ヴァイナスは3月4日、Intelligent Lightより2019年10月に独立した米FieldView CFDが開発を手掛ける流体解析(CFD)用ポストプロセッサ「FieldView」の最新バージョンとなる「FieldView 19」の国内提供を開始したと発表した。

最新版となる同バージョンでは、従来のクライアント・サーバ方式の並列処理に加えて、クライアントPCのマルチスレッド処理に対応する「ハイブリッドパラレル処理機能」を搭載。これにより、クライアントPCでも複雑な流れ場や渦構造を可視化するストリームラインを8スレッドで最大7倍、 24スレッドで最大13倍高速化することができるようになった。

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    自動車空力解析結果へのマルチスレッド処理を用いたストリームラインによる可視化 (提供:ヴァイナス)

また、表示境界面をXYZ方向と物理量で絞り込むことによって、データ読み込み速度の向上を可能にした「境界面マルチクリッピング」を搭載。これにより、複雑な内部流可視化や空力解析での圧力分布、感度解析での感度分布の評価を容易に行うことが可能になったとしている。

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    ダクト内部流解析への境界面マルチクリッピング処理 (提供:ヴァイナス)

なお、販売価格は標準ライセンス(8並列)で年間ライセンスの場合で120万円(税別。このほか、最大32並列および最大64並列のライセンス体系も用意)、永久ライセンスで295万円(同)。ヴァイナスでは国内の自動車、重工業、機械メーカーおよび関連企業、公的研究機関などへアピールすることで、2020年度で50ライセンスの販売を目指すとするほか、今後も国内唯一の代理店として、日本国内ならびにユーザーの海外事業におけるFieldViewのライセンス販売、技術サポートを継続して行っていくとしている。