俳優の松坂桃李が主演するテレビ朝日系スペシャルドラマ『微笑む人』(3月1日21:00~23:05)の原作・貫井徳郎氏が、映像化の印象を語った。

  • 左から貫井徳郎氏、松坂桃李 -テレビ朝日提供

貫井氏自身が「ぼくのミステリーの最高到達点」と語る今作は「ミステリーの常識を超えた衝撃作!」と大きな話題を呼んだ。貫井氏は「映像畑の方々は映像化しやすい作品よりも、しにくい作品をあえて選んでやるんだな」と感じたと今回のドラマ化について語る。

映像化のしにくさについては、「テーマが難しいのではないかと思ったんです」とのことで、「大半の人たちが『受け付けられない』と思っているようなテーマでも、テレビで放送したら多くの方の目に触れてしまうので、ちょっと映像化は難しいのではないかな、と感じていました」と明かした。

さらに、主演の松坂を「仁藤役に松坂桃李さんをキャスティングしたというだけで、もうこの作品は成功じゃないですか!? と思うくらい、ぴったりだと思いました」と絶賛。

「松坂さんって見るからにいい人。爽やかですし、裏に隠していることなどもなさそう…。でも、そういう人が『本の置き場所が欲しかったから』というわけのわからない理由で妻子を殺す――そのギャップの大きさが、逆に怖さになると感じました」と評し、「そして、松坂さんがこんな役をやってくださることにも少なからず驚きはありましたね」と述べた。

そして「物語を楽しむにあたっては、『怖いもの見たさ』という感情って必ずあると思うんです。でも、それが度を越していると、いくらフィクションでも見たくない。このドラマが、果たして度を越すのか越さないのか――僕はそこが非常に興味のあるところです」と期待を寄せ、「どんな風に受け取られるのか、楽しみです」と話している。

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