがゲームや漫画に興じてしまう

国土交通省が5年に1度行っている「大都市交通センサス」によると、2015年の通勤定期券利用者の通勤平均所要時間は以下の通りです。

・首都圏:67.7分
・中京圏:61.1分
・近畿圏:66.4分

仮に、年に240日出勤し、毎日往復およそ2時間、電車に乗ると想定すれば、年間で480時間、日数にすると20日間まるまる電車に乗り続けている計算になります。この時間を有効に活用しなければもったいないからと、語学習得や資格取得のためなど、スキルアップのための勉強をしている人もいらっしゃいます。

他方、「通勤時間を有効に活用しよう」と毎月のように決意しながらも、ついつい漫画アプリやゲーム、イヤフォンをつけてのドラマや動画鑑賞に時間を使いがちな人が多いのも現実です。

通勤電車あるある(6)
隣の人のスマホの漫画が気になる

混雑率が200%に近い場合、隣の人のスマートフォンの画面がうっかり目に入ってしまうことがあります。慌てて目をそらすものの、一瞬見えた漫画が気になって自分でも検索してしまうことも。

毎日電車で通勤していると、気になる漫画を次々に読破できる時間があるため、新しい漫画を見つけるとついつい購入したくなってしまいます。

通勤電車あるある(7)
赤ちゃんに目がいってしまう

通勤時間帯の都市圏の電車の中は、職場に向かうダークスーツ姿の人が多く、車内の雰囲気がどんよりとしてしまいがちです。そんな通勤電車に、時折乗車する赤ちゃんや小さな子どもは、多くの人々の目と心を癒やしてくれます。

特に、子育て世代や子育て卒業世代は、子どもを見るとついつい目尻が下がってしまうもの。「にこにこしながら凝視していると不審者と思われてしまうのでは?」と、険しい顔を作りながらも、心の中では「かわいいなあ」と思っている…。

周りに悟られないよう平常心を装い、赤ちゃんを見守る人も多いのではないでしょうか。

通勤電車あるある(8)
終電を理由に飲み会を早く切り上げられる

「会社の飲み会はできるだけ早く切り上げたいけど、いつも三次会まで付き合わされる」。電車通勤組であれば、このような悩みは簡単に解消することができます。

「終電ですので」と飲み会を早く抜けることができますし、遅い時間帯の飲み会なら最初から断ることも可能。電車通勤の数少ないメリットの1つです。

ただし、終電を逃してしまうとタクシーか深夜バスでの移動となり、交通費が高くつくことも。

通勤電車あるある(9)
熟睡しているのになぜか目的地直前で目が覚める

通勤電車で座れたときには寝てしまう人が多いもの。

ところが不思議なことに、目的地に到着する直前で目を覚まして素早く降車できるのです。もちろん、寝過ごしてしまうこともありますが…。

まとめ

悲喜こもごもの通勤電車。大変なことも多いですが、漫画やゲームを楽しむもよし、スキルアップに勤しむもよし、元気を取り戻すために寝るもよし。

車通勤よりもストレスが多いと思われがちですが、電車通勤には、自由に使える時間が増えるという側面もあります。

目的を持って有効に時間を活用するとよいでしょう。

【参考】
「全国都市交通特性調査 集計データ」(国土交通省)
「三大都市圏で輸送人員は微増、東京圏混雑率は横ばい~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(平成30年度実績)~」(国土交通省)
「混雑率」(日本民営鉄道協会)
「東京圏における主要区間の混雑率」(国土交通省)
「平成29年度 大都市交通センサス分析調査 報告書」(国土交通省)

執筆者:平林 亮子