老舗干物屋の試み「旅する丸干し」 “味の記憶”を未来につなげる
吉田美穂がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DUNLOP presents みらい図鑑」。日本の美しい風景、地域で受け継がれる伝統、志を持って活動する人など、100年後の地球に生きる子どもたちへ繋げていきたい“ヒト・モノ・コト”を紹介しています。2月15日(土)の放送では、鹿児島県阿久根市にある「下園薩男商店」の池袋玲子さんに、同店が生み出した商品「旅する丸干し」についてお話を伺いました。

4つの味で展開する「旅する丸干し」



かつては50を超える数の干物屋がしのぎを削った港町、鹿児島県阿久根市。

現在でも、阿久根港を中心に10軒以上の干物屋があり、代表する魚の1つがウルメイワシ。“朝獲れ”のウルメイワシを扱う干物専門の漁師もいます。朝獲れのウルメイワシは、お腹のなかにエサが残っていないので苦みが少ないのが特徴。食べやすく、噛めば噛むほど旨味が出てくる魚です。

そんな干物の魅力を、「若い人にも伝えたい」という思いから生まれた商品があります。名前は「旅する丸干し」。

提案したのは、1939年創業の老舗水産物加工販売店「下園薩男商店」。

人口の減少や食文化の流行の変化に伴って、若い世代の食べる機会が減り、需要も少なくなっていった丸干し。魚の美味しさや干物の美味しさを伝えて、間口を広げたいという思いから、この商品が誕生しました。

プレーンタイプに加え、南イタリア風なら、「ドライトマトとガーリック」。プロヴァンス風なら、「オリーブとハーブ」。マドラス風なら、「カレーとミックスビーンズ」。世界の味をイメージしたオイルに漬けられたウルメイワシが、かわいらしく瓶詰めされた商品です。

かわいらしいパッケージ



「『旅する丸干し』は、丸干しが世界中に旅をして、そのイメージの味付けになって帰ってきた、というコンセプトで4種類あります。私には子どももいますが、いろいろな味を小さいうちから経験してほしいという思いがすごくあるんです」と池袋さん。

「味の記憶って、とっても大切なんです。甘かったり、柔らかかったり、そういう食が今は好まれがちですよね。ウルメイワシは確かに硬く、苦味も多少はあります。そういう味を小さいときから知ることで、味の幅が広がるんじゃないかと思うんですね。そういったところを未来へつなげていきたい思いとして、アプローチしたいなと考えています」

一つひとつ思いを込めて



世界を渡り歩く、日本の丸干し「旅する丸干し」。長い間、阿久根という地域のなかで親しまれてきた食文化が、全国へ広がっています。

<番組概要>
番組名:DUNLOP presents みらい図鑑
放送日時:毎週土曜13:55~14:00
パーソナリティ:吉田美穂
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/miraizukan/index.php