Samsung Electronicsは2月25日、次世代のハイエンドスマートフォン(スマホ)向けとして16GB LPDDR5モバイルDRAMパッケージの量産を開始したことを発表した。これにより、5GやAIの機能強化が可能となり、同市場での優位性をより強固なものにできるようになるとしている。

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    16GB LPDDR5 モバイルDRAMパッケージ (出所:Samsung Electronics)

同製品は、同社の10nmクラスの第2世代プロセスである1Y-nmプロセスを用いて製造された8個の12Gビットチップと4個の8Gビットチップで構成されているという。そのデータ転送速度は従来品であるLPDDR4X比で約1.3倍高速となる5500Mbpsとしているほか、8GB LPDDR4X品比で、20%以上の低消費電力化を果たしたという。

生産はSamsungは平澤(ピョンテク)事業所とされており、データ転送速度を6400Mbpsへと高めるべく、2020年後半には10nmクラスの第3世代プロセス(1Z-nm)を用いた16Gビット LPDDR5製品の量産も予定しているとのことで、これにより、ハイエンドスマホのほか、ハイエンドPC、自動車などの市場での競争力強化を図っていくとしている。

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    SamsnugのモバイルDRAMの過去10年間のロードマップ (出所:Samsung Electronics)

なお、韓国のスマホ業界関係者によれば、同製品は2020年3月以降に発売される予定のSamsungのフラッグシップスマホ「Galaxy S20 Ultra」に搭載されるものとみられるという。

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    Samsung Galaxy S20 Ultra (出所:Samsung Galaxy Website)