SNSで多くのフォロワーから支持されるインフルエンサーに、過去・現在・未来のお話を聞いていく本企画。前回に引き続き、中編でもイラストレーターの「ふゅ」(@px2_ar)さん、そしてふゅさんの活動をさまざまな面からサポートする「ゆえ」(@imaya_tomo)さんに登場いただきます。

  • ふゅ:イラストレーター。1997年7月14日生まれ。「ミスiD2019」にて「SKY-HI賞」「クリエイティブは最高に優雅な復讐である賞」を受賞。ツイッターをメインに活動し、現在のフォロワーは2.9万人 ※タップで拡大

――イラストの中で女の子が口にしている「言葉」、どんなときに思いつくんでしょう?

その質問、ファンの皆さんからも、一番聞かれるんじゃないか? っていうぐらい聞かれるんですけど、さまざまですね。寝る前に思いつくこともあるし。恋愛をしてるときは、実はぜんぜん駄目ですね。精一杯すぎて。

あとは、友達の話を聞いているとき、もあるかも。テレビはあんまり見ないんですけど、ツイッターで見かけたニュースとか。例えば花粉症が流行ってたら、それでなにか描けるかなあ、と思ったりします。あとは、一年目にやりつくしちゃったから最近は描いてないけど、イベント。バレンタインとか、節分とか、令和になったときとか。ただ全然関係なくても急に思いついたのを描くこともあります。

  • 「生きづ令和~」 ※タップで拡大

――お題があって、それを自分なりに料理するような感覚ですか

そうかもしれない。「どう面白く言うか」みたいなことで常に頭の中がいっぱいいっぱいで。感情と、事象を、どう組み合わせていくか……。細かい仕組みはちょっと、分かんないです。ひまなときは、作品のことをよく考ますね。シャンプーのときとか。

ただ、炎上については、めちゃくちゃ気を付けているかもしれないです。炎上というか、他人を馬鹿にするようなことは描かないようにしてます。

――バズらせてやろう、みたいな気持ちはどうですか?

あんまりないですね。私の作品は、フォロワーに向かって話しかけてるというよりは、好きだった人の悪態をついているだけだから。フォロワーが共感してくれたら、それはそれで嬉しいけど、バズらなくても、私が気に入ってるからいい、みたいなところがあります。「いいね」がいっぱい付いたらうれしいけど、あまりに分かりやすすぎると、「浅いな」と自分が思っちゃって。「いいね」の数は、「皆にとって、分かりやすかったんだな」、ぐらいの感じです。

自分が気に入ってる作品って、自己満足度が高いから、たぶんセリフの意味が分かりにくいんですよ。だから、自分が好きな作品ほどバズらないというのがあります。解説も、あんまりすると野暮かなあと思ってあんまりしたくない。

――というところで、最近バズった投稿について伺いたいのですが……

1枚絵のものだと、「終電」がテーマのイラストかな。